業務外注化施策に関する申し入れ(東日本 総連合申10号)
1.この10月で2012年に実施された検修・構内業務の委託・外注化から3年を迎えることになるが、出向期間の3年が終わるだけでなく、今もあらかたの業務がJRからの出向者によって維持されているに過ぎず、これは、請負会社が「自らの経験や技術力によって業務を遂行できること」という請負業務の条件に反するものであることから、全ての業務及び強制出向者をJRに戻すこと。
2.駅業務の委託が順次拡大されているが、直営で堅持する駅・業務と委託する駅・業務の区分、将来の駅のあり方をどのようにしようと構想しているのか、会社の考え方を明らかにす ること。
3.千葉、水戸、高崎では、この7月に、それぞれの鉄道サービス会社の駅部門が東日本ステーションサービスに再編されたが、その目的を明らかにすること。
4.駅業務の委託がさらに拡大された場合、駅から車掌、運転士への登用にも支障を来すことが懸念されるが、将来の車掌、運転士への養成コースについてどのように考えているのか明らかにすること。
5.労働契約法(第18条)の精神に則り、グリーンスタッフ制度を中止し、正規雇用に転換すること。ライフサイクル制度を中止し、輸送職は駅で養成すること。
6.千葉、水戸、高崎支社の検修・構内業務について、東日本運輸サービス(JETS)への委託先の再編やさらなる委託拡大が検討されていると聞くが、会社の考え方を明らかにする こと。
7.電化柱倒壊事故等、外注化によって技術力継承や指揮命令系統が崩壊し、運転保安上の責 任や判断の所在が曖昧になっていることが根本的な原因と思われる事故が多発しているが、4月12日に発生した電化柱倒壊事故について次の点を明らかにすること。
(1)なぜ、強度計算がなされないまま工事が進められたのか。
(2)電化柱の傾きが明らかになった時点で、なぜ、それを危険だと判断できなかったのか。
(3)電化柱が傾いているとの報告が何系統にもされているのに列車を止める判断がなぜできなかったのか。
8.外注化に起因した事故が多発している事態に踏まえ、業務の委託・外注化を中止し、直営に戻すこと。 |