「日の丸・君が代」強制−大量不当処分を弾劾する
▲不屈の決起に固く連帯しともに闘う!
われわれは、04春闘で3波のストライキ−50日間にわたる闘いに起ちあがり、また、「3・20国際反戦大行動に怒りの声を結集し、社会の力関係−流れを変えるきっかとしよう」と声を大にして訴えて闘いぬいた。そして04春闘ストは、ついに「結託体制」に風穴をあける大きな勝利をかちとり、「3・20」は全世界で1千万人以上、日本では、最悪の天候にも係わらず、陸・海・空・港湾労組20団体を先頭に日比谷公園に6万人が結集し、全国4百箇所、120万人というこれまでにない闘いとなった。
処分覚悟の決起!
春闘過程で、もうひとつ重要な闘いが燃え上がった。都高教を先頭とした教組の仲間たちの、卒業式・入学式での「日の丸・君が代」強制反対の闘いだ。
「厳重に処分する」という石原−東京都教育委員会の通達と、厳重な監視・現認体制のなか、東京都で200名以上、全国では少なくとも1千名になろうとするな仲間たちが、処分覚悟で、教育労働者としての誇りをかけて不起立・不斉唱の闘いに起ちあがったのだ。
われわれはこのすばらしい闘いを心から支持し、不当処分を満腔の怒りを込めて弾劾する。
前例のない暴挙!
一方、絶対に服従させることを狙っていた石原-都教委は、あわてふためいて196名に不当処分を発令した。それも、起立しなかったというだけで減給1名、戒告190名、再雇用合格通知の取消し5名という前代未聞の重処分である。しかも今「複数回処分すれば免職」という恫喝が加えられている。
大多数の生徒が起立しなかった板橋高校では、卒業式の前に「サンデー毎日」のコピーを配布したOBの先生が刑事告訴され、担任に教員は何時間も警察に取り調べられるという事態まで起きている。
自衛隊のイラク派兵や有事立法の制定、教育基本法の改悪攻撃と一体で、まさに戦前の治安弾圧に等しい暴挙が進んでいるのだ。
異常な弾圧体制!
都教委がとった対応は異常極まりないものだった。処分の恫喝だけでなく「日の丸」掲揚の位置をはじめ、議事の進め方や座席の配置まで事細かに指示し、誰がどこに座るのかまで事前に報告させ、教職員席の後には監視・現認体制をとり、「課題のある教員」は入念にチェックして、受付など式場外に排除し、さらには、生徒が集団で起立しないなど、「指導要領に基づく指導がされていないとみなされた場合も担任教員を処分する」として、闘いの徹底的な封殺を狙ったのだ。
一方都高教本部は「処分を出させない、職務命令がでたら従う」という方針であった。
情勢揺るがす決起
これに対し、現場の組合員は、事前から228名の原告団、35名の弁護団を結成して、「起立・斉唱不存在確認訴訟」(予防訴訟)に起ちあがっていた。それが196名の不起立の闘いに発展し、今「第二次予防訴訟」などさらに拡大しようとしている。そしてその闘いが日教組全体を現場から揺るがしている。
また「日の丸・君が代」の強制をめぐって、マスコミどおしが激しく論争し合うなど、国論二分状況が生み出されている。
大きな意味をもつ新たな闘いの拠点が生まれたのだ。ついに、教育基本法改悪攻撃への現場からの反撃、石原都政に対する職場からの怒りの反乱が開始された。この闘いと、現業民営化に対する怒りの声や戦争−大失業に対する怒りの声が結合したとき、この闘いは石原都政を揺るがし、闘う労働運動の再生に向けた大きな拠点となり、結集軸となることは間違いない。
1047名闘争を先頭としたわれわれの闘いにとっても、これは何にもまして力強い援軍であり、ともに闘う仲間たちだ。
新たな潮流の台頭
04春闘過程で起きたことは、時代への危機感、怒りの声が噴出し、日本でも新たな闘いが生まれでようとしているということだ。
陸・海・空・港湾労組20団体も、ナショナルセンターの枠をこえて、新たな戦争立法−有事関連7法と3条約の改悪に反対する闘いを全力で訴えている。そして憲法改悪に向けた最大の攻防の焦点となる教育基本法改悪攻撃に対する教育労働者の現場からの反撃が始まった。
抑えがたい怒りの声が噴きだし、あらゆる立場の違いをこえて、それがひとつに結合しはじめている。今世界の労働者は、時代の本質を見ぬき、団結して新しい時代を見いだす力を取り戻そうとしている。歴史が音をたてて動こうとしている。
固く連帯し闘おう
われわれも、この不屈の決起をさらに広く、深く燃え上がらせるために固く連帯しともに闘う決意である。石原は不当処分を直ちに撤回しろ!怒りの声を結集し、闘う労働運動の新しい潮流を本格的に発展させよう。
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