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国労本部による闘う闘争団員の

査問委員会送致を弾劾する!


闘う闘争団の仲間たちを査問委員に送致
 国労本部は5・27臨大後、「社民党から要請していただければいつでも訴訟は取り下げる。早く下ろすことに何のためらいもない」「統制処分は除名か組合員権停止。処分者は全く解決の対象にしないというのも一つの方法」(寺内書記長・6月15日付「公益企業レポート」)と公言し、7月10日に開催された 中執では、ついに300名に及ぶ「最高裁への第三者申立、鉄建公団訴訟を行なっている闘争団員」を査問委員会に送致することを正式に決定した。理由は「団結と統一を踏みにじり解決を妨害する行為であり、国労組織に対する不信を増大させ労働組合の運動、民主的運営を脅かす行為」というのである。
 国労本部は、国労の壊滅を狙う自民党の意志を組合員に強制する存在に転落してしまったと言わざるをえない。
 わずかの間に、国労という伝統ある労働組合の団結と統一を見るも無残に崩壊させてしまったのも、不信を増大させたのも、労働組合の運動と民主的運営を踏みにじったのも、言うまでもなく一切は4党合意受け入れに走った本部執行部の責任である。それを本末転倒させて闘争団に転嫁し、処分しようというのだ。

事態の本質は何か
 1047名の解雇撤回闘争はまさに正念場にたった。国労は結成以来最大の組織的危機に直面している。5・27臨大とそれ以降の情勢を、単にこれまでの延長線でとらえることはできない。
 われわれは事ここに至って、国労をめぐって起きている事態の本質を、あいまいさなくはっきりさせなければならないと考える。
 国労本部−チャレンジグループの、少なくともその確信犯的部分は、分裂組織をたちあげた新井中執がそうであったように、明らかに自らの手で国労を潰す腹を固めてこうした行為に走っているのだ。「解決への最後の機会」だとか「今求められているのは総団結である」と称しながら、実は、自らの手で国労を解散−解体し、JR連合との合同を図ることが目的であり、本音なのである。そのためには1047名闘争が邪魔なのだ。
 また革同グループも4党合意をめぐって内部分裂したが、その主流をなす4党合意賛成派は、「チャレンジグループが脱退していけば、国労の旗と名前は自動的に革同の手に入る」という算段をしている有様だ。巷間ではその際の執行部案までもが噂されている始末である。闘争団を切り捨てて、「国労」という名前だけを手に入れようというのだ。

国労の団結が纂奪されようとしている!
 こうした輩によって、組合員を完全に置き去りにしたところで、国労というかけがえのない労働組合の団結が纂奪され、解体されようとしているのである。そればかりではない。闘争団の仲間たちの16年間に及ぶ闘いのすべて、国労に人生をかけた無数の組合員の思い、国鉄闘争に労働者の権利と労働運動の未来を託して支援しつづけてくれた全国の仲間たちの連帯の力等々、労働運動にとって何よりも貴重な一切のものが、卑劣としか言いようのない派利派略や一部役員の自己保身、思想的腐敗によって纂奪されようとしている。
 起きている事態は、解雇撤回闘争をめぐる路線・方針上の相違という次元の問題ではない。このままでは国労は間違いなく自壊への道をたどることになる。
 だが国労本部も、自らやろうとしていることのあまりの不正義性の前にグラグラだ。未だ大会の日程や代議員選挙の日程すら決定することができない状況にある。

「闘争団を除名しろ」
 一方、攻撃はさらにエスカレートしている。6月6日に開催された4党協議では「8月の定期大会までの間に4党協議会として具体的行動をすることはしない」ことを確認し、さらにその後の記者会見で、4党協議の座長である甘利自民党副幹事長は次のように主張したのである。

記者  夏の大会までの課題は反対する闘争団をまとめるということか。
甘利  その確信犯をできるだけ絞り込んでください。最後、どうしても残る人たちは組織から外れてもらうことになります。統制処分が最後の8月の定期国労大会ということになる。
記者  そうすると最後まで言うことを聞かない人は、組織からの除名も致し方ないということか。
甘利  致し方ないじゃない。しなければだめだということ。
記者  自民党が動いていないのに、組合側に先にやらせるのはちょっとやりすぎではないか。
甘利  我々は努力を致しますという約束はしていますけれども、何人(の雇用を)保障しますとか約束はしていない。(国労側が)非常に不誠実であったということが今日のこの結果に至っている。

 ここで語られているのは、抵抗する闘争団を除名にしろ、という命令だけだ。そして「努力をするとは言ったが、解決するなどという約束はしていない」というのだ。国労本部はこの間、4党合意を受け入れればすぐにでも解決案がでるかのような宣伝を続けたが、「解決案」など何もなかったのだ。
 国労本部は7月11日に、本部方針に賛成する闘争団の家族5名を連れて甘利への「要請行動」を行なったが、そこでも甘利は、涙を流しながら訴える家族に対し、「名誉回復を求めるのなら裁判で闘えばよい。今だに数千万円とか全員の雇用確保とか言っている者もいるようだが、本部には幻想を言うのはやめてくれと再三言っている。ゼロがゼロプラスαの選択だ。闘う人がいては困る。最後は組織から外して下さい」と言い放っている。

戦後労働運動への最大級の攻撃
 4党合意、そして3与党声明とは、1047名闘争を潰し、国労の息の根を止めるために仕組まれた大陰謀である。だがそれにとどまらず、4党合意−与党声明は、戦後の労働運動への攻撃としては、間違いなく最大級の攻撃のひとつだ。何よりも国家権力によるこれほど露骨な、そして直截な労働組合への介入は類例のないものである。これは有事=戦時体制下での労働組合弾圧の先どりとしか言いようのないものだ。
 また、5・27臨大での国労本部の無残な屈服と、5月16日の連合中執での有事立法=戦争賛成決議は、一対のものとして、戦後日本労働運動にとって画歴史的意味をもつものである。

新たな闘いに起とう
 だがこれは逆に言えば、1047名の解雇撤回闘争がきり開いた地平の大きさを示すものでもある。また、有事立法に対しても、陸・海・空・港湾20労組の闘いを先頭に、ナショナルセンターの枠をこえた新たな闘いが始まっている。
 「聖域なき構造改革」のかけ声のもとで、一方で終身雇用制や年功制賃金の解体をはじめとした戦後的な労資関係を根本から覆す攻撃が全労働者を襲い、他方では、有事立法が国会に上程されるという新たな情勢のなかで、労働運動の再編と流動がいよいよ本格的に始まろうとしているのだ。われわれはこうした情勢を真正面から見すえなければならない。
 1047名闘争をめぐる勝負は、@現執行部を打倒して、闘う国労の団結を守りきる腹を固めた部分が国労のなかからどれだけ生まれてくるのか、A闘う闘争団の仲間たちが、国労と労働運動全体の再生に向けた闘いの先頭を担う立場にたちきることができるのか、B労働運動全体に大きな波紋を広げている1047名闘争をめぐる鋭い分岐を、階級的労働運動の再生に向けて組織しきることができるのか、等々の課題にあいまいさなく絞られている。
 1047名闘争も新たな地平にたったのだ。02春闘三ヵ月決戦で切り拓いた大きな地平の上に、闘う労働運動の再生に向けて、われわれは新たな闘いに起つ決意である。1047名の解雇撤回をかちとろう。

 
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