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No.

東労組の偽装請負協定

何でこんなことまで労使確認し外注化を推進するのか! (下)

さらに「議事録確認」は、繰り返し次のように言う。

委託業務には)技術・ノウハウを有する経験豊富なシニアが主として従事することから、個々の技術力等には特に問題はないと考えている。           
 したがって、重要なことは、安全や技術に関する必要なマネジメント体制を整備会社・に構築することである。 

 また、東労組は「議事録確認」の「解説」の中で、わざわざ次のように言っている。  

JRが責任を持って整備会社へのマネジメントをすることを確認しました。

  
 だが、これはまさに偽装請負の確認に他ならない。労働省の告示では、

(請負会社は)自らの企画又は自己の有する専門的な技術若しくは経験に基づいて、業務を処理すること

ができなければ、それは偽装請負になるとしているのだ。

「実 績 が あ る 」の ウ ソ ! 

 「議事録確認」には次のようにも書かれている。

  委託する会社は、……これまでも、車両検査・工事(臨時修繕、上回り検査)や車両清掃業務等の実績があり、区所業務、車両メンテナンス業務等にも幅広くノウハウを有する整備会社を考えており…

と。だがこれは誰が見てもわかるように真っ赤なウソだ。                
 今、車両整備会社がやっている主要な業務はほとんど車両の清掃業務だ。「上回り検査」は、蛍光灯を取り替えたり、切れた吊り革を交換したり、便所の修繕をしたりである。少なくとも千葉(千葉鉄道サービス)の場合、臨時修繕もやっていない。国鉄時代に外注化された大修業務もやりきれなくて直営に戻しているのが現実だ。後は京葉車両センターの車輪転削業務を無理やり外注化し、作業ミスを連発しているぐらいでしかない。一体何をもって「区処業務、車両メンテナンス業務にも幅広くノウハウを有する整備会社」などというのか。全く理解することができない。
 にも係わらず、このように言い張って、検査業務全般に始まり、構内運転、信号、資材、派出検査に至るまで全てを丸投げしようというのである。
 そもそも、車両整備会社側に、検修・構内業務の全てを請負う体制など全くないことを百も承知しているからこそ、JRの検修職の労働者をそっくり車両整備会社に強制出向させ、業務をやらせようということではないか。これが偽装でなくして何が偽装なのか。   

7−8 年 で 「最 終 段 階 」! 

 最後にもう一点、この「協定」「議事録確認」の絶対に許すことのできない点についてふれて起きたい。それは、東労組による「議事録確認」の「解説」の中で次のように書かれていることだ。

 委託の最終段階までは7〜8年の時間を要することもあり、その間に労使で検証を行い、最終段階の区処が発生するに至ったところで(構内計画業務が)委託可能かを見極めるための再協議を行うことで確認しました。

 これは2001年の協定だが、東労組は、その時点で、7〜8年で「委託の最終段階」までやってしまうと考えていたのだ。会社とそう確認していたのだ。何ということか。
 だけど、そうは問屋がおろさなかった。それから9年が経ったが、千葉の場合、「最終段階」どころか、何も手がついていない。全国的にも行きづまっている。闘えば阻止できるということだ。
 さらにもう一点。「議事録確認」に次のような項目までもり込んでいる。

なお、車掌(の委託)については、長年培ってきた営業知識・接客スキルを活用でき、増収にも寄与できる新たな仕事づくりについて、要員事情も勘案しつつ今後検討していく。 

 つまり、検修・構内どころか、車掌の外注化まで「今後検討していく」ことを労資で確認したのである。

 東労組は、「従来の外注活用という概念から内部能力の活用という概念に替えさせた」などという詭弁を使ってJRの攻撃を必死で擁護している。労働組合が、ここまでして外注化を進めなければいけない理由は一体何だったのか。要するに会社に使い捨てられないために、全てを呑んで労働者をイケニエにしたのだ。こんなことはもう沢山だ。外注化は阻止できる。今こそ動労千葉に結集しともに闘おう。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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