検修構内外注化 1500人の強制出向!
…しかし、これでは終わらない
委託規模は1500
JR東日本本社は、検修・構内業務の外注化規模について『1500名程度の業務を委託することになる』と回答した(車両センターで1200〜1300名、総合車両センター(工場〉で200〜300名)。車両職全体の要員数が約5000名なので、これは全体のちょうど3割にあたる。4月1日以降、1500人もが車両整備会社への強制出向に駆り立てられるということだ。若年出向も1000人を超えると考えられる。
それだけでも重大なことだが、最大の問題は、どう考えてもそれだけでは済まないということだ。
しかも、『基本的に全対対象箇所・業務を一斉に委託する考えである』というのだ。これは、業務や地方ごとの問題点などは実質議論させないまま、本社主導で一気にやってしまうということだ。
それでは終わらない
今次提案と2000年9月提案を含め、「委託する業務」とされたのは次のとおりである。
▼新系列を除く交番検査、▼仕業検査、▼機動班、▼消耗品取替、▼首都圏を除く駅派出.▼車輪転削
▼ATS・ATC特性検査、▼資材・倉庫.▼信号業務、▼分割・併合▼事故復旧、 ▼計画を含む構内運転・誘導・入出区点検 |
結局、「委託対象業務」とされているのの検査派出を除く全ての業務である。その要員規模は、1500名などでは到底収まらない。つまり、「1500」というのは「当初の委託規模」だと考えなければならない。まず3割の業務を外注化し、既成事実を作ってそれをどんどん拡大していくということだ。
5年後は新系列も?
実際、「新系列の交番検査も5年後には委託する」ということが半ば公然と言われている。要するに検修・構内業務の全てが外注化ということだ。そうなれば、管理者も技官もJR本体に置く条件は無くなる。まさに丸投げだ。
実際、新系列車両について、「交番検査は直営、仕業検査や臨時検査は委託」という現在の提案のままで長期にわたって業務がなり立つはずはない。本来、交番検査を経験し、車両を熟知した者でなければ仕業検査や臨検はできない。そうしたことから考えても、あらかじめ、近い将来に全て丸投げすることを前提にしているとしか考えられない。
また、新系列車両と旧系列車両が混在し、日によって検査に入る車両が違うような現状の下では、車両センターの外注化はそう単純にはいかない。しかし、新車投入計画を見れば、5年後にはほとんど新系列に置き代わることになる。
会社は、「新系列車両の技術レベルの維持向上に関する業務については、当社として一定の技術力を確保する」とか言っているが、その時期を見て全面的に丸投げするつもりなのは間違いない。
JRに残る業務は?
実際、本社交渉の回答において、将来的にJR本体に残す業務を『重大事故防止、車両故障の原因究明・対策立案に関する業務』としている。これはどう考えても、本社や支社にごく少数の専門的なチームだけを残し、後は全面的に外注化するということだ。
今、車両整備会社がやっている業務は、ほとんどが車両清掃だ。検修・構内業務全体を管理・運営していける体制や技術的基礎は全くない。それを百も承知で丸投げしょうということ自体があまりに異常なやり方だ。そうした点から見ても、結局は、管理部門も含めて、今JRがやっていることをそっくり車両整備会社に持っていく以外になり立たない。「委託規模1500人」というのも、当初は3割程度が限界だという判断なのだろう。
いずれにしても矛盾だらけだ。こんなものを認めたら、その矛盾は全て現場の労働者に転嫁されることになる。行き着く先は、分社化・転籍、第二第三の尼崎事故だ。雇用も労働条件も全て破壊され、安全が崩壊するということだ。
万全の闘争体制を!
動労総連合は、「業務委託に閉する解明要求(その2)」「ライフサイクルに関する新たな申し入れ」を本社に提出した。【詳しい内容は、職場討議資料(その2L
職場離議資料《その3》を参照のこと】
1月下旬にもライフサイクル第三次配転の事前通知、幕張での新たな配転攻撃が予想される。いよいよ闘いは火蓋をきって落とす。検修・構内外注化絶対反対、第二第三の尼崎事故を許すな! ライフサイクル配転を阻止しよう! 直ちに万全の闘争体制を確立しよう。1・22動労千葉総決起集会、2・13全国集会に結集を。
ライフサイクル第三次配転・検修・構内業務外注化阻止!
1・22動労千葉総決起集会
1月22日(金)18時〜
千葉市民会館・小ホール |
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