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新たなスタートラインに立って組織拡大春闘へ!
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提起する長田書記長 |
第16回全支部活動者研修会で長田書記長より提起された「JRをめぐる情勢と08春闘─組織拡大方針」の要約をまとめました。(文責編集部)詳しくは、田中委員長講演とともに近日発行予定の機関誌28号に掲載します。
冒頭、長田書記長はこの6年間にわたる第2の分割・民営化 攻撃との激闘の勝利をもって新たなスタートラインにたったことを明らかにし、この上にたって本格的な組織拡大に組合員一丸となって総決起することを訴えた。
JR情勢の最大の転換点としての08年
JRをめぐる情勢は、安全問題、要員問題、革マル問題、、1047名闘争と、JR体制の矛盾の全てが煮詰まりきっている。01年〜08年にわたるニューフロンティア21、同2008は95年日経連が打ち出した「新時代の『日本的経営』」のJR版だった。これは、シニア協定やメンテナンス部門、駅、車掌業務の外注化など、外注化を軸とした大合理化攻撃としてかけられてきた。さらに、全面的な基地統廃合攻撃が開始され、賃金面でも特殊勤務手当等の廃止などがかけられてきた。この結果7年間で13,700名の要員が削減され、JRにとっては1150億円の人件費削減と経常利益の266%(1622億円)の増加というとんでもない現実を生み出した。同時にそれは、レール破断の多発、05年の尼崎事故・羽越線事故など安全の崩壊や深刻な要員不足、技術継承の断絶、業務遂行能力の瓦解という深刻な事態を生み出している。また、20年に及ぶ革マル結託体制が崩壊し、労務政策も破綻している。
6年間の闘いが実現した地平
この6年間の闘いは、このような攻撃に真正面から立ち向かい、その攻撃の根幹を打ち砕くものであった。具体的にもシニア制度との闘いによる検修・構内の外注化のストップ、最終的にはシニア制度そのものも廃止、強制配転者の検修職場への復帰、安全運転闘争で大幅に削減された修繕費を元に戻し、幕張構内事故闘争では当該運転士を守りぬき、館山・木更津基地廃止反対闘争の勝利などの成果をかちとってきた。
こうした地平は、どんな困難な時にも労働組合としての原則を曲げずに団結を守りぬいてきた闘いの積み重ねの上に、攻撃の本質を真正面から見すえる時代認識の正しさ、反合・運転保安闘争をこうした攻撃に立ち向かう最も有効な手段と位置づけ、その再確立を全力でやりぬいてきたこと、そして原則を貫いた絶対反対の立場を堅持し、一切の総括軸を団結の強化において闘いぬいてきたことによって実現された。
重大な岐路にたつ1047名闘争
「4者・4団体」による政治解決路線への全面的な埋没は、解雇撤回要求の取り下げ・動労千葉排除から民主党への「白紙委任」にまで行き着き、闘争団─支援陣形の分岐が始まっている。1月23日の全動労判決も賃金や年金争等の賠償を否定し、慰謝料として一人550万円の支払という不当判決でありながら、これをもってさらに政治解決にのめりこんでいこうとしている。なぜ、こうした事態がおきているのか。分割・民営化攻撃に対して何一つ闘いの方針が出せず、その総括もできていない、その後20年間も一貫して政治解決路線というあり方─体制内的な労働運動の限界が突き出されている。今こそ原則的な路線・方針の確立に向け、動労千葉が闘いの前面に登場するときだ。
JR千葉支社をめぐる激変の始まり
千葉支社長は年頭の挨拶で「最初の4年間のテーマは、70〜80`圏の各線の全列車を東京スルー運転にする」といっている。これは輸送体系の抜本的変更であり、70〜80`圏以東のローカル線切り捨てが本格的に始まるということだ。さらに千葉支社で初めての検修外注化が京葉電車区車輪転削業務から手をつけようとしている。また、一旦は頓挫したライフサイクル提案についても賃金の取扱いについて提案を行ってきた。その内容は、いずれ運転士関係の特殊勤務手当を廃止し、駅員並化を狙うものだ。全運転士への攻撃であり、早急に職場から怒りの声を組織しなければならない。
08春闘方針について
08春闘は、資本主義体制の破局の急速な進行という歴史の分岐点での闘いとなる。@08春闘と組織拡大闘争を一体的に推進することによって情勢を打開するという分割・民営化攻撃との決着をめざす組織拡大春闘。
A格差・貧困社会に反撃を開始する春闘として賃金問題を重視し、大幅賃上げ獲得、賃金制度改悪阻止、定年延長を掲げて闘う。Bライフサイクル提案を完全に葬り去ろう。業務外注化─基地統廃合攻撃粉砕。C崩れ落ちるJR民営化体制に対し、反合・運転保安闘争のさらなる発展をもって立ち向かおう。D政治解決路線を打破し、1047名解雇撤回・原職復帰に向け、原点に返って闘いを再構築しよう。E士職登用差別・強制配転、昇進差別粉砕!一切の不当労働行為を職場から根絶しよう。F改憲─戦争と民営化─労組破壊の大攻撃立ち向かい、すべての労働者の先頭に立とう。G分割・民営化反対闘争の決着をめざし、全支部・全組合員の総力を結集して、組織拡大を実現しよう。