11・2日比谷野音へ
労働者派遣法の大改悪を許すな!
派遣が無期限に可能
安倍政権は9月29日、先の通常国会で廃案になった労働者派遣法改悪案を再び臨時国会に提出した。この改悪法案は、派遣労働を無制限・無期限に拡大し、労働者に「生涯ハケン」を強制し、正社員ゼロ=総非正規職化する極悪の内容だ。
◎生涯ハケン、3年ごとにクビ
今までは企業が派遣労働者を使う場合、通訳や秘書など「専門26業務」を除いて受け入れ期間は原則1年で延長しても3年を上限だった。制限期間を超えて使用する場合は、直接雇用しなければならなかった。
改悪案は制限枠を取り払って派遣の対象を全業務に解禁し、「同じ業務で3年まで」としてきた上限を、「同じ労働者で3年まで」に変える。「業務」ではなく「労働者」に置き換えることで、企業は3年ごとに労働者を入れ替えれば、いくらでも派遣労働者を使い続けることができる。
その一方、 派遣労働者から正社員への登用はほとんどなく、多くの派遣労働者は一生涯、派遣のままで働き続けなければならない。しかも、同じ職場は3年までなので、3年ごとにクビを切られながら……。
◎正社員ゼロ=総非正規職化
これまで派遣労働は、「例外的・一時的な雇用で常用雇用の代替にしてはならない」が原則とされてきた。その建前さえなくなり完全に歯止めはなくなる。派遣社員の年収は約200万〜300万円。正社員の平均年収の半分程度だ。派遣会社のマージンを考慮しても、企業にとっては派遣社員の方が圧倒的に安上がりで、派遣への置き換えが一気に進み、正社員ゼロ=総非正規職化が全面化する。
◎就活自殺、過労死・過労自殺が増加
多くの若者は派遣労働者として働くしかなくなる。 限られた正社員のポストを目指したシュウカツはますます激化し、就活自殺も増えるだろう。首尾よく正社員になれたとしても、まわりの多くは派遣労働者。正社員に課せられるノルマや責任はもっと過重になって、過労死・過労自殺も増えるだろう。ブラック企業もますます横行するだろう。
改悪案では、派遣労働の延長にあたって「労働組合の意見を聞く」ことを条件としているが、労組は拒否できず形式的な手続きでしかない。本当にふざけている。
◎年功賃金=定期昇給制度の廃止も
安倍政権は9月から、経団連などの財界や連合、自動車総連が参加する政労使会議を再開した。そこで論議されているのは年功型賃金=定期昇給制度の廃止と成果主義賃金への転換だ。
日産やホンダ、パナソニック、日立製作所などでは御用組合の協力のもとで年功制賃金全廃が始まり、その効果として人件費2割削減が公然と言われている。
戦争と総非正規化――安倍がやろうとしていることは、労働者の生命と権利を奪い尽くす攻撃だ。
派遣法の抜本改悪に続いて、「限定正社員」「多様な正社員」の名による正規雇用の解体、「労働時間で測らない働き方の構築」と称する8時間労働制の解体、小中学校を含む自治体業務の丸ごと民営化――怒りの声は満ちている。
この破滅的政策を止めよう。今こそ闘う労働組合の復権を! 11・2労働者集会に大結集しろう!
世界の労働者と団結し、戦争と民営化の道を許すな!
今こそ闘う労働組合を全国の職場に!
11・2全国労働者総決起集会
11月2日(日) 12 時〜 日比谷野外音楽堂
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