動労千葉第14回臨時大会(1988年4月29日) 中野委員長 大会総括答弁 

 
スト権投票

 みなさん方の発言を聞かせていただいて、私自身、この方針で動労千葉はやっていけるという確信を持ちました。労働者のたたかいというのはさしあたり防衛的なたたかいから始まるんです。今度の場合も、このままいったら大変なことになってしまうという認識で、ここまで来たら起ちあがらなくてはいけないという、そのようなたたかいです。
 しかし、一旦たたかいを決断した以上、きわめて先制的に、積極的なたたかいとして展開しなければならない。これが基本ではないか。

『四.一体制』の最弱の環、当局・革マル連合をぶっとばせ

 今の状況を見ていても、この問おこった三つのできごと、すなわち不当処分、あるいは強制配転、あるいは労働組合に対する組織介入、組合脱退工作という状況があります。これは、本質的にはやはり向こうがこの一年間かけて、動労千葉や国労に対して、絶滅のための攻撃にふみ切っているということです。
 しかし、ただ向こうも非常に脆弱な体制しかない。脆弱な体制とは何かと言うと、鉄道労連、しかも革マルを、パートナーとして選ばざるを得ないというところが、徹底的に脆弱な点なんです。ここはどう考えても常に矛盾をはらむ、確執をはらむ。しかも革マルは、今や国鉄労働者が、鉄道労連の組合員を含めて、最も忌みきらい、憎しみを持っている対象なわけです。
 そうなれば、通常のやり方ではできないわけですから、やはり非常に卑劣かつ強引なやり方でやってきますから、我々のたたかい方いかんによっては、このたたかいは非常におもしろくなる。いい線いくんではないかというように私は考えております。このような基本的な視点の上にたって、まず何よりもこのたたかいをとおして、わが動労千葉の不屈の団結の強化をはからなければなりません。

差別・選別攻撃をのりこえて、不屈の団結を強化しよう

 いろいろな意見がだされました。銀行振込の話しもでましたけれども、結局はやはり、そのことを組合員一人ひとりが、のりこえなければならない。銀行振込の問題も、それ自身の手段の問題だけであるならば全然問題ではないんです。本人が銀行振込の方がいいと思う人は、銀行振込をやればいいわけで、現金がいいと思っている人は現金をもらえばいいわけです。ちゃんとに、法律には現金で労働者に渡さなくてはいけない、と書いてあるわけですから、向こうは強制できない。強引にやるわけにはいかないわけですね。大人が承諾しなくてはいけない。これはそれ自身どうってことはないわけです。ただ問題はこれをやらないと、違法行為を承知で「不利益な扱いをするぞ」とどう渇するところに、あるいは労働者の側から見れば、「俺は目をつけられるんじゃないか」と思うところに問題があるわけです。だから銀行振込が終わったら、次のことが必ずひかえているわけです。
 考えてみてください。昇給がありますよ。四月期昇給、JR発足以来はじめての昇給、みんな四号俸あがりたいでしょう。誰も三号俸、二号俸になったらいやにきまっている。向こうはそれを狙うわけです。今度は昇格がありますよ。昇格も全部試験、面接試験をやるわけだ。「おまえは動労千葉に入っでいるからだめだよ」「所属組合が問題なんだよ」という話が、これからくるわけです。そのたびごとにどうするのかということです。だから問題はここをのりこえなければいけない。労働者が、根本的にのりこえなければならない課題だと思うわけです。


第14回臨時大会での家族会・佐藤会長

労働者としての原点にたって、怒りを燃やし続けよう

 以前と異なるのは、国鉄当時は、「当局の言うことを聞かなかったら、おまえは清算事業団だよ」というどう喝があったということです。清算事業団ということは、クビにするっていうことでしょう。今は、クビにするっていうようにはならないわけですね。「配転するぞ、駅に持っていっちゃうぞ」と、公然とは言わないまでも、「俺はいかされちゃうんじゃないかな」とみんな思っているわけです。そのところを、やはりみんながのりこえなければならない。
 例えば、駅に強制配転された人間に対して「ああ俺は助かってよかった」じゃなくて、全員がわがものとして、そこで残った人も、行かされた人も怒りを持たなくてはダメです。銀行振込でも「うん」と言って「すこし堪忍してもらおうかな」というように考えたくなる気持ちをどう労働者として本来の視点に持っていくのかということを考えると、やはり全体でたたかう以外にないわけです。

