関西地区生コン支部から全国の仲間へ
今、アメリカブッシュは、「テロ事件」を機にアフガニスタンへの侵略戦争に続き、イラン・イラク・北朝鮮などを「悪の枢軸」と決めつけ、新たな侵略戦争を単独でも開始しようとしています。「テロ撲滅」を口実にした侵略戦争の本質は、アメリカ資本主義の「市場と覇権」を守るための戦争であることは、言うまでもありません。
小泉もまた、ブッシュ政権の世界侵略戦争に加担し、平和憲法を無視した参戦3法を成立させ、「戦争のできる国」から「戦争をやる国」作りに奔走し、経済対策・失業者対策には無策であるばかりか、「構造改革」の本質が労働者・国民にのみ犠牲を押しつける改革である事が明らかとなり、支持率も急速に低下しています。
私達は、闘う労働組合・労働者が軸になり、アメリカの一局支配や「小泉構造改革」と闘わなければ、反戦・平和と生活権・団結権は守れないとの思いから、3労組が呼びかけ団体となり、多くの労働組合・労働者に闘う労働者の全国ネットワーク創りを呼びかけた11月全国集会も今回で5回目になります。
私達は、本年の春闘を「東西で闘う元気な春闘」を全国に発信しようと集会を開き、昨年の全国集会から今回の集会までの1年の間に、国労闘争団支援をはじめ、多くの労働組合が、地域・職場で元気な労働運動を旺盛に取り組んだと思います。
◆1ヶ月間のスト打ち抜き、業界民主化への成果かちとる
関西地区生コン支部は、02春闘を政策春闘と位置づけ、セメント輸送・生コン・圧送業界の再建を三位一体的に追求し、生コンの歴史上初めて1ヶ月の長期に及ぶ58カ所のセメント出荷基地でストライキを打ち抜き、一部業者の妨害をはね除け、業界の民主化に向けた政策課題(5項目)の具体的成果を勝ち取りました。
この政策闘争は、96年より大阪を中心に、労使の共同闘争として関連産業の協同組合化(共同受注・共同販売・現金回収・品質確保・適正価格)を取り組み、現在では、大阪・兵庫・京都・奈良へと拡大しています。同時に、集団的労使関係(集団交渉)の再構築も実現されています。この大不況下で、中小企業が多い生コン産業でありながらも、破倒産・企業閉鎖が殆どない事がこの産別運動の正しさを示しています。
ブッシュの軍事力を背景にしたアメリカ一局支配や小泉の「構造改革」は、現象的にはピンチに見えるが本質的には敵・権力の危機の現れであり、抑圧された労働者・民衆の団結条件が客観的に拡大しています。
◆戦闘的労働運動の再生勝ちとる牽引車に
関西地区生コン支部は、大手企業別労働組合が不況宣伝に屈服し、春闘すら放棄した中で、「他人の痛みは己の痛み」とする「関生スピリット」を堅持し、戦闘的労働運動の再生を勝ちとる牽引車の役割を果たす決意です。
「闘い無くして成果なし」の如く、闘いは新たな情勢を有利に切り開くものであり、今こそ、全ての闘う労働組合が結集し、全国に元気な労働運動を発信する全国ネットワークを創り出そうではありませんか。
多くの労働組合・労働者が11月全国集会に参加されるよう呼びかけます。
港合同から全国の仲間へ
港合同は現在、12年目に突入した南労会闘争、安田病院闘争をはじめ、多くの争議を闘い抜いているが、今回とりわけ、倒産争議について報告する。
◆港合同にかけられた攻撃
70年代の多くの倒産争議、そして70年代後半から80年代一杯を通じた田中機械の自己破産突破闘争以来、港合同は99年4月寿鋼管への自己破産攻撃以後、今日まで合計7件にわたる倒産攻撃と闘ってきた。
寿鋼管に対する倒産攻撃は、住金物産を司令塔とする事業縮小再編成の中で、寿鋼管の事実上の親会社、・糀谷鋼管に手形ジャンプの仕切りと商品(鋼管)供給の停止をさせるものであった。
さらにこの倒産攻撃・組合攻撃の当事者である糀谷鋼管を消す為に、住金物産の完全子会社、平成鋼管に吸収合併させ、更にこれも消す為に、住金物産の完全子会社、イズミ・パイプと置き換えてきた。
