大会宣言
本日われわれは、DC会館において第34回定期大会を開催し、レール破断の多発や尼崎事故に対する安全運転闘争が切り開いた大きな地平を総括するとともに、総選挙後の重大な情勢にたち向う新たな闘いの方針を決定した。
尼崎事故は、労働組合の団結が破壊され、民営化・規制緩和-市場原理路線が暴走したときに何がもたらされるのかを、われわれに衝撃的に突きつけた。われわれは二度と尼崎事故を起こしてはならないという決意を込めて安全運転行動にたちあがった。JR東日本は「運行管理権を奪う違法行為だ」と叫びたて、不当処分を強行し、「警告書」を掲出して闘いを圧殺しようとした。だが、これは絶対にゆずることのできない闘いであった。「闘いなくして安全なし」のスローガンは、まさにわれわれの原点をなし、団結の中心をなすものだ。闘いは非和解的な関係に入った。しかし闘いに起ちあがるや、予想を遥かにこえる支持の声が全国から寄せられた。メールや電話、街頭での反響はものすごいものであった。そしてそれは、JRや国土交通省への抗議の声となって殺到した。こうしたなかで当局は、数百箇所に及ぶレール交換やATS設置を約束し、3ヵ月余りの闘いを貫いてわれわれは勝利したのである。この勝利の核心にあったの
は、反合・運転保安闘争路線であった。安全運転行動はJR体制のアキレス腱を突いたのである。
寄せられた無数の支援の声から浮かびあがってきたのは、JRにおける安全崩壊への危機感のみならず、現在の社会のあり方そのものに対する怒りの声、そして労働運動の再生を求める声であった。われわれはこの闘いのなかで、一点の火花が燎原を焼き尽くして燃え上がる時代が到来していることを確信した。
第二の分割・民営化攻撃が開始されてから5年。われわれは業務外注化を阻止し、強制配転者の職場復帰をかちとり、安全運転闘争に勝利し、さらにその闘いが国際的に注目されて画期的な国際連帯行動が始まるなど、大きな前進をかちとってきた。これは、他労組が時代の波に翻弄されて凋落したことと鮮明に対比をなしている。動労千葉の闘いが時代とかみ合って巨大な可能性をもとうとしている。その土台にあったのは30年にわたる闘いの渦中で築きあげてきた反合・運転保安闘争路線であった。安全問題、革マル問題、要員問題等の矛盾が噴出し、基地統廃合、賃金制度改悪など、小泉-奥田路線に沿った新たな攻撃がかけられようとしている。実現した勝利の地平に確信を深め、さらに団結を強化して、大民営化時代に通用する反合・運転保安闘争を創造し、JR体制を打倒しよう。
1047名闘争が重大な局面を迎えている。9・15鉄建公団訴訟判決は1047名の団結と闘いの解体を狙う重大な反動判決だ。原状回復なき不当労働行為認定など断じて認めることはできない。このような判決を認めたら今後の大民営化攻撃の渦中で、どのような不当労働行為も組合潰しも自由自在にできることになる。とくに「停職6ヵ月または2回以上」という選別基準を「合理的」だとした9・15判決は、動労千葉に向けられた攻撃だ。しかしわれわれは決して負けてはいない。様々な困難をのりこえて前進し、小泉-奥田による労働者への全面攻撃と対決する鋭い刃となって敵を震撼させている。われわれはこの反動判決を満腔の怒りを込めて弾劾し、1047名の団結をさらに強化して勝利の日まで闘い続ける決意である。
小泉は総選挙での「圧勝」を背景に、郵政民営化をはじめ、戦争のできる国をつくりあげるための反動諸立法の強行、奥田ビジョンの全面的な具体化-民営化、労組破壊に向けてむきだしの攻撃を開始している。われわれは与党が衆院の3分の2議席を確保するという憲政史上はじめての重大な事態に直面したことをまなじりを決して見すえなければならない。しかし、このまま小泉の暴走を許したら大変なことになるという危機感も高まっている。われわれがなすべきことは鮮明だ。雇用も、権利も、賃金も、年金も、すべてが破壊され戦争に突き進んでゆく我慢のできない現実をもたらしたのは小泉であり、奥田であり、そして資本主義体制そのものだ。彼らは洪水のようなキャンペーンで真実をぬり隠している。しかし、なぜこのような現実がもたらされたのか、労働者が事の本質に気がついたとき、もはや怒りの声をおしとどめることはできない。
憲法9条改悪攻撃が切迫し、国家主義が急速に台頭している。日米安保の飛躍的強化、教育と教育労働者に対する激しい攻撃、治安弾圧体制の強化など社会のあらゆる機能が戦争に向けて組織されようとしている。民営化攻撃によって、数百万人の労働者が団結を破壊され、非正規雇用に突き落とされようとしている。労働契約法制の抜本改悪をはじめ、企業には労働者をくい殺す自由が与えられようとしている。社会保障制度が解体され、大増税がのしかかろうとしている。貧富の差がますます拡大し、闘わなければ生きられない現実が突きつけられようとしている。
しかもこのときに連合は改憲勢力に転落しようとしている。今こそ団結をとり戻し、闘う労働運動を復権させなければならない。怒りの声は高鳴り、その気運は今急速に高まっている。われわれは11・6労働者集会1万人結集の実現で、労働者の国際連帯闘争を強化し、戦争と民営化−労組破壊の大攻撃に立ち向かう。小泉反動内閣と真正面から対決する左からの分岐、固い労働者の団結をつくりあげよう。
そして何よりもわれわれは、一人ひとりが活動家となり、動労千葉の未来をかけて組織拡大闘争に総決起する。安全運転行動の渦中での若い仲間の動労千葉への結集は、職場に怒りの声が渦まいていることを示した。JR総連は収拾のつかない内部抗争を続け、JR体制は瓦解しようとしている。今こそ起ちあがろう。「闘いなくして安全なし」のスローガンをさらに高く掲げ、労働者の闘いが社会を変える力の源泉であることを、自らの闘いをもって示そう!
時代はいま激しく動こうとしている。われわれは歴史の激流に挑み、労働運動の再生に向けて全力を尽くして闘い ぬく。
右、宣言する。
2005年10月3日
国鉄千葉動力車労働組合第34回定期大会
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