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フランジ摩耗ー脱線の危険!


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規定値を割り込んだ特急列車が走っている!


千葉支社ー「規定値を割り込んでも」、削って直せば問題ない」
このままでは「第2の尼崎事故」につながる

特急列車のフランジが摩耗し、規定値を割り込んで幕張車両センターの車輪転削に入ってくるという事態が頻発している。これは、列車が走行する上で極めて重要な部分である車輪のフランジ部分において、規程違反が発生しているということだ。しかも、こうした事態が発生しているにもかかわらず千葉支社は、規程違反を承知の上で特急列車の運用を行っていたということであり、安全上も極めて重大な事態だ。

フランジ厚の不足=脱線につながりかねない
重大問題

 フランジの厚さは、車軸の中心線からの外側面距離で測られる。これは、図で示したとおり、車軸の中心線から560ミリの車輪踏面位置を基準点として、その下方10ミリの位置までの外側面距離=フランジの厚さとして図られる。
  特急列車(255系、257系)の場合、フランジ厚は527ミリ〜520ミリと定められており、520ミリを下回ってはならないことになっている。(幕張車両センターでは、重輪転削の際、フランジ厚は524ミリで仕上げている)
 しかし、2008年4月以降、定期の車輪転削に入ってくる特急列車において、転削前の測定でフランジ厚が520ミリを下回るまで摩耗している車両があることが明らかになった。しかも昨年8月から9月のーヶ月間では4本の特急列車(257系)でフランジ摩耗=規定値割れが発生した。 こうした事態に対して車輪転削の作業担当者からは、2008年以来、フランジ摩耗=規程違反が発生していること、しかも脱線につながりかねない重大事態であることから管理者に対して早急に対策をとることを求めていた。しかし会社側は、具体的な対策を一切行ってこなかったのだ。

7回も規定値割れが発生しながら放置し続けた千葉支社

 昨年11月11日に行われた団交で千葉支社は、以前は15万qを基準にして車輪転削を行っていたが、距離を延伸して今は20万qを基準として行っていること、フランジ厚の規定値割れの発生は20万q以上走行した車両で発生していること、これまでに発生したフランジの規定値割れは、

07年 3月31日 257系  1軸
08年 4月18日 255系  2軸
◎同  10月29日 255系  1軸
09年 8月 3日 257系  1軸
◎同   8月 5日 257系  1軸
◎同   8月22日 257系 1軸
◎同   9月 6日 257系  2軸

 と、7回にわたって発生しているとの回答を行ってきた。
 しかし、千葉支社は、車輪転削の距離をいつ延伸したのか、現場から指摘されていたにもかかわらず何故放置され続けてきたのか、今後の対策等については、一切回答しないという不当な対応だ。しかも、「車輪転削の際に測定して規程を割り込んでいたとしても、転削して正常に戻せば規程上問題ない」などという、信じられない回答を行ってきたのだ。
 本来、規程で定められた数値は、次の検査までに下回らないことが絶対的な条件であり、その範囲で列車の運用を行わなければならない。しかし千葉支社は、「規程を割り込んでも削って直せばいい」というのだ。こんなデタラメを絶対に許すことはできない。
 こうした事態が発生した原因は明らかだ。検査回数の削減=コスト削減が今回の事態をもたらしているのだ。これでもしも外注化されたら「第2の尼崎事故」が起こりかねない状況だ。
全面外注化阻止へ、万全の闘争体制確立を!

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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