幕張構内事故で、申し入れ(その2)提出 
        安全対策の放置、合理化の結果だ
       動労千葉は、4月6日の幕張車両センターでの構内事故をふまえ、4月28日、構内入換業務の安全対策の実施を求める申し入れ(その2)を千葉支社に提出した。 
      入信にATSを設置しろ!
       申し入れ(その1)は、入換信号機に対するATSの設置を求めたもので、すでに事故直後に提出されている。幕張車両センターで言えば、今回事故の起きた「南引き上げ線」「西引き上げ線」、ストップに向う箇所にはATSが絶対に必要だ。幕張支部は、とくに、入換作業のほとんどで使用される南引き上げ線へのATSの設置を3年前から申し入れ続けてきた。しかし千葉支社はそれをずっと拒否し続けてきた。理由は「コストがかかる」ということであった。 
      構内の安全対策を!
       申し入れ(その2)では、別掲のとおり、 
       ①これもずっと現場では声が上がり続けていた「洗浄機の始動ランプでつり込まれる」状況の改善。 
        ②各番線の入換信号機の有効長が、113系などこれまでの車両を基準につくられているために、車両長が長い257系車両では入換信号機ギリギリまでもってこないと後が変わらないという、いつ信号暴進をしてもおかしくない箇所が放置されていること。 
        ③作業ダイヤどおりに作業を行なうことが不可能な現実が日常化しており、「日勤1」担当の者がその都度作業を指示する状況のなかで、本来構内助役が責任をもって指示すべきことまで「日勤1」担当にのしかかっている現状の改善(この背景には、助役が業務に熟知しておらず、複雑な構内作業を指示する能力がない現状がある)。 
        ④本来であれば、「一通告一作業」が基本でなければならないはずだが、基本ができるだけの要員体制がないこと。 
        ⑤とくに朝10時頃までは、入換作業等が輻輳し、無理が生じていること。 
        ⑥仕業検査業務と入換業務が融合化され、一人の者が追われながら全く違う業務をやらざるを得ないために、安全が疎かにならざるを得ない現状の改善。 
        ⑦そして、入換信号機の改善。 
       ───について申し入れを行なった。 
      事故責任の転嫁を許すな
       当局は、事故に関係した労働者だけにその責任を転嫁しようとしている。絶対に許してはならない。 
         今回の事故は、以上のように、構内における安全対策が放置され続けてきた結果に他ならない。ATSも設置しないなど、入換信号機を軽視し続けてきたのは当局自身である。 
         そもそも、事故発生比率の高い構内入換作業は、かつては誘導担当の添乗誘導によって行なわれていた。それが「入換合図の継続表示の省略による入換」などという考え方が導入され、入換業務と仕業検査が融合され、真っ先に外注化の対象とされ、……と、徹底した合理化攻撃の矢面にたたされてきた。 
         今回の事故は、こうした合理化政策の結果に他ならない。事故責任の転嫁を許すな。当該運転士を守りぬこう。 
      
         
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          1.幕張車両センターをはじめとした各構内入換信号機に対し、早急にATS直下地上子を設置すること。 
             とくに入換作業が頻繁に行われる箇所については、優先的に実施すること。 | 
         
        
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             幕張車両センター構内業務に関する申し入れ その2 
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          1.南引き上げ線について、洗浄機の始動ランプの点灯によって、つり込まれる危険性があるので改善すること。 
            2.各番線の入換信号機の有効長について、257系車両は車両長が長く、入換信号機との余裕距離がない箇所があるので改善すること(10、11、12番線等)。 
            3.「日1」の指示業務と、管理者(構内助役)による指示業務の責任区分を明確化すること。 
            4.構内入換業務について、「一通告、一作業」が基本であると考えるが、会社の考え方を明らかにすること。 
            5.朝の点呼後、10時頃までの間について、入換作業等が輻輳し、安全な作業をする上で、要員上無理が生じているので改善すること。 
            6.仕業検査業務と構内入換業務という全く違う業務の融合化は、輻輳した業務に追われる状況のなかで、安全が疎かになりやすいので、中止すること。 
            7.入換信号機について、停止信号の視認性向上のため、右下一灯を赤色現示とすること。 | 
         
       
      
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