長田新書記長就任の決意 //動労千葉書記長 長田敏之

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11・7集会-組織拡大闘争への総決起を訴える!
労働運動の正念場

今、労働者は、資本の生き残りをかけたすさまじい攻撃のなかで、生きる権利を奪い尽くされかねない厳しい状況におかれている。小泉政権は「構造改革」「骨太方針」の下に、労働者の権利を切り捨て、果ては有事立法-改憲へとつき進み、再び労働者を戦争へと駆りたてようとしている。

底辺へと追いやる攻撃
一方、日経連・奥田もこれと一体となって9割の労働者を非正規雇用化する目標を掲げ、徹底したリストラ・低賃金攻撃によって労働者をとことん搾取し、魂をも奪いとろうとしている。これは、資本の生き残りのために、社会の主人公である労働者を底辺へと追いやり、奴隷のごとく使い捨てようとする攻撃だ。しかしこれは、裏を返せば資本主義の矛盾の噴出、危機の表れである。労働者を食わせていけなくなった資本がなりふり構わず労働者に牙をむきだしたのだ。

戦争をする国」への変貌
さらに彼らは「国際競争」での生き残りをかけて、新たな市場を求めて動き出そうとしている。世界では、アメリカやEUによる経済のブロック化が始まり、これに遅れをとった日本の資本はアジアの市場を取り込もうとしている。それが日経連・奥田による「東アジア自由貿易圏」構想である。巨大市場アジアをめぐり帝国主義間の熾烈な争いが始まろうとしている。それは商船の後に軍艦を従えなくてはなしえない。そのために小泉政権は、日本を「戦争のできる国」→「戦争をする国」へと変貌させようとしている。

今こそ労働運動の再生を
しかし、「小泉-奥田路線」による労働者への攻撃はあくまで労働者が「こぶし」を上げないことが前提だ。
この間、日本の労働運動は、最も戦闘的だった国鉄労働運動が、国鉄・分割民営化攻撃に対し闘いを展開できなかったことを契機に総評-社会党の解体、そして89年の「連合」結成に行き着き、骨抜きにされ、御用組合化への堕落の一途を辿ってきた。主な労組の幹部たちはおしなべて資本に屈服し、取り込まれ、資本と対峙して闘う労組本来の姿を投げ捨てた。
現場で働く労働者は、日々資本とその手先と化した組合幹部によって低賃金と労働強化・差別を強いられ、不満をぶつける矛先を見いだせないまま、やり場のない心の葛藤に悩まされている。今こそ労組は、その機能を取り戻し、労働者の団結した力によって再生されなければならない。労働者の力こそが、戦争を止める唯一の道なのだ。

11・7集会への大結集を!

われわれ動労千葉は、小なりといえども3労組の連帯によって、11月労働者集会を例年開催し、闘う労働運動の再生に向けて全国の闘う仲間に結集を呼びかけてきた。昨年からこの取り組みは、動労千葉と同じ立場におかれたアメリカ・韓国の労組との国際連帯集会として、新たな一歩を踏みだした。
今年アメリカでは、ILWUローカル10というわずか1200名の支部が全米にミリオンワーカーマーチ(百万人労働者行進/MWM)を訴えて、10月17日に首都ワシントンDCで実行された。動労千葉はこのMWMに正式に招請され、代表を派遣し、日本の労働者を代表して発言した。彼らはこのMWMを企画するにあたり、われわれの11月集会に大きな影響を受けている。わずか500名足らずの動労千葉が全国に集会への結集を呼びかけて闘う労働運動の復権をめざす取り組みに感銘したのだ。
MWMは全米を揺るがす大きなうねりを生み出し、日本の連合にあたるAFL-CIOの制動をはねのけ、全米から無数の主要な労組の賛同をかちとっている。
われわれも「元祖」として、MWMに負けてはいられない。11月7日に日比谷野音を万余の労働者の結集でうめ尽くし、闘う労働組合の再生に向けて労働運動の新たな潮流をつくりだそう。

全組合員の力で組織拡大の実現を

闘いのもう一つの重要な柱は、いうまでもなく組織防衛・強化・拡大である。特に組織拡大は、組合員の大量退職期を迎えるなか、死活をかけた取り組みだ。組織の先細りはJR当局との激しい攻防において致命傷になりかねない問題である。
われわれは、組織の総力をあげて国鉄・分割民営化攻撃と闘い、40名にもおよぶ解雇という大きな傷を負いながら、現在も組織の根幹を守り、闘い続けている。これは日本の労働運動の歴史を塗りかえる快挙であった。われわれはまた歴史を塗りかえる闘いに挑む時がきた。日本の歴史に、未だ戦闘的な闘いを貫き、組織を拡大した労働組合は存在しない。組織拡大を達成したときにこそ、われわれの闘いは成就されるだろう。
しかし、組織拡大は簡単になしえるものではない。労働者の未来にかけて、また、闘う労働運動の新たな潮流を牽引する立場に立ち、全組合員の自覚ある総決起によってこの組織拡大を実現しよう。──以上訴えて、書記長就任の決意といたします

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