99年7月、大正物流倉庫は事実上の倒産をした。破産宣告は10月までずれ込んだ。関連グループ企業による経営の中で、放漫経営を装う中での資産の保全を狙う計画倒産である。
99年9月、港高周波は正に突然に破産申立を行い、ロックアウト同然に組合員の職場からの排除を謀り、経営陣と家族は姿をくらました。長年の労働組合の協力にもかかわらず、破産申立書に港合同への敵意が露にされていた。これは零細でありながら、逆に資産取込みを狙った、X−Dayを決めた計画倒産である。
2000年1月太陽堂は社長不在、資金難の中で倒産したが、その中でも元役員らと取引先会社が一体となり、組合員だけの排除が画策された。
2000年7月、大熊鉄工に対する倒産攻撃の場合、住友銀行が大和銀行を排除する形で貸込み、売掛金の債権譲渡をさせ、本社工場の閉鎖と第2工場への縮小案を出しながら、一気に方向転換して債権回収の為に自己破産を押しつけてきた。
2001年1月、空創(旧佐藤金庫)は、洋書の丸善によって事業縮小とその債権回収の為に倒産させられた。不動産に所有権移転・仮登記を付した上で、親子会社の関係を切る為に株の切り離しと代表取締役の交替の上での倒産攻撃である。
2002年2月サンコーの露骨な組合攻撃の形で自己破産した。予め銀行からの借入債務を返済し、ほとんど債務なしの状態を造り出し、前年、別会社作りが発覚し、地労委で和解しながら、この別会社と資産取込みの為の計画的な偽装閉鎖である。
◆今日の倒産攻撃の特徴
どれひとつとして同じ倒産攻撃はないと言われるが、この間の特徴は、97年アジア金融・通貨危機から、具体的に更に深まる金融・経済危機の中での独占の生き残りの為の事業再編と中小への切り捨ての倒産・首切り激増であることは言うまでもない。
今ひとつの特徴は、この情勢を利用し口実として、中小の経営が自己保身と資産取り込みの為に倒産・廃業させるという便乗型の倒産である。
そして、労働組合が存在する場合、露骨で具体的な組合潰しの形をとる場合もあれば、隠然たる組合攻撃として組合切離しの形をとる場合もある。直接的か間接的かは別にして、不当労働行為を伴うことは明白である。
◆今日の破産手続の特徴
今日の破産裁判所の処理手続は、バブル崩壊以後の倒産件数の激増の中で短期型処理の方針が明確に打ち出されている。民事再生法の動向や、会社更生法、破産法の改訂案を見ても、そのことは明らかである。
破産処理の短期化は、財団の管理、換価、配当をできるだけ短期かつ簡略に行うものである。その意味で、複雑な権利関係に対する糾明や、詐害行為等に対する追及についても簡略化されるという問題点を含んでいる。
もし、労働組合が安易に対応するならば、破産手続の貫徹の前に労働者の権利の否定を認めることになる。
しかし、労働組合が原則的に闘う限り、一定の権利確保の道につながることも確かである。
◆港合同の闘い
港合同は倒産前の労使関係の中で労働条件の変更・企業計画の変更等に関する事前協議・同意約款協定を締結する様に心掛けている。
倒産前の状況の中で、この労使協定をテコに経営実態の把握と経営方針に影響を与えるという形で経営領域に蚕食することも重要な闘いである。
倒産下に於いて、倒産攻撃の当事者である上部資本や関連資本、又はオーナー個人に対する闘いを避けて通ることは出来ない。
そして、破産法下の闘いに於いて、労働者、労働組合の権利を認めさせる為には、破産法の手続の土俵の上でいくらあがいても不可能である。労働法の土俵、不当労働行為追及の闘いの中で見出す以外にない。
上部資本等を被申立人、当事者として破産前労使関係から倒産攻撃そのものに内在する労使協定無視をはじめとするあらゆる形と内容の不当労働行為責任追及の壮絶な闘いが繰り広げられるのである。
不当労働行為の審査手続きより、破産手続の方が絶対にスピードが早いという70年代とは異なる時代状況の中での闘いである。