労働者か胸をはって生きるために

 われわれは、分割・民営化反対闘争を二波やりました。確かに二波やって分割・民営化は止まりませんでした。しかし、動労千葉の団結を強化し、こうやってみんなが大会を開催できるような、そして少なくとも他の労働組合の組合員と比較して、われわれは胸をはって生きている。これを獲得したわけです。たたかいをとおしてしか労働者の団結はかちとれないんです。
 労働組合は団結しなかったら意味はないんですね。その団結力が有形無形の力を発揮して、全体を守っていく貴重な力になっていくのではないかと思っていますし、われわれはその点をちゃんとにおさえなくてはならない。
 その意味で、さまざまな諸攻撃に対して、われわれは今、ストライキを中心としたたたかいに断固として決起する以外に、生きる道はないんだということを、はっきりとみんなで確認をしなけければならない。そして、そのような意思統一がはかられつつあると思います。

二八名の不当解雇をめぐる歴史的な証言が開始される

 さらに問題は、それだけではないんですね。ひとつは、不当解雇を受けた三十名の仲間たち、この裁判がいよいよ五月九日から第一審の証人尋問が始まります。第一波ストライキの裁判ですね。二十名の裁判で、いよいよ五月九日に私が第一陣で証人に立ちます。なんで動労千葉がストライキに起ったのか。なんで国鉄労働者たちが起ちあがったのか。歴史的な裁判が始まります。明治以来の最悪の政策だといわれている、国鉄分割・民営化問題が法廷という場で今、形をかえて新たなたたかいの場にひき出されようとしています。
 大変な数の国鉄労働者が自殺においこまれ、首を切られるという異常な事態のなかで、国鉄労働者が何を考え、何を行動してきたのか、その家族がどうなったのかということをも含めて、ある意味でははじめて、歴史的な証言が始まるということです。

被解雇者・清算事業団の仲間と心をひとつにして

 清算事業団にも、十二名の仲間たちが配属されています。清算事業団と簡単に言いますが、行かされている人間でなければ、その痛みはわからない。強制配転だってそうです。滝口君は、いみじくも言いましたが、行かせられて初めて、その痛みがわかる。本隊・原隊に残った人も、そういうことを考えなくちゃダメです。同じ仲間が、行かされているんじゃないか。本来なら自分だって行かされたかもしれないんです。そこが、やはり、動労千葉の仲間意識ではないですか。このことをちゃんとに再々度、確認しなくてはいけない。
 清算事業団については、三月三一日、裁判と合わせて、千葉県地方労働委員会に、不当労働行為として、救済の申したてを出しました。これも審尋が始まります。つまり、解雇の問題、これを忘れてはダメだということです。三十名もの仲間が解雇され、十二名が清算事業団に送られているんだから。恨みつらみ、怒りを忘れてはいけないということです。そこが重要なんです。このたたかいをこの原点から始めたいと考えています。
ひと時も怒りを忘れずに、原職奪還に向けて、その時に職場生産点で、本隊のたたかいが開始されなくて、なんでこの裁判が勝てるのか。
 これから、われわれが開始するたたかいは、不当労働行為を糾弾するたたかいであり、選別・差別を許さないたたかいであり、同時に、やはりそうした不当解雇を糾弾するたたかい、清算事業団の仲間たちをわれわれのもとに戻せというたたかいです。この関係をちゃんと見なければいけない。ぜひ、われわれが、今日の大会で決めつつある方針をそのような位置づけのもとに受けとめていただきたいと思います。
 さしあたり、当面する要求に「不当解雇を撤回しろ」とか「清算事業団の仲間たちを戻せ」という要求をかかげるつもりではないんです。ないけれど、このことはひと時も忘れてはならない。このたたかいの盛り上がり、このたたかいに動労千葉の全組合員が結集していく、この盛り上がりが、彼らを奪還する力となっていくんではないんですか。そういうものとして、これからのたたかいを受けとめていただきたい、というように思います。

たたかいは必ず支持・共感の輪をつくりだす

 それと合わせて、わが動労千葉の団結を強化してしていく。このたたかいで団結を強化すれば国労も強化されますよ。間違いなく。このたたかいが、多くの国鉄労働者の共感を呼びおこすことは絶対に間違いないですよ。
 われわれだって鉄道に入ってきて、やはりみんな黙ってるのに、助役や区長にガンガン言うやつに、あの人はすごいなあと思ったでしょう。本来そうやって思うんだよ。こんな厳しい状況のなかで、動労千葉でがんばってきて、また新たなたたかいに起ちあがったらみんな感動しちゃうよ。それが大事なところだ。みんな心から鉄道労連でいいと思っちゃいない。しょうがないから向こうにくっついているだけの話なんだ。だらしない話だけど、そういうことだから、やれば絶対、絶大な波及効果が期待できるし、心情的な支持が拡大するのは間違いない。私たちは、自信と確信をもつ必要があります。

