全支部活動者研修会(1/27-28)
3ヶ月間決戦-1年間の方針を確認 全支部活動者研修会では、委員長による当面する取り組みの提起、二つの講演を中心に、1年間の基本的な闘いの課題について意思統一が行われました。 ●講演1:21世紀の時代基調
初日は、雪や大雨の影響で、開始時間が大幅に遅れたため、限られた時間の中で、藤村氏による熱のこもった講演が行われました。 テーマは『9・11アメリカ「同時テロ」と、その後の現実に見る21世紀の時代基調』というタイムリーな事件を取り上げ、その背景を解説しながら、この事件の真髄を、既成のマスメディアでは報道しない的確な視点で深く切り込みながら歴史に沿った流れのなかで、わかりやすく説明されました。 「テロ=悪」という一方的宣伝
内容の骨子は、日常的に私たちが目にし、耳にするテレビや新聞の報道によって、感情的に煽り立てられた、『テロ=悪』という一方的な解釈にとらわれることなく、この事件をどう捉え、どう考えるのか、ということをふまえて、戦後50年以上にわたって中東・パレスチナ・イスラム世界で続けられてきたことを振り返りながら、アメリカ帝国主義が中東の石油を中心とした資源の独占を狙ったイスラエルの建国をはじめ、中東支配の歴史を紐解き、現代における労働者階級の闘いの方向性を明確に示しました。 9・11、アフガン侵略戦争の本質
詳細に語られた講演を、一言で表すならば、この『9・11テロ報復戦争』は、アメリカを筆頭に、世界的に危機に陥った帝国主義が、テロの報復・テロリストの撲滅というもっともらしい美談を引き下げて、アフガニスタンのタリバン政権の打倒を目的とした『侵略戦争』であることは間違いありません。
そもそも『9・11』の背景は、アメリカが前記した通り、戦後50年以上にわたって中東・パレスチナ・イスラム世界で続けてきた人民の大量虐殺をはじめとした、さまざまな略奪行為が根底にあることは隠しきれない事実です。我々は世界を席巻している帝国主義国家を打倒すべく、今後も学習活動を続けながら、労働者階級として労働組合の団結を強固なものとするなかで闘っていかなくてはなりません。
その後、疲れた頭を癒すべく会食へと移りました。会食では、支部や同期、仲間など、いろいろなグループで集まるなか、深夜まで交流を深めました。 ●講演2:小泉構造改革
2日目は、昨夜の団結の後遺症(?)に耐えながら、島崎講師の『小泉「構造改革」を批判する』という題名で講義を受けました。初日より多少なじみのある内容と、島崎講師の軽快な語り口に助けられ、意義ある研修会となりました。 国家改造攻撃としての「骨太方針」
内容的には、小泉が出した6月の『基本方針』(骨太の方針)の骨子を分析するならば大銀行・大資本のための国家改造であり、労使関係、資本の配置のあり方、労働者の生活全般、国と地方の関係のあり方全般を弱肉強食にするという、労働者として到底許せない攻撃です。
この攻撃は、参戦法に続いて有事立法が国会に提出されようとするなか、後に『改憲』=日本を戦争国家に変えていく政策と一体をなすものです。 小泉構造改革は必ず破たんする
国鉄分割・民営化以来の攻撃を振り返ってみると
▼90年4月以降1047名の闘いの本格化とバブル崩壊
▼93年、55年体制の崩壊、戦後体制の行き詰まり
▼95年日経連の『新時代における日本的経営』=常用雇用は約1割で他は流動化という報告
▼97年日米安保新ガイドライン制定、橋本『六大改革』、再び国家改造を進めることで労使関係でも突破しようとしたが挫折
▼99年『経済戦略会議報告』=今回の『骨太の方針』の原案
▼00年末から事態が急変→小泉『構造改革』という一か八かの正面突破
▼アメリカバブル崩壊→世界大恐慌へ
▼軍事第一のブッシュ政権が登場、対日圧力
▼もはや『経済戦略会議報告』の全面実施しかない、成算はないがやるしかない
というような状況の中、不良債権問題、国家財政の破産は解決できないところまで追い込まれ『構造改革なくして景気回復なし』の大嘘が全社会的にばれ、高支持率に支えられていた小泉内閣は崩壊の道をたどるだろう。 連合の全面的屈伏
一方、連合は10月の日経連・連合の『雇用に関する社会合意』の推進宣言を発し、賃上げ要求もせず、実質賃下げ、首切りも容認するという帝国主義的労働運動に没落し、労働者の弱点になっています。われわれは帝国主義と対決し、打倒することが、労働者の具体的な課題となっています。また02年労問研報告に見られるように、敵の攻撃もよりいっそう増してきます。
この攻撃に勝利するためには、労働者は団結するしかありません。より一層の団結を深めつつ、これからの02春闘三ヵ月間決戦に勝利しよう。
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