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−「シニア制度」差別地労委第7回審問(9月18日)−

会社側・伊藤証人への反対尋問が行われる
「シニア制度」の不当がより明らかになる

 9月18日10時から、千葉県地方労働委員会において「シニア制度差別地労委」の第7回審問が行われ、会社側・伊藤嘉道証人に対する反対尋問が行われた。

二回目の地労委決定が出される
 審問に先立って公益委員長から7月31日に動労千葉が行った実効確保の措置申し立てに対して、「組合員の定年後の再雇用先について早急に具体的な情報提供を行うこと」とする労働委員会決定(口頭要望)を会社側に対して行なうとともに、 「(労働委員会決定)について、会社は留意してもらいたい」との意見が述べられた。
 実行確保の措置申し立てに対しては、本年2月20日にも労働委員会の決定(口頭要望)が行われてきたが、会社側がこれを全く履行しないとの対応を行ってきた。今回については、再雇用の機会提供を組合所属により拒否されるという不当労働行為が行われた為に、8月末日をもって浅野さん、三平さんが、羽鳥さんが10月末日で定年退職せざるを得ないという切迫した緊急の事態であることから申し立てたもので、これに対して労働委員会が再雇用先の情報提供を行うように会社側に要望したものであり、労働委員会勝利に向けて決定的に重要な一歩だ。 会社側は、この労働委員会決定に則りすみやかに再雇用先の情報提供を早急に行なえ。

JRが関連会社をコントロール
 審問に入り伊藤証人に対する反対尋問では、まず、「シニア制度」についてなぜ就業規則化しないのかについて質したが、就業規則では制度にならないとに証言を行う一方、グループ会社が「シニア制度」以外で採用しないようにJR東日本が「コントロールしている」との証言が行われるなど、「シニア制度」の本質を示す証言が行われた。
 また「シニア制度」を提案した時点では業務の外注化の内容を提案を行っていないことについては、97年3月に委託の関係について提案し、それが対立して現在に至っているからだとして全くごまかしの回答を行い、また、今回の「シニア制度」のように試験による再雇用が他にあるのかを確認したところ「私としては他に知らない」と証言するなど、この「シニア制度」が他に類を見ない制度であり、組合差別に基づくものであることがより鮮明となり、伊藤証人への反対尋問を終了した。
 次回審問では、申立人本人の浅野修一さんに対する証人尋問が行われる予定となっている。
 本件もいよいよ本人による証言という重大な局面を迎えている。「シニア制度」反対−検修・構内業務の外注化阻止に向けて、全支部から傍聴動員に結集しよう。
 次回審問は、10月9日10時から行われる予定。