2016年2月14日 PDF

最高裁決定に基づき1047名の解雇撤回・採用を

JRに求める署名運動の呼びかけに加わって下さい

国鉄分割・民営化に反対し、1047名の解雇撤回闘争を支援する全国運動(国鉄闘争全国運動)


 私たちは、国鉄1047名解雇撤回に向けた新たな署名運動をはじめます。JRに対して直接、解雇撤回
と採用を要求する署名運動です。
 昨年6月の最高裁決定による確定判決は、採用候補者名簿が不当労働行為意思のもとに作成されたことを明確に認定しました。さらに私たちが裁判に提出した新たな証拠により、それを指示したのがJR設立委員長だったことも明らかになりました。
 国鉄改革法23条第5条は「職員の採用について、当該承継法人の設立委員がした…行為は、当該承継法人がした行為とする」と規定しています。JRは採用差別について明確に法的責任を負うことは明らかです。

 動労千葉は2015年9月9日、JR東日本本社に対して「高裁決定に基づいて動労千葉組合員を採用せよ」と団体交渉を申し入れました。私たちは闘いの旗を下ろさず、〈解雇撤回・JR復帰〉を掲げて闘い続けます。今回の最高裁決定は解雇された1047名全体の問題です。新たな解雇撤回・原職復帰闘争の開始です。

 国鉄1047名解雇撤回の新たな闘いを、安倍政権による派遣労働の全面解禁や残業代ゼロ、金銭解雇制度などの労働法大改悪、さらには改憲・戦争政策への反撃の闘いとしたいと考えています。

  派遣法改悪についてマスコミでも「1985年以来の大転換」と報じています。派遣法の制定は国鉄分割・民営化と一体でした。労働法や雇用をめぐり国鉄分割・民営化以来ともいえる大転換が始まっています。労働組合にとってもういちど勝負のときが来ています。

 安倍政権は「成長戦略」の名で社会を丸ごと民営化し、「地方創生」の名で地方を切り捨て、労働者を貧困と非正規雇用に突き落としています。すべてが限界に来ています。新しい署名運動をこの怒りの声と闘いの意欲を結集し、労働運動再生の展望を示す運動としたいと考えております。

 私たちは解雇撤回をかちとる最後まで闘い抜く決意のもと、新たにJRに対する解雇撤回・JR採用を求める署名運動を呼びかけます。つきましては、この運動を強力に推し進めるため、全国各界の多くの方に呼びかけに加わることをお願いいたします。呼びかけが難しい場合は、賛同(公表)をお願いいたします。

 

国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する新たな全国運動の呼びかけ  PDF

(1)
 国鉄分割・民営化から24年、国鉄闘争が重大な局面を迎えています。
4月9日、国鉄1047名問題について、与党3党・公明党と政府の間で「政治決着」の合意が成立し、同12日、国労本部など4者4団体代表が連名で受け入れを表明しました。戦後最大の労働争議といわれる国鉄1047名解雇撤回闘争が大きな岐路に立たされています。
「和解」の動きは、昨年、4者4団体が民主党に白紙委任したことにより、1047名の怒りや要求とは無関係に進められてきました。その内容は、国土交通大臣が「国鉄改革は国民に対して大きな成果をもたらした。国鉄改革の完遂に全力を挙げる」との談話を発表しているとおり、国家的不当労働行為への謝罪も、解雇撤回もなく、いくばくかの金銭と引き替えに国鉄分割・民営化を正当化するものです。しかも、合意文書には「動労千葉を除く」と明記されています。その理由は、動労千葉が1047名解雇撤回、国鉄分割・民営化反対を掲げ闘い続けているからにほかなりません。
動労千葉は、「1047名の人生をかけた闘いが踏みにじられようとしている。23年間の闘いはなんのためだったのか。国鉄分割・民営化との闘いは何ひとつ終わっていない。動労千葉と動労千葉争議団9名にとってすべてはこれからである。国鉄闘争の火を消してはならない。この闘いの勝利の中に労働者と労働組合の未来がかかっている」と訴えています。
私たちは、労働者の権利回復と労働運動の発展を願い、さまざまな立場から国鉄闘争に心を寄せてきました。それゆえに、国鉄分割・民営化反対闘争がこのような形で幕を下ろそうとしていることを危惧し、動労千葉の呼びかけにこたえて声をあげることを決意しました。

(2)
 「戦後政治の総決算」を掲げて登場した中曽根首相(当時)は、国鉄分割・民営化について「行革でお座敷を綺麗(きれい)にして立派な憲法を安置する。それがわれわれのコースだ」「国労をつぶし、総評・社会党を解体することを明確に意識してやった」と公言しています。激しい組合破壊攻撃が吹き荒れ、1981年当時24万人を組織していた国労は、民営化までの6年間のうちに4万人に切り崩されました。その過程で20万人の国鉄労働者が職場を追われ、200人が自殺に追い込まれたのです。
国鉄分割・民営化は戦後最大の労働運動解体攻撃でした。そして、ここから今日に至る民営化・規制緩和の大きな流れが始まり、1千万人をこす労働者が非正規雇用、ワーキングプアに突き落とされました。市場原理・競争原理にすべてを委ねることを最善の道とした新自由主義政策は、必然的に激しい労組破壊攻撃を意味するものであり、その最も典型的で暴力的な姿が国鉄分割・民営化だったのです。
こうした攻撃に、30年近くにわたり頑強に抵抗し続けた国鉄労働者の闘いは、日本はもとより国際的にも希有(けう)の存在であり、新自由主義の攻撃に対抗し、労働運動を再建する大きな力を形成するものでした。特に、この攻撃にストライキで立ち向かい、団結を守りぬく動労千葉の闘いは注目に値するものです。また、1047名闘争を中心に全国各地に無数の地域共闘が生まれ、闘いの火を燃やし続けてきたことは、日本の労働運動にとって大きな財産でした。さらに大規模な民営化攻撃が進められようとしている今、「国鉄改革」が正当化され、それに反対する闘いが失われることにより、道州制?360万人首切り・選別再雇用の攻撃など、さらに拍車がかかることが懸念されます。

