CTS・プロパーの限定免許取得問題で団交(8/28)
「早く一本立ちしないと、経費がかかる」
プロパー労働者を守り、ともに闘おう!
8月28日、動労千葉は、千葉鉄道サービス(CTS)が昨年採用したプロパー労働者に対して限定免許を取得させ、構内入換業務に従事させようとしていることについて、安全を解体しようとする暴挙であり、直ちに中止することを要求して団体交渉を行ない、この中で徹底的に追及した。
JRでさえ、限定免許取得までに4年かかっている!
CTSは、昨年採用したプロパー労働者について、4月から仕業の見習を行い、5月から本番業務に従事させるというとんでもないことを行ってきた。
しかも、CTSは、採用から1年半程度しか経っていないプロパー労働者に、構内入換業務を行わせようとしているのだ。JRでさえ、構内限定免許を取得するまでには4年程度を賭けて教育しているのが実態だ。
動労千葉は、団体交渉においてこうした事実を突き付けるとともに、こんな短期間で構内入換業務に従事させること自体、事故につながる暴挙であることを徹底的に追及した。
団体交渉の概要は以下のとおり。
組合 CTSは、なぜそんなに急いでプロパー労働者に限定免許を取得させようとしているのか。1年半で構内入換業務に従事させることができる根拠と理由を明らかにすること。
会社 入社以来、上回りの実習、工場での基礎教育、JRに出向しての機能保全検査の経験をさせるなど、段階的に行ってきており、問題ないと考えている。
組合 われわれは、JRでも万全だとは思わないが、それでもJRは、構内限定免許を取得するまでに少なくとも4年程度の期間をかけて車両の構造や機能、臨検、仕業検査等に従事させ、それから限定免許を取得させている。あなたたちも元々JRにいたから知っていると思うが、JRで、1年半程度で限定免許を取らせたことがあったのか。
会社 私の知っている限りではないと思う。
組合 それなのに、なぜ、CTSでは1年半で限定免許を取らせようとしているか。
会社 JRと比べたら短いのは確かだ。しかし、限定免許をとるには、何かの経験が必要だという決まりはない。会社が受講者を選定し、学園の定められた期間で教育を受講できればいいと考えている。
組合 冗談じゃない。鉄道の中で一番事故が発生しているのは構内ではないか。事故を起こさせないように安全に関する考え方や規定の教育や実技も含めて行っているから年月がかかるのだ。CTSは、それすらも無視しているではないか。なぜそんなに急ぐ必要があるのか。
会社(運転車両) 早く一本立ちしていかないと、経費がかかることになってしまう。 会社全体としての要員を考えれば、過員を抱えて業務を行うことは財政的にも厳しくなる。安全は必要だが、しかし、安全だけではないと考えている。
組合 鉄道というのは、いかにして事故を起こさないようにするのかという闘いの歴史だった。これを無視するというのか。
会社(総務)誤解を招くといけないのであらためて回答するが、安全第一であり、安全が基軸だ。プロパーに対しても、新入時から安全教育を行っている。
総合的技術力がなくても、構内入換業務はできる?
組合 限定免許で構内入換業務を行う者は、総合的技術力が必要だと考えるがどうか。
会社 1年半の教育の中でできていると思っている。
組合 しかし、JRとCTSでは検修業務や教育で経験の差が出ることになるが、1年半で埋めることができたのか。
会社 経験や技術の差があると思っている。しかし、構内入換業務ができないとは思っていない。
組合 その差をどのように埋めるのか。差がある以上、総合的技術力がないということだ。このままでは事故になってしまう。
会社 CTSが求める総合的技術力を有していなくても、構内入換業務を行うことはできると考えている。足りないところは、本番になった後でもフォローできる。
組合 本末転倒だ。 会社自身、技術力が足りなことを承知の上で、構内入換業務につかせようとしているということだ。こんなことで安全が守れるのか。
会社 問題ないと考えている。
CTSは、プロパー労働者に1年半で限定免許を取得させる理由として、「経費削減のため」と回答してきた。経費削減のためならば、勝手に期間を短くしてもいいというのだ。
しかも、「技術力が足りない」ことを承知の上で構内入換業務にプロパー労働者を従事させようとしているのだ。このままではプロパー労働者が犠牲になることは明らかだ。
JRとCTSを貫く闘いを強化しよう。プロパー労働者を守り抜き、ともに闘いに起ち上がろう!
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