激化する日帝の反動攻撃

 大情勢的に言えば、国鉄をめぐる攻防、いま全体として右の方に寄っている。竹下内閣ができた。前の中曽根よりハデにやらないけれど、きわめて地味であるがゆえに、悪質にやっていますね。大型間接税の問題から、日米安保の問題、その他ありとあらゆる問題で、非常に悪質きわまりないやり方をやってきております。
 労働組合もそうでしょう。今度われわれは、労働委員会に救済申したてを出しますが、今度はそういう制度も改悪しようというのです。今度は、経営者にも不当労働行為の申したてができるように認めようなんて言っているんですよ。憲法で労働三権を認めたり、労働組合法があったり、労働基準法があったりということは、少なくとも資本家が労働者をだいじにするんだったらこんな法律はいらないんですよね。資本家というのは、必ず労働者を痛めつけるからこういう法律ができているんです。「資本家も人間なんだから」ってなことを言って、ちゃんとに働いている労働者をだいじにするようだったら、階級社会と言わないんだよ。また、そんな法律もいらない。これはながい間、資本主義ができてから、われわれの先代たちが、本当に血を流し、汗を流してストライキを合法行為と認めさせたり、権利をかちとってきたわけです。資本家がいい人だったらこんな法律なんかできてはいないんだよ。資本家は労働者を弾圧し、安い賃金でこき使って、ゼニもうけするためにやっているんだよ。

 再びたたかいの焦点におし上げられた国鉄労働運動

 そのために、資本家は何とか労働者をたらしこんで、何でも言うことを聞くような存在にしょうとしています。そのきわめつけが全民労連です。総評が、今年の大会で提案すると思いますけれど、一年前倒し的に総評を解散して、全的統一という方向に向かおうとしています。そうすると、日本の労働運動は全体として、体制内的に囲いこまれていく。そうならざるを得ません。しかし、それはちゃんとスッキリといくわけでなくて、いろんな矛盾をはらんでいます。やはり、その焦点になるのが、清算事業団のたたかいなども含めて、国鉄戦線だと僕は思っています。

たたかいか存在する限り、労戦『統一』もうまくいかない

 今、これほどものすごい労資の間の憎しみ、対立というものがある産別はないんですよ。あとはだいたい組合が頭をなでられてしまって、紛争がおきている所でもどんどん「和解」に入っています。だから今、動労千葉の争議団の夏季物品販売をやっておりますが、動労千葉が売る販売額は各県でほぼトップクラスにいきはじめています。
 今までは、争議団がいっぱいありましたから別に動労千葉ばかりではなかったのですが、動労千葉の今の売り上げ額がそれぞれの県でトップクラスになりはじめているということです。「和解」がはじまっているということなんです。
 なぜ「和解」を始めるのか? ある工場で同盟系の組合がある、総評系の組合がある、総評系が小数組合です。これがずうっと残っていたのでは、労戦「統一」はうまくいかないんです。必ず紛争を残してしまうから。だから金で全部解決してしまおうという方向に、今全体がでてきております。

エスカレートする国鉄労働運動圧殺攻撃

 そういう点では、労戦「統一」の動きというのは、別に労働運動のなかだけのことではなくて、一切のたたかいを圧殺してしまおうという、日本の権力者の側の思惑が相当あるということです。だけど、にもかかわらず、国鉄戦線においては、特に東日本にむきだしの憎悪がひしめきあっている。みなさんが実感しているように、そういう状況下におかれています。しかも向こうは、うまくやろうと言うのではなく、これをどんどんどんどんエスカレートしてきています。
 この数年問、長く言えば八一年の十二月からでしょう。ヤミ・カラキャンペーンが始まったのは。われわれが八一・三ジェット闘争に入って、それで八一年の暮れから八二年の正月にかけて新聞ではじめたわけです。
 それから通算すると、一九八八年だからもう七年ですね。七年間、国鉄労働者はいい気持ちになったことがひとつもないんだよね。JRになりました。新会社になりました。民間マインドでございます、なんて言っても、やっていることは国鉄よりもっとひどい。このままいったら殺されちゃうという状況でしょう。

たたかいヘ! このままでは殺される!
 
