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アメリカ派遣報告@

動労千葉執行委員  川崎 昌浩

 7月9日〜15日の1週間にわたり、アメリカ西海岸のサンフランシスコ(以下、SF)を訪れ、アメリカ労働運動との連帯・交流を図ってきました。今号から2号にわたって派遣の報告を行います。

動労千葉への圧倒的な評価が寄せられた

 今回のSF訪問は、アメリカ西海岸でも最強の労働組合といわれるILWU(国際港湾倉庫労働組合)が中心となって結成された「タフトハートレイ・抑圧・民営化反対行動」からの招請により実現したものです。現在アメリカでは、ブッシュ政権による民営化攻撃が激しさを増し、連邦政府で80万人、その内国防総省(ペンタゴン)は70万人を民営化するというのです。しかもこの攻撃は、組合破壊として行われています。こうした攻撃がアメリカで行われている状況の中で、国鉄分割・民営化に反対して二波のストを貫徹し、現在も1047名闘争の先頭で闘い、そして今年の03春闘ではイラク侵略戦争開始から1週間後の3月27日〜30日にかけて80時間にわたるストライキを闘ったことに対して非常に高い評価が動労千葉に寄せられたことが直接のきっかけになっています。

毎日の行動・出会った人との交流は感動の連続

 こうしたことから私と、通訳も兼ねて動労千葉を支援する会の山本弘行氏の二人でSFを訪れ、アメリカの労働者、労働運動との交流、そして国鉄闘争に対する支援要請を行ってきました。
 9日からの1週間では、SFの東対岸に位置するオークランド港での鉄道労働者との交流やヤード視察、レイバーフェスタでの「日本の解雇された国鉄労働者との連帯イベント」での訴えや詩の朗読、ILWUの中で最強といわれるローカル10(動労千葉に例えれば、第10支部の意味)主催による反戦集会でのアピール、労組活動家との朝食会、日系アメリカ人との交流会、サンフランシスコ労働者評議会では1047名闘争と5・27国労臨大闘争弾圧粉砕の訴え等々、極めて短い期間でしたが毎日の行動や、その中で出会った人たちとの交流はまさに感動の連続でした。
 今回のSF訪問が、動労千葉とアメリカ労働運動との国際連帯にとって極めて重要な闘毎日の行動・出会った人との交流は感動の連続いとしてかちとられたことの意味は計り知れないものがあります。動労本部からの分離・独立、分割・民営化攻撃に対するストでの反撃、そして現在も労働運動の原則を曲げずに1047名闘争や反戦闘争の先頭で頑張りぬいている動労千葉の闘いが国際的に認められたということです。これからも自信と確信をもって闘いを進めよう。

 

活気に満ちた労働者の街・SFを実感

 【7月9日】
 日本時間15時30分に日本を出発。約10時間の飛行後、現地時間9時過ぎ、SF空港に到着。SFは、東京〜福島間ほどの緯度で、日中は25度程度になるものの湿度が低く日本のような暑さを感じることもなく、天候にも恵まれた毎日でした。 到着して実感したことは、SFが労働者の街であり、活気に満ちた所だということでした。 SFでは、ILWUをはじめとした港湾労働者の支援を行い、レイバーット創設者の1人であるスティーブ・ゼルツァー氏宅に宿泊することになりました。
 19時からバークレーで行われたレイバーフェスタのイベントに参加し、沖電気からの解雇争議を闘いぬいている田中哲郎氏による英語版「人らしく生きよう」の主題歌演奏や、ILWUの創設者であるハリー・ブリッジスのハワイでの農場労働者の組織化を主題にしたパフォーマンスを見ることができました。
(写真)

 【7月10日】
 14時から、ユナイテッド・トランスポーテーション(UT)ローカル342委員長のブライアン・ルイス氏の案内で、オークランド港にあるルイス氏の職場ユニオン・パシフィック鉄道のヤードでの貨車の入換作業などを視察しました。オークランド港は、アメリカ5大港湾の一つで、米軍によるイラク侵略直後、ウムカスール港の権益を手中に収めたアメリカ沖中サービス(SSA)などによる軍事物資輸送の拠点港となっているところ。4月7日には軍事物資輸送に反対する700名のデモ・ピケが行われ、これに対して警官がゴム弾や木製弾を発射し、ILWAUの組合員など多数が負傷し、ローカル10の役員をはじめ十数名が不当に逮捕されるという事件が発生し、社会的にも大きな問題になっています。
 ルイス氏が15時から勤務に就くということで、入換作業を見せてもらう。2人一組になり、左の写真で腰に付けた無線装置で機関車を遠隔操縦する。右手が速度、、左手がブレーキを操作するようになっていた。
 19時からはSF市内において、レイバーフェスタの一環として「日本の解雇された鉄道労働者との連帯イベント」が行われ、動労千葉からの発言と田中哲郎氏のギター演奏、そして闘う国労闘争団を主題にした「人らしく生きよう」の上映が行われました。動労千葉からは、03年春闘ストと日本の労働者の現状、分割・民営化攻撃との闘い、1047名闘争と527国労臨大闘争弾圧粉砕への支援を訴えてきました。イベントの最後には会場との質疑が行われ、
分割・民営化でなぜ200名が自殺したのか、解雇撤回は労働者の尊厳をかけた闘いだ等々の意見が出されました。(つづく)
(写真 上) 14日のサンフランシスコ労働者評議会で国鉄闘争への支援を要請
(写真 下) 13日栗原貞子さんの詩を朗読しているところです

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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