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韓国地下鉄大惨事について (下)

明日はわが身!「反合・運転保安」掲げ03春闘へ

保守工事中の死亡事故

 韓国民主労総の声明(上参照)では、大邱地下鉄での大惨事の数日前に起きたという、保守工事中に7名の労働者が列車に轢かれて死亡した事故にも触れている。
 また大邱大惨事をみて、職場では、列車災害の際の避難対策に関しても声があがっている。例えば、われわれが乗り入れている東京地下駅等の避難通路がどこにあるのか、運転士には何も知らされていない。現場の管理者に確かめてみたが、誰も知らないのが現実だ。
 また報道を見る限りでも、車両の構造等、他にも多くの構造的・制度的問題点があるように思われる。

●山手貨物線触車事故

 これも、山手貨物線で起きた5名の労働者の触車死亡事故と全く同じである。作業していたのは孫請け、曾孫請けの労働者であった。だが、そのときのJR東日本の対応は「責任は元請け会社にあり、JRは関係ない」というものだった。JRは関連下請け会社に工事を丸投げし、そこが元請けとなって、孫請け、曾孫請け会社を使って工事をしているのが現実だ。
 しかもJR東日本はこの事故の直後、「(元請け=工事を丸投げする関連会社に対しては)安全対策等について具体的な指示・指導をすれば、JRにも責任が及ぶことになるので、一般的な注意喚起以上のことをしてはならない」という主旨の内部通達を下ろしている。韓国民主労総の声明では「安全不感症中毒」という言葉が使われているが、まさにそのとおりだ。いやそれどころか、JRの場合「確信犯」だと言ったほうが正確かもしれない。

●全面的な外注化攻撃

 しかもJR東日本は、このような現状のなかで、保線・電力・信通等の業務のほとんどをさらに外注化−アウトソーシングした。そしてそこで働いていた仲間たちは、外注先の関連会社に強制出向されたのである。 千葉支社では昨年来のわれわれの組織をあげたストライキ、非協力闘争で阻止しているが、検修・構内業務の全面的な外注化攻撃も昨年春に全国で一斉に強行されており、今年からは駅業務や車掌業務の外注化が動きだそうとしている。
 こうした大合理化が、安全をさらに危機に陥れ、また労働者の雇用や賃金、労働条件、権利を根本的に破壊することは明らかである。

動労千葉の反合運転保安闘争

●船橋事故闘争

 われわれは、五五〇名の負傷者をだした船橋駅での列車衝突事故に対して、ストライキや順法闘争をはじめとした文字通り組織をあげた闘いを展開し、事故の真の原因であったゼロ号信号機の撤去と、当該運転士の原職復帰をかちとり、以降、反合理化・運転保安確立の闘いはわれわれの原点となった。
 だが、国鉄がJRになって以降、営利優先の経営姿勢のなかで、運転保安の危機は一層進んでいる。

●東中野事故闘争

 運転士と乗客の尊い生命を奪った東中野駅事故は、輸送混乱を増大させないために赤信号をこえて列車を止めろという違法な指示が行なわれたことと、無理なスピードアップが原因であった。われわれは、事実上元の速度に戻させ、違法な指示文書も撤回させる成果をかちとったが、JR東日本は、それらをなし崩し的にやっただけで、経営責任等は一切明らかにしなかった。違法な文書をだした責任者である千葉支社車務課長は、何とその後、本社安全対策室に転出したのだ。

●大菅踏切事故闘争

 また、コンクリートミキサー車との衝突で平野運転士が亡くなった事故のに対しても、われわれは踏切の抜本的改善と車両の前面強化を強く求めて闘いを展開したが、未だ放置されている踏切が多く存在し、車両の前面強化については、どの程度の強度をもって設計されているのか、具体的なデータひとつ明らかにしないのがJRの対応であった。

