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あわや高圧感電の重大事態が発生!
−幕張車両センター交番検査において−

作業終了前にセクション「入」、パンタグラフを上げて抵抗の交換作業を実施
これが、動労千葉排除と業務外注化がもたらした安全崩壊の実態だ!

 6月7日、幕張車両センターにおいて、あわや高圧(1500ボルト)感電事故になりかねない重大事態が発生した。
 当日、幕張車両センターでは、183系特急車両の交番検査が行われ、この中でメイン抵抗の交換作業もあわせて行われた。また、同じ交検線の千葉方では、209系車両の臨時検査が行われた。
 しかしこの日は、メイン抵抗の交換作業もあり、交検作業が時間内に終了しない状況となった。さらに、209系の臨時検査後、構内に引き出すための作業がCTSによって行われる予定になっていた。このため、臨検や技術管理の担当者が交検に手配されるという状況になった。
 そして、この段階で、幕張車両センターの管理者もいる中で、交検が大幅に時間延長になってしまい、さらに209系の転線も出来ないという状況を回避するために、通常とは異なり、空ノッチ終了後にセクション「入」の手配が行われ、パンタグラフを上げてメイン抵抗の交換作業を行うという事態が発生したのだ。
 通常は、空ノッチ終了後、各担当の完了を確認し、交検主任がセクション「入」、パンタグラフ上昇という手順になる。そして、セクション「入」後は、ピット下に作業者は入ってはならないという決まりになっている。それは、03年5月、セクション「入」後、ピット下から上がろうとした労働者の持っていた点検ハンマーがMS(メインスイッチ)に触れて感電し、重傷を負うという事故が発生したため、安全を確保するためにセクション「入」後は、定められた者以外はピット下に入らないという対策が取られたためだ。
 しかも重大なことは、セクション「入」にする際の安全対策は、唯一、MSが切れているということだけだったのだ。セクション「入」にする場合、屋根上や高圧機器の周りに人がいないことを確認し、運転台でもパンタグラフが上がらないように降下ボタンを確認するなど、2重3重の安全対策を行った上で作業が行われる。また、セクション「入」を担当する者も、安全が確認されなければ労働者が感電し、死亡することもあることから、充分に認識してセクション「入」の作業を行うことになる。
 しかし今回は、交番検査の作業手順も勝手に変更し、安全対策も不十分なまま、しかも、行ってはならないはずの作業を、高圧が生きている状況の中で行ったのだ。
 こうした事態は、高圧感電事故につながりかねない重大な事態だ。

10年前に感電事故ー以来、高圧下ではピット作業をしない
 しかもこの時には、助役や技術管理等がいたにもかかわらず、誰も止めようとしなかったのだ。
 さらに、交検線は通路が狭くて自転車に乗っての通行が禁止されているにもかかわらず、この日は小型フォークリフトを使って抵抗を運ばせたというのだ。
 今回の事態が発生した原因は、何よりも、動労千葉をはじめとしたベテラン労働者を交番検査から排除したため、安全を守るという考え方そのものが無くなってしまったということだ。JRは、「平成採だけで作業できる」と言って動労千葉やベテランを排除し、ほとんどを業務外注化とともに出向に追いやった。しかもその前段では、幕張支部の役員を次々に配転するなどの不当労働行為が行われてきたのだ。
 ベテランがキチンと配置され、その中で平成採に対して安全に対する考え方が伝えられていれば、今回のような事態は発生していないのだ。
 さらに、業務外注化が行われていなければ、CTS側による209系車両の転線作業に左右されることもなかったはずだ。
 全ては、動労千葉に対する組織破壊と不当労働行為、そして業務外注化が根本的な原因であることはハッキリしている。

「平成採だけでできる」と言って動労千葉排除と外注化強行
 今回は、感電事故には至らず事なきを得たが、安全に関する考え方自体がJRによって崩壊させられている状況の中で、あらためて動労千葉の反合・運転保安闘争のもっている位置が重要になっている。
 動労千葉に結集してともに闘おう!
 労働者の安全を守り、列車の安全を守るために反合・運転保安確立へ闘いぬこう!
外注化ー強制出向粉砕へ全力で闘おう!

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう

 
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