2003年 闘春

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二〇〇三年、第二の分割・民営化阻止へ全力で闘いにたちあがろう。その最大の焦点は、JR総連解体・組織防衛・強化・拡大である。全組合員の総力を結集しこの闘いをやりぬこう。

大失業と戦争の時代をみすえよう

二〇〇三年はどのような年になろうとしているのか。アメリカ・ブッシュは、イラクへの侵略戦争をこの1月にも開始しようとしている。 国連の査察が強行されている中で周辺地域に米軍を配置し、すぐにでも戦闘に入れる準備をしている。北朝鮮に対しても重油50万トンの輸出を禁止し、体制転 覆を視野に入れた戦争外交を展開している。
一方小泉政権は、イージス艦の派遣を強行し、イラク侵略戦争へ参戦しようとしている。また、北朝鮮に対する排外主義を煽りたて有事法制定から実際の侵略 戦争へ突き進もうとしている。そして、この通常国会では有事法制の成立を最優先に掲げ、強行しようとしている。
世界ではアメリカをはじめヨーロッパ各国で数十万の規模で労働者を中心に反戦の闘いが燃えひろがっている。そして、日本でも陸・海・空・港湾20労組の 闘いは多くの労働者を結集し、有事法制の成立を阻止する闘いを作り出してきた。戦争への危機感がこれまでの枠組みを破って労働者の決起を生み出し、新たな 歴史と労働運動が生まれようとしている。

賃下げ、権利破壊を許すな!

03春闘は全面的な賃下げ、雇用破壊攻撃との全面的な対決となる。日本経団連 は経営労働政策委員会報告で、「春闘は終焉した」と宣言し、「賃金は発展途上国と同様の水準に」としている。労使が話合うべきは定期昇給の見直しであり、 「ベースダウン」「定期昇降給」を制度化せよとしている。昨年の春闘において吹き荒れた「ベアゼロ」から今年は賃金切り下げの攻撃が全労働者に襲いかかろ うとしている。連合は今年も賃上げの要求すら放棄し、全面屈服している。
そして、小泉の「総合デフレ対策」が動きだせば、倒産・失業の増大は不可避となる。七百万人、10%台の失業者が生みだされようとしている。日本経団連奥田会長でさえ、「痛みを許容できる限度は六・五%だ」と悲鳴をあげている。
また、この通常国会は有事法制だけでなく、労働者の社会的地位や権利を根こそぎ奪い取るための国会になろうとしている。労基法に「解雇基準」「解雇ルー ル」が導入され、有期雇用や裁量労働制の拡大が画策されている。また、派遣労働の制限の全面的な撤廃ももくろまれている。まさに、全労働者の不安定雇用化 の全面化が策されている。
これに加え、配偶者特別控除の廃止や戦後初めての本格的大衆増税、年金制度の抜本的改悪、雇用保険の改悪等、全ての労働者の生活と権利を破壊する法案が提出されようとしている。文字通り闘わなければ生きていけない時代が到来しようとしている。

第二の分割・民営化攻撃を打ち破ろう!

第二の分割・民営化との闘いもいよいよ重大な段階に入っている。貨物では諸手当の切り下げから「賃金制度の白紙的見直し」の攻撃が、 基地の全面的統廃合の攻撃が開始されている。東日本では、検修・構内業務の全面的外注化にとどまらず、駅や車掌業務の外注化までが強行されようとしてい る。また、「場内信号機の進行の指示運転」に示されるように規制緩和の下で安全と運転保安を根本から突き崩すような攻撃が強行されている。第二の分割・民 営化攻撃はまさにJRに働く全ての労働者の団結と労働条件、雇用、賃金、そして安全を根こそぎ覆す攻撃である。
国鉄労働運動をめぐる情勢も激動の過程に入った。「四党合意」は闘う闘争団と国労組合員の闘いを先頭に全国の労働者の力で完全に粉砕された。この過程で 動労千葉と国労、全動労の争議団が一つになって闘いを呼びかける「一〇四七名闘争陣形」が生み出され、大きな勝利の一歩を切り開いてきた。
国家権力は、国鉄労働運動の解体に国家権力をむき出しにした攻撃を加えてきた。国労組合員に対する5・27国労臨大弾圧は「四党合意」の破産とそれに よって国労をつぶせなかったことへの反動であり、有事体制化での労働運動への治安弾圧を先取りする攻撃としてある。
一方、資本と革マルの反動的結託体制も瓦解しようとしている。東労組をめぐるこの間の逮捕・大規模な家宅捜索が示していることは分割・民営化の総決算、 総仕上げに突っ込んできているということである。そして、これらの攻撃の先には動労千葉があることをはっきりと見据えなければならない。
また、東労組の本部執行部八名辞任に見られるように東労組の内部分裂も明らかになっている。こうしたJRをめぐる情勢の激動は動労千葉の飛躍を実現する絶好のチャンスである。こうした情勢に打ち克つ動労千葉の組織防衛・強化・拡大をかちとろう。

〇三春闘勝利、組織防衛・強化・拡大へ

03春闘に総決起しよう。われわれは03春闘を①第二の分割・民営化攻撃阻止に向けた第二ラウンド、②大資本攻勢と対決する生活・権 利・雇用・賃金防衛春闘、③一〇四七名闘争勝利に向けた国鉄労働運動再生春闘、④有事立法制定阻止に向けた反戦・国際連帯春闘、⑤組織防衛・強化・拡大春 闘と位置付けただちに03春闘勝利へ向けた闘いへたちあがる。
そして今年一年間の闘いを「JR総連解体・組織防衛・強化・拡大の視点から」組織し、全力で闘いぬこう。JR資本とJR総連革マルとの結託体制の崩壊が 決定的にはじまろうとしている。大失業攻撃はJRにおいても開始されている。JR総連の組合員でも例外ではない。JRの中から闘いを求めて多くの労働者が 決起しはじめる情勢が到来している。
動労千葉の闘いが真価を発揮する時代が到来した。われわれ自身の殻を打ち破り、動労千葉への結集を大胆に訴えよう。われわれは昨年の闘いで検修・構内外 注化と新保全体系合理化を頓挫させた。団結した力がこの勝利を切り開いた。さらにこの団結を強化し、拡大に向けて闘い抜こう。二〇〇三年を大失業と戦争の 時代への一大反撃の年としよう。

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