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全員の賃金を一律に引き上げろ CTSと団体交渉(9・30)

無期雇用転換(前期)、全員が合格!

 動労千葉は8月30日、今年の最低賃金引き上げにともなう労働条件の改善等についてCTSと団体交渉を行った。
厚生労働省の中央最低賃金審議会は7月、全国の平均で25円(3%)、最低賃金を引き上げること決定した。千葉県(現在、842円)は+26円の868円になり、10月にも引き上げられる見込みだ。
これにより、CTSではまたもや最賃を下回る職場が出てくる。最低賃金との「イタチごっこ」のようなひどい現実だ。全体で3%の引き上げが行われることにふまえ、最賃に抵触する職場はもとより、社員、契約社員、パート社員の全員の賃金を一律に引き上げるよう求めて交渉を行った。

●千葉以西ですら東京の最賃以下になる

組合:会社回答で「検討中」としているが内容は。
会社:868円を下回る部分については対応する。組合要求の「全社員一律の賃金改善」については検討中だ。昨年は就業規則改定の期をとらえて有期雇用の方の賃金を改善した。同様に秋にやるのか、春がいいのかについて検討中ということ。
組合:最賃に引っかからないとしても世の中全体で底上げが起こっている。それに対応して全体を引き上げていく必要があるのではないか。
会社:会社の体力にふまえて検討するしかない。
組合:千葉、幕張など千葉以西では現在の時給が950円だが、東京は10月以降、958円になる。そうなれば都内の最賃以下になる。ますます人は来なくなる。上げるしかない。
会社:それは都内の話だ。
組合:幕張・津田沼・京葉などに応募する人は千葉県内だけで仕事を探しているわけではない。定着率が低く、常時募集しているのが現実だ。最大の問題が賃金の低さであることはあきらか。昨年後半と今年前半の応募数、採用数を出してもらったが、昨年10月の賃金引き上げでも応募は増えていない。引き上げ額がまったく足りないということだ。

(参照)
昨年6月〜12月(7か月)応募数300名弱、
採用数100名余、
退職者数100名弱
今年1月〜6月(6か月)応募数200名余、
採用数60名余、
退職者数60名弱

会社:定着率が低いが、若干は改善してきている。組合の主張は受け止めるが会社としての体力もあるので組合が求めるものに応えるのは厳しい。
組合:無いものを「出せ」と言っているのではない。CTSの契約相手はほぼ100%、JRだ。「これだけの単価じゃないと人が集まらない」とJRに言っていかないと成り立たない。生産年齢人口が減少する中で、人材を確保していけるのか。
会社:CTSとしても主張すべきは主張している。CTSは清掃業の中では賃金は安くない。人員確保が課題になっていることは認識しているが、清掃業界で飛びぬけて高い賃金で「勝ち組」になるという考えもない。
組合:今回の交渉は第1回目。引き続き申し入れ、団交を行っていきたい。

●無期雇用転換(前期)、全員が合格!

さらに無期雇用転換に関する面接結果の開示、さらに無期雇用者については希望者全員を正社員として雇用するよう求めた。職場の怒りの声、団結の力で、前期の面接者については全員が無期転換をかちとった。当然のこととはいえ、やはり大きな勝利だ。
組合:無期転換(前半)の面接者数と結果は。
会社:無期転換の面接対象は前期では90人弱。全員を無期転換すると判断した。
組合:一人も落とさなかったのか。
会社:100%です。
組合:7月中に通知するとしながら、なぜ1か月以上も遅れたのか。
会社:面接をした個々の方の検討に時間がかかったこと、JRでの新提案(JR本体へのエルダーの配置)がありCTSへのエルダー配置数が読めないことなどの事情で。
組合:3月に通常どおり契約更新している人は何も問題ないはず。なぜ判断に時間がかかるのか。またエルダーの配置数によって合否が左右されるのもおかしい。
会社:4月以降に起こった事象で、検討すべきことがあったから。
組合:前期と後期で合否の基準に違いがあってはならない。後期についても同様の考え方でやるのか。
会社:それは変わりません。

●深夜早朝手当を一律1500円に!

さらに住宅手当、扶養手当、深夜早朝手当の格差改善を要求し交渉した。
会社:住宅手当、扶養手当は非常に厳しい。深夜早朝手当の改善については深く検討している。ただ「一律1500円に」というのは大変な数になるので体力的にできるのかどうか。
組合:深夜早朝手当については、あまりにも不合理であり要望も強い。幕張等では一勤務で1500円だが木更津等では250円。早く改善してもらいたい。また、住宅手当が、社員も含めて全く出ない会社なんて珍しい。この点も改善の要望が強いことは改めて言っておきたい。
組合:グループ会社というのならパス(乗車証)の支給、寮の利用など、できることはあるのではないか。金が無くても、頭を使ってできることはあるはず。現状は、グループ会社なんて到底言えない状況だ。賃金改善がもちろん第一だが、そのうえで福利厚生の充実をもう少し真剣にやってもらいたい。(以上)

組織拡大! 闘う労働組合を歴史の最前線に登場させよう!
 
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