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敗戦61周年−2006年8月15日
改憲攻撃と対決しよう!
風雲急を告げる労働者階級をめぐる状況

 2006年8月15日。敗戦から61年目を迎えた。
 昨年の敗戦60周年を期して、07年憲法発布60年に向けて憲法改悪への本格的な攻撃が開始された。今年の通常国会では、憲法と一体の教育基本法の抜本的な改悪ー「愛国心教育」を押し出した「教基法改正案」が上程され、改憲に直結する「国民投票法案」が審議されるまでに到った。そして今秋の臨時国会で継続審議されるなど、労働者階級をめぐる状況は、風雲急を告げている。まさに歴史の分岐点ともいうべき闘う情勢が到来した。全ての力を改憲阻止の闘いに結集しよう!

進行する「戦争国家体制」

 戦後、日本は平和憲法の下で、戦争放棄ー侵略のための武力を保持しないことを国是としてきた。この平和憲法があるがゆえに一定の歯止めがかけられてきたことは間違いない事実だ。PKOー国際平和維持活動への自衛隊の参加から始まった海外派兵は、「国際貢献」の名の下に様々な形を変え、イラク特措法ではついに自衛隊が武器を携行して派兵されるに到った。
 一方、国内においては、緊急事態法の成立によって専守防衛の枠組みさえ取り除かれようとしている。また、これには「国民の義務」や指定公共機関の協力義務が明記されるなど、「戦争のできる国」づくりへ一気に進行している。通常国会で審議された「共謀罪」などは、戦前の治安維持法と同じように、労働運動や市民運動を弾圧する治安弾圧法であることは明白だ。

食っていけない!医者にも行けない!

 労働者をめぐる状況も、小泉ー 奥田体制による「弱肉強食」=規制緩和と、郵政民営化に象徴される大民営化=労組破壊攻撃の中で、首切り・賃下げ攻撃にさらされている。「勝ち組」「負け組」という言葉までが流行語となり、年収200万円以下の世帯や生活保護世帯が急増し、社会保障制度ー医療制度改悪、年金制度改悪による弱者切り捨てが進められ、医療費も払えない、医者にも行けない労働者・市民が急増している。
 一方、同時に差別・排外主義があからさまに台頭している。こうした一連の動きは、戦前、日本がアジアへ侵略の手を伸ばしていった過程と酷似している。すでに奥田らは「東アジア経済圏」構想を発表し、実際に「国際競争力の確保」という名の下でアジア諸国に経済侵略を果たしている。アジアの労働者を超低賃金で雇い、過酷な労働を強い、搾取するというやり方は、必ずアジアの労働者階級の怒りに火を付けることになる。
 また、現行憲法が、「現実」に合わなくなったというキャンペーンが横行している。しかし、造られている「現実」とは、アメリカを中心とした資本主義体制の危機から発したものだ。それは、イラク侵略戦争が如実に示している。
 しかし、われわれ労働者階級が求めているのは、首切りと賃下げを強行し、戦争に突き進む資本主義の「現実」に対して、これを打倒し、労働者階級が主人公となる社会を築く以外に生き延びる道はないということだ。

日本国憲法の崇高な精神

 日本国憲法の持っている平和原則は、決して時代に合わないものではない。侵略のために陸・海・空ー戦力を保持しない。戦争放棄の精神に則った憲法の前文は、今や世界に冠たる崇高な精神を表現したものとして誇れるものである。
 改憲攻撃が激化する中で、労働組合の中心母体が揺れている。「日の丸・君が代」強制反対の闘いが燃え広がる中、「二度と教え子を戦場に送るな」という日教組の綱領は、その意味から言って胸を熱くするスローガンだ。自治労の労働者が起ち上がったら決して改憲はできない。  ヒロシマーナガサキーオキナワをくり返さないために、今こそ力を結集しよう!

8・15集会から11月労働者集会へ

 秋の臨時国会では、継続審議となった「国民投票法案」「教育基本法改悪法案」「共謀罪」新設、「防衛省の防衛庁昇格法案」等、重要法案が目白押しだ。
 職場での反合・運転保安闘争と結合して闘いぬき、11月労働者集会への1万人結集を焦点として憲法改悪攻撃と闘いぬこう!
 2006年8月15日、敗戦61周年。改めて反戦平和の闘いを労働者階級の力で大きく発展させよう!
 8・15労働者・市民の集いから、11・5全国労働者総決起集会へ進撃しよう!日・米・韓労働者の国際連帯で、闘う労働運動の新たな潮流をつくりだそう!

第Y期労働学校

●基礎講座(DC会館会議室)
日時 8月19日(土)13時〜
内容 講師 鎌倉孝夫氏
「資本主義とはどういう社会か」

●実践講座(DC会館会議室)
日時 8月26日(土)13時〜
内容 講師 金 元重氏
「韓国労働運動の歴史と闘い」

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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