●線路問題、速度ダウン

 また千葉では、国鉄時代、人口の急増に伴う線路の荒廃という現実のなかで、動労千葉が組合員に対し、独自に区間毎の運転速度を指定し、それによって発生した遅れを、ダイヤ改正時にダイヤにもり込ませるという安全運転闘争を展開し、労働者の闘いによって安全の基礎を築いてきた。

●鶴見事故40周年

 今年は168名の死者をだす大惨事となった鶴見事故40周年にあたる。その前年には、やはり160名の死者をだした三河島事故が起きた。われわれの運転保安確立に向けた闘いはここから始まった。
 今われわれは反合・運転保安の原点に帰らなければならない。

新たな闘いへ!

 そして今われわれは、03春闘で、全面的な賃下げ、労働法制の抜本改悪によって企業に首切り自由を補償し、雇用を破壊し、生きる権利そのものを奪い尽くそうという攻撃や、JRにおける大リストラ、そして有事立法制定阻止−イラク侵略戦争反の闘いの課題とともに、運転保安確立−進行の指示運転の即時中止を求めて闘いを展開している。
 大邱地下鉄での大惨事を自らの問題として見すえなければならない。
 「安全の確保」という課題は、直接的には企業に利益をもたらさないばかりか、膨大な物的・人的投資を必要とするものであり、利潤の追及−合理化はつねに安全を脅かす。資本制社会において安全が無視ないし軽視されるのは当然のことであって、だからこそ安全の確保は、労働者の抵抗、労働組合の闘いがあってはじめてなしえる課題である。
 とくに鉄道においては、合理化や労務政策の矛盾は、まっ先に安全の危機として顕在化する性格をもっている。だからこそわれわれは、「闘いなくして安全なし」をスローガンとしてねばり強く闘いを展開してきた。今こそ反合・運転保安闘争を強化しなければならない。
 労働運動の否定すべき現状に抗し、03春闘に起ちあがろう。

● 反合理化・運転保安確立!
● 構造改革−規制緩和の名による安全の解体を許すな!
● JRは業務の全面的な外注化を直ちに中止しろ!
●「進行の指示運転」を直ちに中止しろ!
● 運転士への事故責任の転嫁を許すな!
● 闘いなくして安全なし!安全に関する一切の問題は 労働組合の闘いの課題である 
● ともに03春闘を闘おう!

大幅賃上げ獲得、外注化撤回、1047名解雇撤回、強制配転粉砕、労働法制改悪阻止、反戦・国際連帯

春闘勝利、諸要求実現に向けた闘争体制確立を

(1)各支部は、3月17日以降いついかなるときでもストライキを含む闘いに突入できるよう、全組合員の意志統一を図り、闘争の準備体制を確立すること。
(2)各支部は、「03春闘勝利!3・29全国労働者集会」への全力結集体制を確立すること
(3)具体的戦術については、次期執行委員会または指導調整会議で決定する。

女子高生までがハローワークへ!駅窓口から見た大失業時代の風景
                  千葉みなと駅 ・ 外山義章

 千葉市のハローワーク(職安)が駅の近辺にあることから、その案内をすることが多々あるのですが、今年に入ってそれが倍増しています。
 先日は本当にビックリしたのですが、制服を着た女子高生からハローワークまでの道順を聞かれました。それも続けてです。高校生までが職安通いをしなければいけない時代!なかには多少「障害」のある方もいるようで「大丈夫だろうか」と心配してしまいます。
 戦後最悪の失業率の悪化や就職率については、報道等で聞いてはいますが、実際窓口で対応すると、その深刻さを実感します。
 本当にビックリです。
 結局のところ、学校の就職案内にもれてしまうと、ここまで自分たちでやらなければならないのでしょうか? 年代的にもこの子たちの親の世代と言ってもいいでしょうし、個人では何の力もありませんが、こうした状況を打開するためにも、03春闘を労働組合として真摯に取。り組まなければならないと思います。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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