この不当労働行為追及の大義と並行して、倒産前の工場占有・使用協定等を武器として工場・職場を占拠しながら上部資本等を包囲し、責任追及の攻めの闘いを展開することも絶対不可欠となる。
倒産攻撃と闘う絶対的な団結権の大義を建て、上部資本にくらいついていく執念の実力闘争の展開である。勿論、これと並行して管財人との交渉も重要である。
詳しく報告はできないが、港合同は独占や上部資本、関連会社の譲歩を引き出し、一定の成果を収めてきた。これは、70年代の倒産争議戦術の教訓を生かし、闘い抜いたが故の成果であると確認している。しかし、まだ残された倒産争議もある。「行百里者半於九十(百里を行く者は九十を半ばとす)」である。
問題は、労働委員会命令である。寿鋼管の住金物産との闘いの場合、今日の倒産攻撃が独占・上部資本の構造的な支配・従属関係の中で強行されているにもかかわらず、労働委員会は、その倒産攻撃は問題はあったとしても商取引上の問題であって、事実上の親会社等の使用者性の問題とは無関係であると切り捨ててきたのである。
又、港高周波の場合、法人の破産手続が結了する中で、破産申立は違法・無効とまでいえないが労使協定違反は不当労働行為と判断し、個人破産中の社長個人に対し、団体応諾と謝罪文の交付までは命じ、評価できるものの、やむを得ないとはいえ、解雇撤回までは命じることはできなかった。
1987年、大阪地労委は田中機械と管財人に対して、倒産前3年間の賃金遅配に耐えた労働組合の苦闘を直視し、経営側の不当労働行為を認定し、解雇撤回と終期なきバックペイ命令を下したことと比較する時、隔世の感を禁じ得ない。
労働者救済機関としての労働委員会の後退との闘いが重要であり、必須である。
◆闘いの決意
ここ数年の大々的な倒産・リストラ・首切り攻撃は、今や確実に次の段階に突入している。
更なる金融・経済体制危機の深まり、倒産法制と企業法制の改悪、不良債権処理の強行の下に、更に激しく厳しく倒産・首切り攻撃の嵐が吹き荒れることは確実だ。
そのことは、労働法制の改悪と合わせて、確実に常用代替を促し、大量の非正規・不安定雇用労働者をつくり出し、労働者階級の内部に構造的な差別と分断を押しつけてくる。
これらは全て、強者の弱者に対する許し難い社会的暴力そのものである。資本の攻勢と闘うと同時に、この差別と闘わなければならない。
更に、今秋の臨時国会に有事法制が継続審議にかけられる。米帝国主義によって、アフガンに続き再びイラクが標的にされている。国境を越えた市場原理主義と新保守主義との対決、倒産・リストラとの対決を貫いて、アメリカの侵略、日本の参戦と闘おう。
動労千葉から全国の仲間へ
◆社会のあり方を問い、労働運動の現状を問う
倒産・解雇、終身雇用制の解体と賃下げ、一切の権利破壊…容赦ない大リストラ攻撃が労働者を襲っています。資本と国家が生き残るために労働者が虫けらのように犠牲にされています。小泉政権はついに有事立法を国会に上程しました。歴史は大きな曲がり角にたっています。大失業と戦争の時代が到来しようとしています。
今求められているのは、我慢のならない社会のあり方そのものを問う闘いであり、労働運動の否定すべき現状を打破する怒りの声です。この現実にたち向かおうとしないものを労働組合と呼ぶことはできません。私たちは起ちあがります。団結を取り戻そう。闘う労働組合の全国ネットワークをつくりあげよう。
◆乾坤一擲ストライキに起つ
私たちは、労働者がおかれたこのような現実のなかで、労働組合はいかにあるべきかを訴えて、3月28〜31日に4日間にわたるストライキに起ちあがり、また東西で「02春闘総行動」を呼びかけました。スト参加人員546名、運休列車本数647本に及ぶこの闘いは、職場で長期にわたって闘われた非協力闘争とも結合し、この春からの強行が予定されていた業務の全面的な外注化−アウトソーシング攻撃を完全にはね返すなど、大きな成果をきりひらきました。JRでは今、日本の労働者すべてを襲う大資本攻勢と全く一体で、第二の分割・民営化というべき攻撃が開始されています。しかし私たちは、労働者が団結して敢然と闘いぬけば、情勢は必ずきりひらかれるという確信も新たに、この秋から第二ラウンドの闘いに突入します。