(3)
 国鉄分割・民営化攻撃との闘いは終わっていません。現在のJRの職場では、鉄道のあらゆる業務を外注化することにより、数百の子会社・孫会社に分割し、労働者を強制出向や転籍にかりたてる究極の合理化攻撃が進められています。こんなことを続ければ、第二の尼崎事故に行き着くことは不可避です。動労千葉はこうした現実に対し、「反合・運転保安闘争と、1962年の三河島事故、63年の鶴見事故以来の国鉄労働運動の総括をかけた数年がかりの大闘争に入る。これは新たな分割・民営化反対闘争だ」との闘争宣言を発して闘いを開始しています。
私たちは、以上の趣旨から「国鉄闘争の火を消してはならない」と訴える動労千葉の「4・9声明」に応え、国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する新たな全国運動を呼びかけるものです。
2010年4月30日

 国鉄闘争全国運動呼びかけ人(故人含む)

阿部宗悦(女川原発反対同盟)
伊藤 晃(日本近代史研究者)
入江史郎(スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合委員長)
宇都宮理(愛媛県職員労働組合委員長)
大和田幸治(全国金属機械労働組合港合同事務局長)
大野義文(元安芸労働基準監督署長)
鎌倉孝夫(経済学者・埼玉大学名誉教授)
北原鉱治(三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長)
鬼頭宏一(島根大学名誉教授)
金 元重(韓国労働運動史研究家)
清井礼司(弁護士)
高 英男(全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部副委員長)
河野晃興(自交総連SKさくら交通労働組合執行委員長)
佐藤功一(元国労横浜支部執行委員・国労新鶴見操車場分会長)
柴田和夫(元日本交通労働組合委員長)
清水雅彦(日本体育大学教授)
鈴木達夫(弁護士・法政大学弾圧裁判弁護団長)
清野和彦(元福島県教職員組合委員長)
手嶋浩一(元国労九州本部書記長)
高山俊吉(弁護士・憲法と人権の日弁連をめざす会代表)
中江昌夫(元国鉄動力車労働組合副委員長)
中西五洲(元全日自労委員長)
西田 節(元総評オルグ・東部一般統一労働組合委員長)
葉山岳夫(弁護士・動労千葉顧問弁護団長)
花輪不二男(世田谷地区労働組合協議会顧問)
前嶋 登(富士地区労働組合会議議長・元全日建中央副執行委員長)
宮城盛光(沖縄県北中城村議・元全軍労牧港支部)
山村ふさ(元日教組書記次長)
山本弘行(動労千葉を支援する会事務局長)
矢山有作(元衆議院議員)
李 東碩(広島大学総合科学研究科・准教授)
全金本山労働組合
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
ジャック・ヘイマン(ILWUローカル10元執行委員)
シンディー・シーハン
韓国民主労総傘下の主要な連盟・労組の代表32人

 

民主労総ソウル本部 イ・ジェウン本部長
  ノ・ミョンウ 主席副本部長
 ペ・ギナム 副本部長
 チョン・ジェフン 副本部長
 キム・ヒョンス 非正規特別委員長
 カン・ホウォン 社会公共性強化委員長
 イ・ヒャンウォン 女性委員長
 チュ・ボンヒ 財政委員長
 チャン・ソクジュ 事務処長

民主労総ソウル本部
東部地区協議会 チョン・チャンフン 非常対策委員長
南部地区協議会 チェ・ジョンウ 議長
北部地区協議会 キム・ジンヒョク 副議長
南東地区協議会 パク・ジュドン 議長
中部地区協議会 チェ・ジェプン 議長

  公務員労組ソウル本部 アン・ヒョワン 本部長
公務員労組教育庁本部 チョ・チェグ 本部長
金属労組ソウル支部 パク・ギョンソン 支部長
金属労組KIA自動車販売所ソウル分会 イ・ドンシク 分会長
サービス連盟 イ・ギョンオク 事務処長
損害保険労組 チェ・ヨンス 委員長
証券産業労組  イ・ギュホ 委員長
公共労組ソウル本部 チン・ギヨン 本部長
鉄道労組ソウル本部 イム・ドチャン 本部長
大学労組ソウル本部 イ・ゲウォン 本部長
全教組ソウル支部 ピョン・ソンホ 支部長
保険医療労組ソウル本部 ハン・ミジョン 本部長
建設労組首都圏本部 イ・ヨンソク 副本部長
建設事務労組 キム・ドンウ 委員長
化学繊維連盟首都圏本部 シン・グィソプ 本部長
言論労組 タク・ジョンリョル 組織争議室長
ソウル一般労組 ユン・ソンホ 委員長
ソウル京仁移住労組 ミシェル委員長