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大会報告C   今、検修職場で何が起きているのか

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半田車技分科会長

新保全体系の弊害が表面化

 今検修職場で何が起きているのか。分割・民営化後の様々な職種が外注化されて、検修職場も外注化がどんどん進んで、工場の中でも多くの業務が外注化されている。
 13年前の「メンテナンス近代化(第3期)計画」で検査体系が変わった。新保全体系だが、その弊害がここ数年でいろいろ出てきている。

バラして点検がやられてない

 主なのをあげると、209系、217系のパンタグラフのところについている主バネ、(パンタグラフをあげるバネ)がポキッと折れている事象が結構ある。現在一斉交換やっている。幕張車輌センターでは、209系は9割以上終了している。
 なぜ折れたのかその原因究明を鉄道総研のほうに依頼し、腐食が原因の一つであると判明した。
つまり工場でちゃんとバラシて点検し、疑わしいものはその場で取り替えればすむ問題だ。しかし、新保全体系でずっとやっていない。

多発するドアの開閉不良

 あと209系2000番台の客室の乗降用のドアは、ステンレスの板が合わさった構造でできているが(ハニカム構造)、それが剥がれ開閉不良が発生している。
 同じく209系のドアに関係したもですが、コネクターピン(配線を束ねているのをカチンと合わせるところ)が緑青を吹いて錆びている。その配線のところを触ると、火花がパチパチと出るくらいひどい状態で、導通不良でドアの開閉不良。これも数件発生していて、これも一斉に処置しています。

工場でやらなければいけないのに

 最後に、これは全車種全編成のパンタグラフについている避雷器(アレスター)の動作開始電圧測定の測定値は2700V〜3050Vですが、本来、避雷器動作の電圧の測定は工場でやらなければいけない。それを工場でやっていないものだから、現場に押し付けている。測定器もないのでメーカーから借りてやっている状況だ。

木更津のDCでも

 木更津のDCでも、郡山工場からの出場車だが、台車のところについている空気バネの高さ調整弁のガタツキが4ヶ所中3ヶ所発見されている。
 この間、排障器の脱落事故などがあって、取付ボルトの合いマークをやるようになっているが、それもすごいあいまい。本来1本のところ2本、3本と書いてあって、どれが合いマークだか分からないという状態だったという。
 幕張車輌センターにある485系のお座敷電車も郡山工場です。この間、ユニット不動の故障が何回か出て、郡山工場のほうから来てもらったが、結局わからない。どうするんだということで大宮工場に依頼して来てもらったら一発で直った。
 若い人から聞いたんですが、関係者の間では〈郡山工場はヤバい〉と、そういうことが実際に囁かれている。工場でどのようなことが起きているのか? 検修技術そのものが低下してしまっているのか、ベテラン技術員の退職等の影響なのか、何よりも工場で進む外注化の影響なのかということです。

動労総連合強制出向無効確認訴訟    第一回証人尋問 
10月28日 (金) 9時45分〜17時  
東京地裁 第103号法廷  (大法廷)

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