労働学校実践編 第1回 布施前副委員長が
「私が職場でやったこと」
と題して講義
5月24日、布施前副委員長が労働学校の実践編で「私が職場でやったこと」と題して講義をおこないました。講義の内容を簡単に紹介すると共に感想文を紹介します。
最近気になること
「最初で最近気になることを三つあげたい。
一つはJR北海道での事故の多発、書類改ざん・隠ぺいである。会社ぐるみでおこなったにも係わらず、処分されたのは末端の生産点の労働者だということ。
二つはJR東労組の東京地本で乗務員集会、04年からの10年で自殺者が10人もでている、うち最近の4年間で11人になるのに怒りを結集して闘おうといわないことだ。
三つは、動労千葉の1047名の高裁判決だ。
最初の二つは分割・民営化の破産と犯罪性を端的に示している、それと対比して動労千葉の到達地平と余りに違っている。
そしてどうしてこうなったかを、動労千葉の闘いを自身が職場でやったことを中心に展開したい。」
組合オルグとは
次にオルグとはどういうことかを自分の経験から話されました。
「第1に方針が正しいこと、オルグをキチンとしていることそれが闘いの根幹である。
オルグとは方針を全体化するための必須条件であると同時に指導部が職場・生産点を把握する必須条件である。方針は職場・生産点で議論して初めて正しい方針となる。
職場・生産点に依拠して闘おうとしない労働運動の当然の帰結として今日の状況がある。労働者の不満と怒りが充満している今、連合・全労連の下で職場の組合員が納得するオルグが果たして存在するのか。
動労千葉と共に闘う労働運動こそが今日の情勢と立ち向かえる。当面する闘いのポイントは、全面外注化と闘えるかどうかだ。これはJR労働運動の当面する課題。
職場・生産点が外注会社にある場合、外注会社の組織化が鍵だ。既成の労働運動を乗り越える展望、合同労組・民間中小企業の組織化だ。」
受講生の感想文
*組合が戦いを圧倒的に軸にしながら、それでも闘い以上に議論し、わかり合う過程が、とても大事であると思いました。労働組合活動が単発の連続ではなく、動き続ける運動体であるとあらためて思いました。分・民の過程で国労の労働者がスト破りか、それを拒否するかで、具体的に苦悩していた話は、自分たちがオルグをする労働者1人1人が、多くのものをかかえる労働者であると、あらためて認識し直しました。
*動労千葉が現場でどのような活動をやってきたか、イメージがわくお話でした。「方針は職場・生産点で議論して、はじめて正しい方針になる」ということは非常に大事な教訓だと思います。「俺鉄2」に書かれている動労千葉の闘いが現実ではどのような議論の中で作られていったか、是非知りたいと思いました。
布施さんの自伝を「俺鉄4」として出していただきたいと思います。
*「労働運動とはオルグのことだ」ということがとても印象が強かったです。
*オルグの中で方針が正しいものになっていくということと、現場からのスローガンが説得力を持つということが一体であると思いました。
*三里塚闘争の5割動員が最大の動労千葉の闘いのスポットに当てられているのは、聞いていてオルグの全面に立っておられた方のお話だと思います。
船橋事故闘争とジェット闘争の中でつくられてきた積み上げが87年分割・民営化との闘いにつながったのだと思いました。
*組合員と話をして、指導部として一体化を実現するということの構造が聞けて、良かった講演です。
一言で言えないけれど、動労千葉の運動史に積み重ねられてきた諸闘争での、各職場でのオルグの積み重ねが大切だったと総括する立場が、大切なことを教えてもらいました。
第14期労働学校実践編 第2回
労働法制全面改悪といかに闘うか
講師 奥貫 妃文(東京ゼネラルユニオン委員長)
6月28日 13時 DC会館 |