労働学校通信

実践講座
第Y期No.06


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第Y期労働学校−第5回講座のお知らせ!
2007年2月24日(土) 13:00〜
 労働組合とは何か
 講師 青柳 充(全金本山労組顧問 特別中執)
 全金本山労組のたたかいの経験をとおして階級的労働運動の核心について提起する
※16:00から懇親会を予定しております (会費1,000)
労働学校通信(実践講座) 第6号 (2007.2.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル
団結の中心軸になるために、自己変革を!
(田中委員長実践講座第5回あいさつより−要旨)

 06年、教育基本法改悪法案が通り、防衛「省」昇格法案も通った。ついに憲法9条をひっくり返すところに手がついた。戦後日本の歴史をひっくり返すような分岐点に立ったということだと思う。
 しかし敗北感はない。われわれの運動がもう一踏ん張りすれば通用する、そういう力を持っていると感じた1年だった。フランスで初期雇用契約法を300万の労働者、学生のゼネスト、デモで粉砕したり、アメリカの移民労働者1千万人が決起し町を止めたり、メキシコでは教育労働者のストライキに始まりコミューンを宣言するといったことが起きている。
 動労千葉も、安全運転闘争、06春闘3波のスト、幕張構内事故闘争、館山運転区木更津支区廃止反対闘争、11・5集会と、闘いに次ぐ闘いの1年間だったが、これほど手応えを感じた年はなかった。労働者が職場から闘いを開始し声をあげることが大きな波紋を広げる時代がきた。
 資本、財界側の1年間の基本政策である07年版経労委報告を見て、07年はこれまで以上に労働者に対する全面攻撃の年になると感じた。同時に敵の側が本当にピンチだということも明らかになった。労働者から徹底的に搾りとること以外のことが何も言えないところまで危機が深まっている。
 このなかで、徹底的な規制改革、税制改革の断行、対外政策の強化をいっている。資本主義が社会を社会として成り立たせるという考え方をなくしている。国家だけ生き残る。こんなことは成り立つはずない。労働者が社会を動かしているんだということを本当に訴えなければいけない。次の国会にパート労働法制、労働契約法制がかかる。何よりも改憲国民投票法案、共謀罪制定攻撃が同時並行して進む。改憲とワーキングプア、格差社会はメダルの表と裏だ。
 必要なことはわれわれ自身が団結の中心軸になるために、ひとりひとりのこれまでのあり方、発想を変えることだ。昨年の闘いを上回る闘いを実現するために、まず自分自身を乗りこえよう。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

◎ 受講感想・感想編

●労働学校での私の感想文での「よし、やるぞ!ぶったつぞ!」という決意と、実際に地元に帰っての運動の自分自身の後退化という矛盾にぶつかり、正直悩んでいます。すぐには答えが出るとか、改善されるということもないと思いますが、体にムリせず、答えを探していきます。

●本日の講義や現在の改憲などから「法」とはなんだろうか?ということを考えさせられます。
 時には流動的であることは大切なのかも知れませんが、今のように簡単に変えることができたり、新しくつくったりできるルールならば、とても無意味である気がします。
 憲法・法律がでてきた陰には、人々の嫌な思い出や未来への希望などがあったように思います。それを変えたりしてしまうことは、それらの人々の思いをも踏みにじる行為のような気がします。しかしながら、我々もどこかで「国の決めたルール」といった受け取り方をしていることが多く、「ルールがあるからやっていいこと、やって悪いこと」という判断をしているということも否めません。
 「なぜ?」その憲法・法律がつくられているのか?というふうに深めていくことがとても大切であり、また、どのような法律があるのか?を知っていくことがとても重要だと思います。
 しかしながら、容易に法が変えられてしまうことは「そんな簡単に支配者に都合よく変えられるものならばあっても意味ないし、知っても意味がない」という思いを人々に植えつけられてしまいそうであることは、とても恐いことだと思いました。

●「ワーキングプア」とか「ダブルジョブ」とか、ちょっと前までは聴き慣れなかった言葉が、いま社会的に認知されつつあります。1995年から出された日経連方針が実行され、こういう状況ができてしまったことは、本当に「怒り」にたえません。労働者を虫けらのようにモノのようにしか扱わない資本家や、安倍=御手洗を許しておけない!
 たった10年でこんな状況を許してしまった既成の労働組合の力のなさ、闘ってこなかった既成指導部をいまこそ本当に打倒して、闘う方針をもっている私たち、労働者が起ちあがらなければと思います。
 生存権保障は最低でも保障されなければならないのに、生活保護水準以下の生活を強いられている。高齢者になっても働かなければならない状況。先生の言われたとおり、社会保障(保険)は100%保障されなければならない「労働者の賃金である」。目からウロコが落ちる感もありましたが、「そうだ」と思います。
 労働者は生きていればいつか「高齢者」にもなるし「障害者」になることもあるのです。本当に人ごとではなく、「労働者」の問題として、闘いの一環として「社会保障問題」は据えていくべきだと思います。

●資本主義であるかぎり失業がゼロになることなどあり得ないというところが衝撃的だった。そういうシステムなのですか。もともと失業者がいなくては成り立たない社会体制なのですか。失業者がどうして必要なのか、どういう役割を果たしているのか、もう少し詳しくお話しが聞きたかったです。ということは、国家は失業率を改善する気などサラサラないって事なのでしょうか?

