全国の仲間のみなさん!
9・11事件を引き金にして、世界は戦争と恐慌の時代へと急展開しています。
10月7日に始まった米英のアフガニスタンへの侵略戦争は、長期化・泥沼化の様相を示しています。10月29日、テロ対策特別措置法などの三法案が成立し、日本は戦後初めて戦時・戦場への自衛隊派兵、参戦と海外での武力行使に踏み出しました。
すでにバブル崩壊で減速していた米経済は、9・11事件の衝撃で急降下し、日本経済も完全失業率は5.3%に急上昇し、倒産・解雇、賃金カット、一時帰休の嵐が吹き荒れています。
この歴史の転換点にあって、まずなによりも、アメリカの報復戦争と日本の参戦阻止の闘いにたちあがることを訴えます。
米英の空爆で多数の人民が犠牲となり、数百万の難民が生み出され、10万人が餓死の危機にさらされています。この戦争は、徹頭徹尾、帝国主義による不正義の侵略戦争です。三たび人類を世界戦争に引きずり込むものです。帝国主義の搾取と収奪と闘い、民族自決・独立を求める闘いを圧殺しようとすることは断じて許されません。この戦争の背後に、石油資源に対する支配権や経済危機を軍需で打開しようとする狙いがあることを見抜かなければなりません。 アメリカ労働運動は、AFL−CIOの組合員1000人以上が犠牲となったこの事件の衝撃と悲しみの中から、戦争と人種差別に反対し、反戦運動への合流を開始しています。パレスチナをはじめ、全世界のイスラム諸国民衆が激しい反米闘争に立ち上がっています。韓国・民主労総は、「テロをのりこえ戦争反対の平和運動へ」「世界的次元で労働者階級主導の反帝国主義連帯闘争が必要だ」と全世界の労働者に訴えています。
いまほど、この呼びかけに応える新たな国際反戦闘争の爆発が求められているときはありません。日本の労働者階級は、全世界の被抑圧人民の決死の闘いを受けとめ、国家主義・差別主義・民族排外主義に抗して自国政府の参戦と派兵を阻止するために全力で闘わなくてはなりません。「米軍事基地撤去」の闘いにたちあがっている沖縄県民に連帯し、有事立法、改憲−戦争国家化攻撃を粉砕するために、今こそ団結して立ち上がろう!
さらに、私たちは、全産業を席圧する大失業攻撃に対して、労働運動が今こそ社会変革の思想をとりもどし、小泉政権の「聖域なき構造改革」と真っ向から対決して闘い抜くことを訴えます。
小泉政権は、はやくもその化けの皮がはがれています。最大の目玉だった不良債権の集中処理など、もはや絶望的であり、なりふり構わぬ公的資金の注入が画策されています。その核心こそ「解雇ルール」の法制化と不安定雇用の増大です。医療・年金など社会保障を解体し、大インフレと大増税の道が準備されています。金融独占資本が生き延びるために、労働者人民に「痛み」を強制することだけが、小泉「構造改革」の正体です。 ことここにいたっても、多くの大企業労働組合は企業防衛、国益優先の立場から、「構造改革推進」「痛みの分かち合い」と小泉と同じスローガンを掲げ、首切り、賃下げも不安定雇用化も受け入れようとしています。
国家的不当労働行為を弾劾し、解雇撤回・原職復帰を闘う1047名の国鉄闘争こそ小泉「構造改革」との最先端の闘いです。「四党合意」の闘いの試練の中から、より強力な団結をつくりだしている国鉄1047名闘争を先頭に、「聖域なき構造改革」と対決する闘う労働運動をつくりだそう! 労働者階級こそ社会の主人公であり、歴史の主人公です。国境をこえた労働者の団結こそが勝利を切りひらく道です。いまこそ本気になって闘いをつくりだし、団結の輪を広げようではありませんか。
すべての労働組合、労働者の皆さん!「たたかう労働組合の全国ネットワーク」運動に結集し、ともに闘いましょう!本集会を出発点に、職場・地域から反戦の渦をつくり出そう。国鉄闘争に勝利し大失業攻撃を打ち破ろう!
右、決議します。
2001年11月11日 11・11全国労働者総決起集会参加者一同
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