第2の分割・民営化攻撃に反撃のストライキを!
第44回定期委員会 中野委員長あいさつ要旨
シニア地労委で勝利への第一歩きりひらく!
本日の第44回定期委員会は、21世紀初めての機関開催となる。決定していくことは2001年春闘の3月段階で、動労千葉として諸要求をかかげて勝負していきたいということだ。闘いの課題は、「シニア制度」―検修・構内の外注化攻撃との対決がその中心になる。この「シニア協定」は、協定を結ばない組合には再就職先を紹介しないというものだ。この攻撃には、組合差別と脱退攻撃が狙いにあった。現在、当該の3名の組合員が決起して地労委闘争に入っている。2月20日、第一回審問において、千葉地労委がJR東日本に対して、「早急に具体的な情報提供」の要望書を出した。実行確保については今までも困難をともなったが、勧告に変わって要望を獲得することに成功した。今年度シニアの対象者は1300名ほどだったが、試験結果では3分の1強がこの制度で排除され、この試験制度を利用して組合差別の事実も明らかになってきている。要望書の獲得―情報提供がどういうものになるのかということもあるが、そもそも年金法の改悪には、「企業は六〇歳に到達した労働者の雇用について(希望により)確保しなければならない」となっている。これに対してJR東日本はシニア制度しか考えていないと言っている。三月にも地労委において審問が入っているが、東日本に対して激しい要求をつきつけていかなければならない。
山場迎える外注化阻止闘争!
もうひとつは、このシニア制度と一体となった外注化攻撃であり、東日本から保守部門を一掃してしまう攻撃だ。反対と言っているのは動労千葉だけだ。施設部門の外注化は一年間で行なわれようとしている。3月20日前後には交渉が山場に入る。
われわれの職場でもどこから外注化に手をつけるのか、JR東日本は4月強行を策している。この闘いも3月段階に山場を迎える。
貨物ベアゼロ攻撃粉砕
2001年春闘情勢では、連合は1%要求―一応横並びとなっているが、NTT労組は0%要求だ。日本の経済成長は収益率で倍強となっている。物は売れなくても全体は儲かっている。それだけリストラ―首切り―コストダウンが激烈に行なわれたということだ。やりたい放題やられている日本の労働者も最早起ちあがらなくては話にならない。われわれにとっても貨物の労働者へのベア・ゼロ攻撃がある。勝負しなければならない。
組織拡大春闘を結実させよう!
われわれは2001年春闘を組織拡大春闘とした。ストライキなどを経験していない労働者をどのようにして闘う労働組合に結集させていくのか、何よりも労働者魂を揺さぶり、闘いを通してしか獲得していけない。96年の勝浦運転区廃止阻止闘争以来、大規模な闘争は行なっていない。ここまできたら起ちあがらなくてはならない。
鉄道会社としてのあり方を根底から変える「ニューフロンティア21」=第2の分割民営化攻撃!
昨年11月JR東日本は「ニューフロンティア21」―中期経営構想を発表した。その前提には通常国会で上程されるだろうJR会社法改正案があり、これにより本州三社の完全民営化がある。分・民後13年さまざまな矛盾が噴出しているが、分割・民営化が成功した―勝利したことをはっきりさせるということがその前提となっている。内容的にも、グローバルスタンダード―世界標準連結決算方式を導入するとしている。労問研報告でも示されたJR版の大リストラとみなければならない。その骨子は、鉄道会社のあり方を根本から変えるものだ.第一にあげられるものは、「ステーションルネッサンス」であり、大規模な情報ネットワークの拠点ということを考えている。つまり駅の持っている空間を全体的に活用するということだ。二番目がIT、鉄道事業は三番目に転落している。現在のJR東日本の収益の90%は鉄道事業であげている。この「ニューフロンティア21」では、鉄道事業は、駅に人を運ぶだけの手段にしかすぎない。外注化については、これまではこれだけは直営でというものがあったが、こういうやり方―今回の外注化問題をみるとよくわかる。賃金制度の改悪-基本給中心主義を転換し、退職金にも手をつける。社会保障制度にも手をつけるということだ。このように「ニュフロンティア21」は、鉄道会社のあり方を抜本的に変えるものであり、労働条件も変えるということを、5年間でやろうとしている。こういうやり方でいいのか。鉄道会社として安全を確保できるのか。だから第二の分割・民営化攻撃だといっている。国鉄時代からの伝統を守っていけるのか。こういう意味から3月段階での勝負をしたいと考えている。
3月総決起、総行動に起とう!
日本の経済状況は深刻な危機に直面している。株は一万三千円を割りこんだ。アメリカのバブル崩壊は日本経済を直撃するだろう。政治の腐敗の進行、改憲攻撃が強まっている。バラバラにズタズタにされている労働者が団結して難局に対決していく.2001年初めての闘いであり、規模を大きくして闘いたい。外注化の内容と実態を安全問題を含めて、世間的に明らかにしていく。効率化の名目で全てが進行していくことに、警鐘を乱打する闘いに邁進していきたい。その出発点が三月の闘いだ。
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