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11・6−1万人結集で労働運動を甦らせよう!

 10月5〜6日に開催された連合の定期大会で、誰も予想しなかった事態が起きた。
 連合役員推薦委員会は、全員一致でUIゼンセン同盟会長の高木剛を連合新会長に推薦したが、直前になって、全国コミュニティーユニオン連合会の鴨桃代会長が立候補。選挙の結果は、
▼高木/323票
▼鴨/107票
▼無効・白票/42票

―という結果となった。
 高木に対する批判票が白票も含めると149票、高木に投じられた票の半分近くにも及んだのである。

連合新会長(UIゼンセン同盟)
高木 剛という人物

 連合の新会長となった高木剛はこれまでの連合会長とも全く違う純粋な極右・改憲論者だ。国防の義務や徴兵制を布くべきだと公然と主張するような人物である。
 東大を卒業して旭化成に入社、全旭化成労組連合会会長やゼンセン同盟役員を経て、81年に外務省に入り、タイで日本大使館一等書記官をつとめている。その後96年からゼンセン同盟会長に就任したが、経歴を見てもわかるとおり、そもそも労働組合などとは全く無縁な人物である。
 ゼンセン同盟は、9月14〜15日に開催された定期大会で、「(憲法の)戦力不保持と交戦権否認の明記は削除し自衛力の保持を付記するべき」等の中間報告を提起し、さらには、「徴兵制は採用するべきではない」との連合本部見解にも噛みついて「自らは戦わないことを表明することになるのであえてこれを表現することは不要」として、徴兵制まで肯定した。

 ゼンセン同盟は一産別で56票もっている。高木側には、自動車総連や電気連合、鉄鋼労連など、一産別で何十票ももっている労組がついている。それに対し全国ユニオンはわずか1票。全国ユニオンとは、一人でも加入できる地域の労組の連合体で、鴨氏は千葉なのはなユニオンの出身だ。

変革のチャンス!

 鴨氏の立候補は、会長就任が予定されていた高木のあまりの酷さに対する対抗としてなされたものだが、それが107票(高木批判票としては149票)も獲得するというのは、衝撃的な事態であった。
 会長選の焦点は、改憲か、護憲かであった。連合は7月の中央執行委員会で、9条改憲推進にふみ切る方針を確認し、10月の定期大会でその方針を決定しようとしていたのである。だが、この中執確認にも係わらず、大会で9条改憲方針を決定することもできなかった。
 政府や資本の手先となってきた連合は、内部からの矛盾で分裂過程に入ったと見て間違いない。民主党もそうだ。本物の労働運動が生まれでる大きなチャンスが到来しようとしている。

連合を動かした力

 連合をつき動かしたのは、日教組と自治労の大会であった。日教組本部も、今年の大会で「護憲」を引きおろすことを画策していたが、「日の丸・君が代」強制を拒否した東京の教育労働者たちの闘い、「つくる会教科書」採択阻止の闘い、教育基本法改悪阻止の闘いが全国に波紋を広げ、護憲方針を維持せざるを得なくなったのである。
 自治労大会でも、沖縄県本部の必死の訴えによって、大会では本部に対する激しい怒りの声が噴出し、「憲法9条は絶対に守る」と答弁せざるを得ないところまで追い込んだ。
 「日の丸・君が代」闘争も、沖縄県本部の決起も、小さな火花に過ぎない。しかしそれが全国の労働者の怒りの声と結びつき、日教組本部、自治労本部を動かし、連合本部を動かしたのだ。
 敵の側が山ほどの矛盾を抱え、怒りの声が充満している。だから一点の火花がたちまち燎原を焼き尽くすように燃え拡がるのだ。予想もつかない可能性を秘めた情勢が到来している。連合大会が示したのは、労働運動の変革に向けた巨大なチャンスである。
 小泉政権は、改憲と、労働者を虫けらのように犠牲にする民営化−労組破壊攻撃に突き進もうとしているが、それが何の抵抗も受けずに進むことなどあり得ない。いつ爆発するとも知れない怒りの声が満ちている。何が起きるか想像もつかない情勢が到来している。今こそ労働者の団結を! 11・6集会に1万人の結集を実現しよう。

すでに昨年の3倍!11月集会への賛同者
団体‥145労組(団体)
個人‥1766名
(10月25日現在)
大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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