DC通信No.107 07/03/17
なぜストライキなのか? |
(動労千葉ストライキ突入ビラより)17日〜19日
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館山運転区廃止反対!千葉支社抗議行動に立ち上がった動労千葉の組合員 |
JRは、この3月18日にダイヤ改正を行い、内房線の運転基地であり、私たちの職場である館山運転区を廃止し、君津駅以南のローカル線を切り捨てようとしています。
このままでは地域が衰退してしまう
館山市をはじめ内房線沿線の自治体は「観光立市」をめざしています。ところがJR千葉支社は、昨年3月ダイ改で、平日の特急列車4往復を廃止してしまいました。朝9時すぎ〜午後5時すぎまで特急列車が全く無くなってしまったのです。これでは「観光立市」など夢のまた夢です。動労千葉は廃止された特急列車の復活を強く求めてきました。また、館山市をはじめ内房線沿線の自治体や観光協会からも、特急列車の復活や複線化、館山運転区廃止撤回の、強い要望が出されてきました。
儲からないというだけで!
しかし、地域からの要求は全く無視し、さらに館山運転区を廃止するというのです。JR千葉支社は、その理由を「内房線は赤字だ」「列車を増やしたら会社の負担が多くなる」としています。しかし鉄道は、もともと税金で作られた公共事業です。儲からないという理由だけで切り捨てていいはずはありません。しかもJR東日本は、毎年最高利益を更新し続けており、地域に犠牲をおしつけなければならない理由はありません。
特急列車の復活を! 館山運転区の存続を!内房線を切り捨てないで下さい。 JR千葉支社に抗議電話を! 043-227-5430 |
少し力が加われば、長さ80o、深さ20oにわたって、レール上部が削りとられていた |
2月20日、蘇我駅構内(京葉線・下り)でレールに80oの亀裂が入り、上下35本の列車が運休する事故が発生しました。
保線社員の発見により、列車脱線等の重大事故は未然に防がれましたが、その実態は恐るべきものです。写真を見ればわかるように割れたレール上部がすでにずれはじめ、少し力が加われば、長さ80o、深さ20oにわたって、レール上部が削りとられた状態になっていたのです。そうなれば、脱線や隣接線の列車と衝突するなどの事態も想定される状態だったのです。
抜本的な対策が必要だ!
この間動労千葉は、不当な処分や監視・恫喝を受けながら、安全運転闘争を闘い、この2年間に千葉支社管内だけでも約60qのレール交換を約束させました。しかし交換しても、交換しても、レールの破断や亀裂が後をたちません。明らかに異常事態である。
このままでは間違いなく、第二第三の尼崎事故が起きてしまいます。保線作業を直営に戻すこと、巡回・検査周期を延伸前に戻すこと、そのためのメンテナンス費用の大幅な増額と人員増、スピードダウン等、根本的な対策や原因の徹底した究明が必要です。
駅員を削減し、大量の派遣社員の導入
5名の乗客の生命を奪った羽越線事故(05年12月25日)は駅の委託化と無人化で、現場の状況を把握する者がほとんど居なくなっていることを背景として起きた大惨事です。しかしJRは何ひとつ教訓化しようとしません。
それどころか4月からは、1千名もの駅員を削減し、何の経験もない契約社員に置き換えようとしています。これでは異常時に安全確保ができません。「安全よりコスト削減」、そのために鉄道の保守部門や駅や車掌業務を外注化し、正社員を激減させ、いつでも解雇できる無権利の非正規労働者を大量に投入しようとしているのです。
労働法制の改悪阻止!憲法改悪阻止!
安倍政権と財界は、「格差が生じることは当然」、「過労死は自己管理の問題だ」などと公言し、「労働ビッグバン」を推進しています。
ホワイトカラーエグゼンプションの導入や労働契約法の新設は、労働基準法を解体し、労働者の団結(労働組合)を徹底的に破壊し、労働者が人間らしく生きる権利を全て剥奪しようとするののです。
動労千葉は、鉄道の安全を求めるとともに、改憲―労働基本権解体攻撃粉砕を掲げて、07春闘をストライキ(17〜18日)で闘います