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11・9全国労働者集会報告B

全世界の労働者の団結で大失業と戦争を阻止しよう!

アメリカから参加された3名の方の発言要旨

全ての労働者に勝利を!
  ILWU(国際港湾倉庫労働組合)ローカル34書記長  ラッセル・K・ミヤシロ

 ILWUと資本家どものあくなき欲望と闘う皆さんと同じ立場に立つアメリカの全ての活動家からあいさつを送ります。皆さんの闘いは決して孤立していません。動労千葉がイラク戦争に反対し、有事立法に反対して起ちあがった2003年3月27日〜3月29日の力強い決起に感謝します。2003年4月7日、オークランド港における非暴力、無抵抗の平和集会で組合員を守ろうとして逮捕されたローカル10の役員ジャック・ヘイマンへのご支持、そして正義に向けた長きにわたる皆さんのご努力に感謝します。労働組合、オルガナイザーそして参加者の皆さん、私たちは、全人類の未来を守る重要な事業を担っています。私たちの願いは、世界中の一人ひとりの願いと同じです。
 ILWUは、1930年代の戦闘的な階級闘争の中で生まれました。ILWUは、イギリスのリバプールの港湾労働者に連帯して立ち上がり、イギリスからのスト破りの船荷を積んだ船の荷下ろしを拒否して闘いました。オーストラリアの貨物の取り扱いを拒否したこともあります。ILWUは、世界中の、そしてアメリカ全土の労働組合との連合関係を築く努力を通して全ての戦争を積極的に弾劾します。私たちは、イラクにおける石油のための帝国の戦争に反対して立ち上がっているだけでなく、アメリカの占領にも反対しています。そして私は、皆さんの組合にアフガニスタンとイラクにおける戦争に反対して、港湾における行動を起こすことをお願いします。
 最後に私たち労働者は歴史の教訓に学び、団結して労働組合と労働者階級の利益を守っていかなければならないこと、そうでなければ敗北に直面してしまうということを訴えさせてください。私たちは、断ち切れないきずなを鍛え、共通の敵に対して共同の行動をとることによってしか、警察や海運会社が現にやっている反組合攻撃を阻止することが出来ません。万国の労働者の団結によって、全ての労働者に勝利を!

民営化と外注化に抗し、国際労働運動の構築へ
 タフトハートレー、抑圧と民営化反対キャンペーン  スティーブ・ゼルツァー

 ますます激化する生活破壊の攻撃、激しさを増す労働者の権利への抑圧、そしてイラク人民をはじめ世界の数十の国に対してアメリカが引き起こしている犯罪的な戦争に反対して闘っているアメリカの組合活動家と労働者より皆さんへのご挨拶を携えてきました。9・11のWTCへの攻撃以来、300万人以上の労働者が職を失いました。ブッシュ政権は議会の民主党支持のもと、この「テロ攻撃」を「パトリオット法」や「海事安全法」のような新たな抑圧法の制定のみならず、大規模な民営化の促進、数百万のジョブの外注化を推進するために利用してきました。パートタイムと臨時雇用は、数千万の労働者にとって今や当たり前のこととなりました。そして今、10万人を超す食料雑貨店員と6,000人のロスアンジェルス輸送労働者は、彼らの年金と健康保険の削減に抗して闘っています。
 中東に新たなアメリカ帝国をつくるために今使われている数千億ドルは、教育、住宅、医療、健康と安全の暴力的削減によって捻出されています。薬の値段が私企業の支配のもとにあるため、年金生活者はカナダまで薬の購入に出かけ、4600万人が無保険状態にいます。しかし、小さいけれど重要な反撃が始まっています。待ち望んでいた民営化反対の全国運動が,11月23日、サンフランシスコで開催される全国会議で始まろうとしています。来年には、ワシントンDCで民営化反対・全国労働者抗議運動を立ち上げたいと考えています。私たちは民営化と外注化に反対して闘っている全ての労働者と、それぞれの地域グループを結び合わせていかねばなりません。このことが数百万の結集を力強い行動で生み出すことが可能となります。
 私たちは、全ての解雇された鉄道労働者の現職奪還と、獄中の全労働組合員の釈放、そして鉄道システムの再国有化に向けた皆さんの闘いに賛意を表明します。イギリスでは、鉄道の民営化が完全に裏目に出ました。政府は鉄道の再国有化を余儀なくされており、同じことが世界中の他の国でも起こっています。日本の労働運動を民主化させよみがえらせると共に、国際的労働運動の構築へ向け努力される皆さんに賛意を表明します。

鉄道のリモートコントロール化に反対
               UTU(全米運輸労働組合)  ポール・C・ジャンセン

 アメリカの鉄道の中心地、イリノイ州のシカゴから来ました。シカゴやアメリカ全土での列車のリモートコントロール化の状況についてお話ししたい。列車のリモートコントロール化の歴史は、25年ほど前にさかのぼります。その発端は、1970年代の末にアメリカの鉄鋼産業がこうむった衝撃的な大不況でした。アメリカの鉄鋼産業は、業績不振を労働者のせいにしました。そして経営側は人員削減のために工場間の鉄道のリモートコントロール化を決定しました。当時労働側は闘わなかったため、ばく大な仕事が奪われ、リモートコントロール作業員の仕事でも、全然仕事がないよりはマシという状況でした。90年代初頭の景気後退の際、会社は更に大規模合理化を行うチャンスとばかりにカナダにもリモートコントロールを持ち込みました。ウィスコンシン・セントラル社という会社は1980年代末に設立され、成功を収めたローカル鉄道でした。ウ社は組合のない会社だったので、カナダのリモートコントロール機関車をアメリカに持ち込むことは確実に成功すると思われました。ところがウィスコンシン・セントラルの労働者は大反撃に打って出ました。労働者たちはウィスコンシン州全体を揺り動かすことに成功し、しばらくの間より大規模なリモートコントロール化を食い止めました。2001年のはじめ多くの組合は鉄道労働者が60歳まで、もしくは30年間働くことが出来るような法律の制定を推し進めていました。ほとんどの労働者が知らないうちに、「この60歳、30年」法と「バーター」でリモートコントロール化が合意されてしまいました。そして2001年9・11が起こったのです。鉄道会社は「国家の安全」をもって血の報復を叫びたて、「景気後退」をも口実に使って事件をリモートコントロールへの合意の推進に利用しました。組合はタフト・ハートレイ法でおどされ、会社側は組合の合意がなくても好き勝手にふるまうことが出来ました。
 リモートコントロール化に対する闘いは、今のところ小規模なデモや、いくつかの市議会によるその管轄地でのリモートコントロール機関車禁止だけにとどまっています。そして残念なことにその決定も連邦レベルでは却下される可能性があります。労働者の無関心も問題です。その原因は、アメリカでの生活費が非常に高く、1時間8ドル以上稼げる仕事はほとんどない、そのためフルタイム労働の他にパート労働をせざるを得ない。もっとひどい場合はフルタイム労働を「2回も」やって、それでもまだ帳尻が合わない。だがみんなが絶望しているわけではありません。全米運輸労働組合と機関士友愛会がリモートコントロール化を制限する戦略をまとめつつあります。多くの市議会でリモートコントロール禁止決定が出されれば国がこれを却下するのはむずかしくなるでしょう。リモートコントロールに対する闘いは終わったどころか、まだ始まったばかりです。ご静聴ありがとうございました。 

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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