◆歴史的転換点としての02春闘−春闘の再構築めざし03春闘へ
02春闘は、労働者の賃金・雇用・権利をめぐる分水嶺となりました。今春闘を契機として、資本の側は構えを根本から変えたのです。「終身雇用制、年功制賃金、企業内労働組合」を軸とした戦後の労資関係、すなわち労働者支配の基本構造は歴史的な転換点を迎えました。資本の側はすでに03春闘に向けて、「ベースダウン」や「定期昇降給」制度、「多立型賃金制度」の導入などを掲げ、全面的な賃下げと団結の無限の分断を宣言しています。闘わなければ生きる権利そのものが奪われるような情勢が到来しています。
もはや資本の側は、治安問題として力づくで抑える以外に労働者を支配する手段をもっていません。こうした情勢は、労働運動をめぐる諸条件が否応なく激変し、連合などの枠のなかに抑え込まれてきた怒りの声が噴きだし、労働運動の再生に向けた可能性が大きくひらかれることを意味します。
私たちは11・10集会を出発点として、闘う春闘の再構築をめざして全力で起ちあがります。
◆世界は変わり、歴史は変わった−イラク侵略戦争、有事立法阻止へ
米ブッシュ政権は、「これは第4次世界戦争だ」と公言して、「テロ根絶」の名のもとに、アフガニスタンに続き、今まさにイラクへの侵略戦争を開始しようとしています。とめどない侵略戦争、世界戦争の危機が現実化しようとしています。昨年の「9・11」をもって世界は変わり、歴史は変わったのです。これは、社会・経済の矛盾が、戦争という暴力的手段でしか「解決」できない時代が到来したことを示しています。われわれはいかなる時代に生きているのか、いま世界で何が始まろうとしているのかを真正面から見すえなければなりません。
小泉政権が成立を狙う有事関連三法案は、朝鮮・中国への侵略戦争を想定した戦争法案であり、そのために国家・社会のあらゆる機能を戦争のために動員・徴用することをさだめた恐るべき国家総動員法です。
連合は、有事立法制定に賛成するという「見解」を発表しました。日本最大のナショナルセンターが、戦争協力−産業報国会の道に転落しようとしています。われわれは怒りの声をたぎらせて、この恐るべき現状にたち向かわなければなりません。
◆1047名闘争勝利に向けて、新たなスタートラインにたつ
国鉄1047名闘争が重大な岐路にたっています。「4党合意による政治解決」は最後的に破綻しました。闘う闘争団の仲間たちを査問委員会に送致し、わずか2年余の間に、国労という伝統ある労働組合の団結を無残に崩壊させるという犯罪的な役割を果たした国労本部は、より一層の屈服へ急坂を転落しようとしています。
しかし、1047名闘争をめぐって発生した国労内の鋭い分岐は、1047名闘争支援共闘会議の結成等、全国に波紋を広げ、新たな闘いの胎動を生みだしました。
1047名の解雇撤回闘争は大きな転換点を迎えています。私たちは、闘う国労闘争団の仲間たちとともに、原点にかえり、11・10集会を新たな出発点として、闘いを再構築するために全力を尽くして起ちあがる決意です。
有事立法制定攻撃をめぐっても、陸・海・空・港湾 20労組の闘いなど、ナショナルセンターをこえた画期的な闘いが始まっています。世界各地でイラク侵略戦争の反対する数十万、数百万の反戦闘争の炎が燃え上がっています。
時代は大きく動きはじめました。今こそ怒りの声をあげよう。団結を取り戻そう。そして団結を広げよう。心より全国の多くの仲間たちの総結集を呼びかけます。
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