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検修・構内、設備部門の外注化阻止

総決起体制をつくりあげよう

車技分科・拡大常任委員会を開催
 車両技術分科は、7月18日第2回拡大常任委員会を開催し、検修・構内の外注化阻止へ分科の総力をあげ闘うことを確認した。
 すでに日刊で報じてきたようにJR東日本の検修・設備部門の外注化は、鉄道事業の根幹をなす保守部門をそっくり鉄道本体から切り離し、下請け、関連会社に外注化してしまうとする、恐るべき安全無視の大合理化であり、これまでの鉄道のあり方を一変させるものとなっている。
 そもそも、分割・民営化以降、検修職場に新規採用者は数えるほどしか配属されず、慢性的な要員不足と技術力の継承が常に問題となっていた。それらを検査周期の延伸、検査・修繕方法の「合理化」―省略、そして労働強化で何とかとりつくろって来たというべき現状である。そこには安全を省みないJR東日本の姿勢が如実に表れていると言えるが、外注化ではこれまでわれわれが培ってきた鉄道固有の技術力を全て投げ捨てようとしているのだ。
 安全確保のための保守、設備部門にJR本体はタッチしない。こんな無責任な鉄道会社があって良いのか。車両技術分科は外注化に断固反対する。何より自らの職場を守るため安全輸送を守りぬくために。

外注化阻止へ総決起体制を!
 常任委員会では各区の要員、作業実態などの問題点が数多く報告された。また、外注化が強行された場合の作業、要員などの見通しについても報告された。実際に外注化された場合に外注化される以外の機動班や技管、派出、事務等においても要員が削られることは明らかである。
 保守三部門について千葉支社は、7月4日に300名の大要員削減を10月1日から実施することを提案してきた。しかし、検修・構内関係については東労組が本社段階で裏切り妥結したとは言え支社段階ではいまだ提案も出来ない状態だ。
 当局にしても外注化のためのシニア社員をどう確保するか、しかも将来にわたってその技術力と要員を確保できるのか全く保証も展望もないのだ。
 車両技術分科会はアンケート調査の集約を元に申し入れを行い団交を強化して当局を追及し、今の労働条件の改善をはかる。外注化攻撃と一体となった「シニア制度」もこの闘いで粉砕しなければならない。そして外注化阻止に向け、現場での職場討議を強めて行く事を決定した。外注化阻止の闘いへ起ちあがろう!


300名の大合理化を許すな!

 保守三部門の全面的な業務委託をめぐる攻防は、すでに千葉支社段階においても開始されている。日刊5333号で既報のとおり、設備部門の業務委託−300名の大要員削減攻撃が、7月4日に提案されている。10保線区、7電気区、7信通区、2電気区を廃止し、保線技術センター6箇所、電力技術センター1箇所と8メンテナンスセンター、1信通技術センターと8メンテナンスセンターを新たに設置すると共に大規模な業務委託を行うというものだ。
 委託の内容も、マルチプルタイタンパ(MTT)による軌道補修作業(保線)や検測車による検測業務(電気・信通)、駅建物や付属設備、昇降機、検修設備等の維持管理(土木・建築・機械・電力・信通)等々と、全面的にわたるものだ。とくに保線関係では、現行標準数411名を181名とし、230名という大要員削減を行おうとしているのだ。

「出向先基準」適用と「転籍」問題
 そして、これに伴って関連会社への出向を行うということも明らかにしているが、出向期限3年が過ぎた後の問題については何ら明らかにされていない。しかし、「ニューフロンティア21」の中で、「出向先基準の導入」ということがうたわれていることなどを考え合わせれば、現在、JR基準で行われている賃金などは全て関連会社の基準とされ、そうなれば必然的に賃金が下げられることは明らかだ。そして「転籍」によりJRからも放り出そうとしていることも明らかだ。
 安全を根底から破壊し、雇用・賃金制度なども崩壊しようとする「ニューフロンティア21」−その最大の中心軸をなす保守部門の全面的な業務委託阻止に向け、職場からの総反撃で闘いぬこう!

設 備 関 係 要 員 現 改 比 較 表

  現行標準数 「改定」標準数 現改比較
保     線 411名 181名 ▲230名
電     力 172名 135名 ▲37名
信 号 通 信 182名 139名 ▲43名
土木技術センター 20名 46名 +26名
機械技術センター 20名 14名 ▲6名
建築技術センター 38名 28名 ▲10名

843名 543名 ▲300名