 この前新聞で見たけれど、京浜東北線で、運転士が血ヘドを吐いて運転しているという。かっ血して、それで乗客が「運転士さんが血を吐いているから」ということで駅に連絡した。それでもまだ乗せている。次の駅に行ったら、また乗客が連絡した。で、とうとう運転室にバァーと血を吐いてしまって、ぶつ倒れてしまった。これは、鉄道労連の組合員ですよ。北海道あたりから来たね。そういう雰囲気になつちゃうんだよね。
今、例えば運転士の労働条件など考えた場合に、これ以上いったら大変なことになりますよ。
 やはりそういうことも含めて、もうここまで来たら労働組合は起ちあがる以外にないんです。そういう状況に釆ているんだということです。何かうまく身をかわしていれば、俺だけうまくいくなんて、そんなスケベ根性じゃどうにも二進も三進もいかないんです。
 向こうは、国家的な規模でやってきているわけですから、そのことをちゃんと認識してもらいたいし、このたたかいはさっき言った、二重三重の意味がこめられていということを考えてもらいたいと思います。

長期波状ストライキに起ちあかろう!

 それから戦術的な問題ですけれど、国労のように「四・一」とか「四・一二」とか、それだけやるというようには考えていないんです。
 この闘争は五月だから五月雨ストライキと言おうかとも思ったんですが、五月雨って言うのはちょっとさえないから、なんかいい名前ないですか。梅雨前線と言おうか、とかなんとか思っているんですが。(笑)要するに、数カ月やろうと。できれば、毎日どこかでやる。だいたいそういう感じになる。

ハラを固め、敵の反動宣伝をうち破れ

 始めるといろいろなことを言ってきますよ。まあ、「非国民」みたいなことを言われるでしょう。鉄道労連・松崎はすぐ言いますよね。「会社経営の基盤を危うくするやつらをたたきだせ」とかね。そんな話をすぐ始めるはずです。労働者がストライキやって潰れるような会社なら、俺たちが管財人になつちゃおうよ。民間の会社だってそうでしょう。会社が潰れちゃったけど、労働者が自主生産やっているところなんていっぱいあるでしょう。俺は外房線でいいから、みんなで動かしちゃおう。(笑〉労働者は、そういう構えがなかったらダメなですね。

『会社のために』『国のために』などもうたくさんだ!

 なんで、労働者がこんな貧しい生活をしなければいけないのか。こんないやな気持ちで仕事しなけりゃいけないの。だって、支配者階級は全然そんなこと反省していないよ。貿易摩擦だって一番問題なのは、日本の労働者が安い賃金で長時間働かされているからなんだよね。それでもなおかつ労働者をこき使って、農産物自由化なんてくだらないことばっかりやって、いつも「会社のために」、「国のために」ってやられている。そんなことはもうたくさんだ。
 労働者がストライキ一日二日やったぐらいで潰れるような企業だったら、もうとっくのとうに潰れている。われわれは、そういうハラがまえをもたなければいけない。こんな反動宣伝は、へとも思わない。そういうことで進めていく必要があると思っています。

組織対組織のたたかいに

 それで、このたたかいに敵の耳目を、ダーと集めちゃうことなんですね。今はなにもないから、向こうは好き勝手に「この野郎弱いな」と思うからやるわけでしょう。そうではなくて、やはり組織体対組織体の戦争にしてしまうことです。たたかいを配置しなければ、彼らは個別にやるわけですね。だから、組織対組織の関係にしていこうぜ、というのが今回のたたかいです

労働協約未締結の権利を最大限に活用して

 この一年間、われわれは職場で組合活動を認められていないんですね。組合事務所も認めない。使ってはいますが認められていない。職場集会といっても、みんな外でやついてる。われわれは、もうこんなことは恥ずかしいと思わなければいけない。
 労働者が職場で職場集会ができない。組合掲示板もない。日刊動労千葉を貼ればすぐに取られてしまう。この一年間、当局はこんなことばかりをやってきた。向こうの言い分は、協約を結びなさいということです。「協約があれはちゃんとにやりますよ」と言っている。しかし、それならそれでいいじゃないか、われわれもそれでは、協約がないことを最大限に活用しようということです。
 協約にはストライキを規制する条文がたくさん書いてあります。われわれは結んでいませんので、あれは逆に言うと、協約を結ばなければ、あそこに書いてあることは全部やっていいということです。

