貨物ベアゼロ回答を弾劾する
連続する賃金抑制、労働者への犠牲の転嫁を許すな
貨物会社は、3月31日2011年度の新賃金について、12年連続のベアゼロ・定期昇給のみ実施という断じて許すことのできない回答を強行した。何が何でも黒字にするために労働者に犠牲を転嫁し続ける貨物会社を弾劾する。さらにこのベアゼロ回答を受諾した日貨労も同罪だ。断じて許すな。
今次春闘では、3月11日に団交が設定され、その中で「会社の考え方」が提示される予定だった。ところが東日本大震災によって、団交は開催されないままとなっていた。それが3月28日になって急遽30日に団交開催の連絡があり、さらに30日には翌日に回答を行うということが明らかとなった。
会社は、この時期となったのは震災後の社員の安否確認や東北線からの迂回輸送の手配の目処がついたからなどと言っているが、昨年とちがって4月から定期昇給は行うのだから、これで決着させたいと考えていることは明らかだ。団体交渉をなし崩しにして、賃金闘争からベースアップ自体を放逐することにやっきとなっているのだ。こうした賃金抑制を断じて許してはならない。
東日本大震災以降、春闘は凍結状態か「政治休戦」の名のもとに労働組合の無力化・労使一体化が激しく進行している。しかしこのときほど労働組合の存在意義が問われているときはない。地震・津波、そして原発によって、多くの労働者が職場を奪われ、農漁民は農地や漁場を奪われ、職と生活の場を失い、総失業者化しようとしている。東日本大震災をもって、日本中で解雇、非正規職化の嵐が吹き荒れようとしている。これはJRとて例外ではない。まさに労働組合が立ち上がらなければならないときだ。
春闘の凍結や形骸化、「政治休戦」を打ち破り、国鉄全国運動と被災地救援運動で、労働組合・労働運動を復権させよう。
貨物会社のベアゼロ回答弾劾、労働者への犠牲転嫁を許さず、職場から総決起しよう。
貨物会社の回答内容
@ 4月1日以降の新賃金については、定期昇給のみ実施する。
A 満55歳の基本給の適用を受ける社員については、賃金改善措置として、基本給に1300円を加算する。
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