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新型車輪転削機械導入ーベテランの配置とアント移動時の見張りを要求!

 幕張車両センターでは、4月以降、新型の車輪転削機械及び車両移動機(アント)が導入された。車輪転削業務は、昨年8月に担当者が小指を切断するという重大な事故が発生しており、経験と技術力が求められる業務だ。しかし、JR千葉支社は、昨年10月、プロパー労働者で対応できるとして車輪転削業務を担当していたベテラン3名をJRに戻してしまった。そして、4月以降、新型の車輪転削機械の設置が終了したことに合わせて、プロパー3名だけで車輪転削業務の運用が行われている状況にある。
 危険作業であるにもかかわらず、これまで転削業務を長年行ってきたベテランを1人も付けずに作業を行うことなど考えられないことだ。
 また、アントの取り扱いについても、6両や9両を移動する際、無線操縦者の反対側(津田沼方)が見えないのに見張り付けないという安全無視の状況が強いられている。
 こうしたことから動労千葉は、7月23日にJR千葉支社(申24号)、24日にCTS(申25号)との間で団体交渉を行い、ベテラン労働者の配置及びアント使用時の安全処置を求めて徹底的に追及してきた。

車輪転削は危険作業ーベテランの配置は必要だ!
【JR千葉支社との団交について】
 団交の中で動労千葉からは、昨年8月に小指を切断するなど危険作業であること、しかも出向させた理由を「技術指導」「安全確保」と言っていたにもかかわらずベテラン3名を帰してプロパーだけで車輪転削業務を行うこと自体大問題であることを追及した。
 これに対して千葉支社は、「経験はベテランの方がある」「(プロパーだけでは)新たな危険性が見えていないこともある」と回答せざるを得ない状況であった。しかし「現状ではベテランを車輪転削に付けることはできない」との不当な対応を続ける状況であった。
 また、マニュアルをCTSで作り、JRが確認し、技官に保管する旨を回答してきた。
 組合側は、今後、事故等が発生した場合には、全てJRの責任であることを突き付けてきた。
 一方、アントに関しては、CTSの車輪転削担当者がアントを動かす際、JR側の機動班等が隣接する検査線で作業を行っている場合があるが、アントを動かす際のルールが全く周知されていない。
 この問題について千葉支社は、起動中は音楽とパトライトが点灯して注意を促している旨を回答してきた。しかし、こうした内容も含めて周知されていない状況であることを追及すると、今後、周知する旨を回答してきた。
 また、津田沼方への見張りの配置については、安全衛生委員会でも問題になっている旨を追及すると、「意見は上がっている」と回答したにもかかわらず、「見張りは付けない」というとんでもない回答を行ってきた。そもそも、CTSで付けるべき見張りの問題をJR側が「付けない」と回答すること自体偽装請負だ。
 こうした問題を追及する中で千葉支社は、アント起動時の扱いについてはあらためて周知する、津田沼方の見張り問題については、CTSが判断することになる旨を回答してきた。
 業務外注化により、安全に関する責任がJRから切り離されたことにより今回のような重大な問題が発生していることが最大の問題だ。外注化ー強制出向粉砕に向け、全力で闘いぬこう!

アント移動時、上り方への見張り配置は安全上必要!
【千葉鉄道サービスとの団交について】
 団交の中でCTSは、ベテランを帰した理由として、「新型転削機械が導入された段階でプロパー3人が出来上がっており、プロパーでもできると考えた」「ベテランの方が安全に関する経験や知識はプロパーより高いと思う」との回答行ってきた。その上でCTSは、「安全については、現場・本社でも含めて深めていきたい」「経験が浅いプロパーに替わったことにより安全面で組合側が危惧していることは受け止める」との回答を行ってきた。
 また、業務外注化以降、CTSにはJRにおける技術管理的部門が未だに設置されていない。この間、組合側からは、こうした問題を取り上げてきたが、現状でCT側は「転削業務ができる管理者はいない」「指導的管理者は必要だと思うが、今はできないのが現実」「出向者の技術に頼っているのが現実であり、当面は今のような形で行かざるを得ない」との回答を行ってきた。これ自体、CTSがまともに技術指導や安全に関する教育等ができない会社であり、業務を受託する資格がないことを示している。
 一方、アント移動時に津田沼方での安全確認ができない問題についてCTSは、「安全衛生委員会の中で見張りが必要だとの話が出たことは聞いた」「しかし、見張りを付ける考えはない」として、現場の意見を無視する不当な回答を行ってきた。
 現場では、6両や9両編成の車両を上り(津田沼)方に移動するにあたり、JRの現場長も「見張りを付けるように要請する」と言っている状況であり、CTSの現場長も安全会議で見張りの必要性を認めているのだ。
 こうした事実を追及する中でCTSは、現場の状況を確認することを明らかにした。
 そして後日、CTSは、アントで6両や9両編成を上り方に移動させる際には、見張りを付ける旨を動労千葉に回答し、現場にも周知したとの回答を行ってきた。
 今回のアントの見張り問題は、業務外注化以前のJR直営であれば、見張りを付けることは極当たり前のことであった。しかし業務が外注化されされたことによりJR・CTS双方で安全に関する意識が全くなくなってしまったということだ。
 業務外注化ー強制出向粉砕!反合理化・運転保安確立に向けて闘おう!

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!

 
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