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国労ー闘争団切り捨て
連合路線に転落!?

 国労の規約「改正」案

 5月13日付で国労本部から「規約改正(案)」が出されている。7月末に開催される国労全国大会に提出されるものだ。ほとんどは字句修正的なものだが、いくつか労働組合の性格そのものを変えてしまうような重大な項目が含まれている。
 とくに問題なのは組合員資格に関する「改正」だ。現在、「(JR各社や関連企業)を基本とした労働者をもって組織し」となっているものを、「(JR各社やJRグループに雇用された労働者をもって組織し」に変更するという。「雇用された」者だけが組合員になる。
 なぜ、わざわざ「基本とした」を「雇用された」に変更する規約「改正」をしかもこの時期にやらなければならないのか。1047名解雇者を切り捨てるため以外にない。国労組合員であるが故に不当解雇され、国労に人生をかけて組合員24年間の苦しい闘いを続けてきた者に対する扱いがこれだ。これが昨年の「政治解決」だったのだ。国労の幹部たちにとっては1047名闘争団は結局「お荷物」でしかなかったのだ。嬉々として「連合からオファーがきている」「これからは企業内組合に撤する」などと述べる国労幹部にとって、闘争団はもはやお荷物どころか「邪魔者」なのだ。

 何を意味するのか?

 それだけではない。これは明らかに、「身も心も労資協調の企業内組合になります」という資本向けの態度表明でもある。実際、闘争団員はすでに組合費も徴収せず、選挙権も被選挙権もない「幽霊」のような存在にされてしまっているのが現実だ。「和解」した途端に中央委員会でそう決めてしまったのだ。だからあえて組合規約まで変えなければいけない必然性は何もないのが現実だ。それをわざわざ変えようというのは資本に向けた意志表示だとしか考えられない。
 思い起こされるのは、「定員法」で10万人の国鉄労働者が解雇・レッドパージされた直後の1949年国労成田中央委員会だ。国労中闘の14人、中央委員の47人も解雇された。残った民同派は、「ゼロ号指令」を出して、解雇者を排除して中央委員会の開催を強行し、定員法攻撃への屈服を表明した。解雇者を排除したために、機関の定則数である三分の二が構成できず、中央委員会の召集指令も正式決定が出来なかったためにゼロ号指令と称したのである。今回の規約「改正」は、「ゼロ号指令」に匹敵する国労の屈服宣言に他ならない。

 「雇用の要請」もしない?

 さらに、もっと酷いことが起きている。「1047名問題政治解決」以降、国労など4者4団体は、「雇用問題の解決については政府に約束させたのだから解決させる」と言ってきたが、大震災を口実として「雇用問題の取り組みを中止します」との声明を出し、さらに今度は「中止」どころか、国労本部・濱中書記長が雑誌のインタビューで次のように表明したのである。

記者    雇用問題の解決は極めて厳しい状況になったということでしょうか。
書記長 あくまで私の個人的な見解に過ぎませんが、雇用問題の解決は震災発生以降、かなり厳しくなったのではないかと認識しています。

 公刊されている雑誌で、書記長という責任ある立場の者がこんなことを平然と言う。それは言うまでもなく、政府に対して「雇用の要請などもうしません」と表明したことを意味する。もちろん当該の1047名にはそんなことはひと言も伝えられてはいない。それどころか、闘争団員には「6月16日までと期限をきって政府に要請する」と伝えられている。すべてがごまかしに満ちている。

 JR大再編攻撃の始まり

 JRをめぐる情勢は大きく動き出そうとしている。それは、昨年の1047名問題「和解」をきっかけに始まっていたことである。国労の連合化ばかりでなく、JR総連革マルも使い捨て、人事賃金制度の変更と業務全面外注化攻撃を柱にして分割・民営化以来の職場支配のあり方を大再編しようというのだ。まさに分割・民営化の総決算=第二の分割・民営化攻撃である。
 JR東日本は、秋にも人事賃金制度改悪攻撃を再提案しようとしている。業務外注化攻撃も再び動き出そうとしている。運転基地の全面的な再編攻撃が始まろうとしている。この過程で、国労の連合への転落、革マル切り捨てなど、労資関係の大再編=新たな労組破壊攻撃が始まろうとしている。
 そして何よりもJRばかりでなく、全ての労働者に「国鉄方式」による労働者への全面的な攻撃が始まっている。
 国鉄分割・民営化問題は何ひとつ終わっていないのだ。今こそ、職場に闘う労働組合を甦らせよう。組織拡大を実現しよう。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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