当局へのストライキ事前通告は必要ない

 例えば通告義務。協約では十日まえに当局に通告しなければいけない。さらに、七二時間前までには、争議行為の具体的かつ詳細な内容を文書で通知しなければいけない。また、予告内容を変更する場合には、四八時間前にまでに通知しなければいけない。と書いてある。
 だけどわれわれは、協約結んでいないから、「はい、やるよ」と言えばいいんです。通告義務がないんだから。それで、向こうがなにか言ってきたら「何言っているんだ。俺たちは協約ないんだ。お前らも協約がないから組合掲示板よこさないんじゃないか」と今度は言えるわけです。
 動労千葉は、五月二日の日に労働省と労働委員会に、労働関係調整法に基づいてストライキの事前通知をします。労働省に、これからわれわれは、こういう要求でストライキをやります。と届けるから、お墨付きをもらったということですね。
 さらに、今日の大会で決定された内容をもっと具体化して、要求としてだします。今までも申し入れてありますが、もう一度まとめてだします。今度はこれに「何月何日までに誠意をもって回答しろ」と書けるわけですね。ということは、逆に言えば、決着がつかなければ翌日からストライキにはいりますよ、ということなんです。後は、どこでどう入るかは、当日朝言えばいいんです。それで向こうをオロオロさせてやる。今日は錦糸町、今日は館山。こちらは自由にたたかいを配置できるんです。

不当労働行猫をくり返す不良職制を追放しよう

 例えば、生意気な駅長のいるところを集中的にやるという感じですね。今度はそれを全部本部に通告してください。駅に行っているいる人たちは、反動的な駅長が生意気なことを言ったら、「本部に言ってストライキに入れてれてもらうぞ」と言っていいですよ。スト権は確立されているんですから。不当労働行為をやるような職制は追放しなければいけない。労働省、労働委員会への事前通知には、争議期間は紛争が決着つくまで、と書きます。だから戦術的には一日一時間でもいいんです。長期にたたかいを展開して当局をおいつめなければいけない。紛争の決着つくまでだから、館山、鴨川とか勝浦あたりは、夏季輸送のまっさかりの日曜日にやるとかですね。

運転本隊もストライキ態勢に

 そのうえで、やはり運転本隊のストライキもちゃんとに構えなけれはいけない。例えば千葉運転区のK君が不当配転されたら、これはストライキです。まったなしに、そうでしょう。あれだけの不当労働行為をやられて、動労千葉でがんばりぬいて、彼、狙われますよ。逆にいうと、労働委員会ににだしたということは、公にすれば手をだせないだろうということでやったわけです。これを守れなかったら労働組合でなくなつちゃう。千葉転をストライキにいれる。ストライキ権確立しているんだから。労働組合がこういう構えにならなかったら、みんな勇気ある決起なんかするわけがないじゃないですか。
 例えば五十七年予科生などもそうです。実際たいへんだと思う。運転士にしないって言われているんだから。そういう立場で、労働組合はみんなを守るんだ、労働組合とは、そういうものなんだ。という迫力をもって対置しなかったらダメなんですね。

 たたかいは楽しく!

 それで、この過程で全組合員が、やはりストライキに、あるいはストライキ権をもっているということに慣れちゃうことが大事です。これは、国鉄時代と全然違うと、これはおもしろいという感じにしなければいけない。深刻なことばっかり言っていないで、たたかいは楽しくやろうと。例えば、今度勝浦運転区に来た、榊原なんて、ああいう何も仕事できない、てめえだけ裏切った奴がいばりくさって、動労千葉潰してやるんだなんて、おまえたちがそういうことやるんだったら勝浦支部ストライキに入れるよと。「おえのために外房線止まるんだぞ」と、勝浦支部は、そう言っていいですよ。中央労働委員会と労働省には、営業・運転・動労千葉の組合員のいる全職場でストライキやりますよ、と通告するんです。
 つまり、今回の方針は、たたかいの背景のなかで、今職場でおこっている様々な問題を、もう一回洗いざらいにだして反撃していこうということです。そして、ハラをすえてたたかおうと労働者に勇気づけていくということです。そういうこととして理解してください。
 といって、最初からハデにやるつもりはありません。最初は処女のごとくやりますから。いつから脱兎のごとくなるかわからないけれど。当局しだいです。いろいろ考えて組合員を動員するにはいつが一番いいかとか、支援の諸君が動員してくれるにはどの時間帯、何曜日がいいとか、一番やりやすい条件で今回のたたかいを展開していきたいというように思いますし、労働組合ですから、労働組合としてやるべきことは全部尽くして、それで迫っていこうと考えています。

 たたかいの火蓋たは切られた! 動労千葉潰しを粉砕せよ!

 東日本はさしあたり、『生意気言うな、千葉動労のごときが。ぶつ潰しちまえ』と言ってくると思います。間違いなく言ってくるでしょう。でもそんなことはわかっている。そのうえでわれわれは、そんなことも前提としてこれからのたたかいをやろうと思っています。そのように理解していただきたいと思います。
少し長くなりましたが、まとめの答弁に代えさせていただきたいと思います。