●今回、先生の話を聞いて、日本の資本主義の体制がもうどうしようもない状態にまで追い込まれているんだなと痛切に感じました。田中委員長の話にもありましたが、来年は労働者に対して一層激しい攻撃が吹きあれるでしょう。しかし、敵の強さではなく、危機の度合いが深まっているからこそ凶暴性として表れているんだと、しっかりとらえなければなりません。この腐敗し尽くした敵の攻撃に我々がひるまず、堂々と闘えば必ず労働者は起ちあがるんだと信念を持たなければ! 今年の11・5集会を思い出し、それを感じます。それにしても今日一番頭にきたのは、財界が「工場法時代の遺物である労基法解体」なんてほざいていることだ!ふざけやがって! 労働者を愚弄するにも限度があるってものだ。来年は階級激突が本格的に開始されるでしょう。いよいよ我々の時代が来たんだし、一層奮闘していきたい。

●規制緩和・民営化とは、労働市場を競争原理にまかせるということ、資本家にその欲望のままに労働者は殺されていいのか! NO! 仕掛けられた階級戦争=労働ビッグバンといかに闘うか。社会保障の歴史上のスタートが、労働者が権力をとる革命を対峙して闘ったパリコミューンの結果、獲得したものこそ社会保障制度だったことは、今日にもおよぶ教訓。
 生存権が労働者のまっとうな権利であることを認識し、その要求、獲得が社会補償要求として切り離された闘いではなく、本来労働運動として、労働組合の闘いであることを再認識していくことが重要。
 資本が「総額人件費」として社会保障全体を対象化して攻撃を仕掛けてきている時に、労働者の側がこの攻撃をきっちりと受けた立つためには、社会保障とはどういう歴史の中で闘い取ってきたものであるのか、それが賃金制度の中で奪いとられたものを奪い返す闘いの一?であることを自覚し、胸を張って闘い取る立場に立つことが重要。
 そのためにも講師が冒頭で力説した資本主義、帝国主義の限界性というか、帝国主義の強盗戦争が必ず革命を生み出すこと、戦争が命の奪い合いである以上、労働者は怒りをもって起ちあがること、それが歴史の必然であるのだと納得した。生存権も自分と家族、そして類的に引き継がれる命の問題であり、革命的手段でたたかいとるものなのだと思います。
 敵のやり口を暴露し、闘いをつくりあげる時です。障害者自立支援法をめぐる闘いは“生存権死守”を見事に体現した闘いであり、法を食い破る闘いとして展開されている。大いに学ぶべきであり、ともに階級の闘いとして勝利の教訓をつかみたい。

●社会保障の話は広く労働者の歴史から今の情勢にわたっています。単に獲得したのではなく、革命の恐怖によって形成して、お願いして実現したものではないと、今の労働運動に求められているものです。結果を求めるには「原則的な運動・やり方が大事だ」であり、その経緯があってこそ結果に結びつきます。今、規制緩和といって労働者も資本者側の言いなりにならず、権利を放棄せずに怒りをもって闘っていければと思います。

●社会保障制度というものは、労働者・人民にとって大変必要、不可欠なものだと思います。労働者階級が帝国主義から闘いによって獲得したものであること、支配階級は体制危機に備えた社会の安全装置として譲歩してきたが、この安全装置としてきた社会保障制度さえ維持できなくなるという帝国主義の「体制破たん」、労働者・人民を食わしていくことさえできなくなている。解決さえできなくなっている。資本家、帝国主義はこの出口として国家、資本さえ生き残ればいいと社会保障制度の解体を労働者人民に襲いかかっている。この未曾有の大攻撃に対して、労働者階級人民は団結して、自分たちの生きるための権利ということをもって、怒りを込めて生存権獲得のために闘っていかなければいけないと思います。

●各種保険に代表される社会保険、社会保障制度の成り立ちが、労働者階級を抑制する目的から獲得された権利だとは思いませんでした。しかし、労働者を納得させられないどころか、怒りを増長させるだけの現在の状況は、資本家の思惑どおりなのだろうか。とことん労働者をなめているのか? 本当にふざけた話であると思いました。闘うことでしか自分たちの生きる権利すら得られない現実を忘れないように、これからも勉強しなければ……と思います。

●職場や街中で労働者に訴えて、怒りを爆発させることができる言葉・ものの見方を沢山得ることができました。超栄養価の高い講義でした。実際、私自身が怒りをたぎらせたし、早く職場の人たちに訴えたいという思いが(アイデアも)どんどんわき上がってきました。本当に闘いに使える力強い武器です。
 生存権というのは、権利として保障されるからあるんじゃないんだというのを、すっごく感じました。これは闘いの獲得物で、力関係のバロメーターっちゅうか、労働者分断攻撃に対して、少しでもゆずったら、せっかくもぎ取ってきた闘いの獲得物(こっちがつくってきた団結の強さ、広がり=力関係)を崩されちゃうんだっちゅう、労働者階級の生存をあらわしているんだと思いました。
 紙切れじゃない生存権、労働者階級による革命を起こすぞ!とあつくなりました。
 職場で今日学んだ言葉、ものの見方をちょいと訴えてみやんす。きゃー楽しみ!!

●社会保障制度が革命情勢の中でそれをなんとか沈静化させるためのものであり、資本主義=国家体制が危機に陥れば維持できないもの、つまり資本主義のアキレス腱であることがわかりました。国が社会保障制度を切り崩しにかかっている時に、社会保障制度の維持・拡充の要求だけで太刀打ちできるようなものでないこともはっきりしました。
 社会保障制度を解体できる「国」の本質をはっきり見定めて「革命を起こす」ということ以外に社会保障は勝ち取れないということです。
 今年の診療報酬の大改定によって病院の再編が全国規模で行われて、現場はすごいことになっていますが、それがいずれ医療費の値下げになるものだ、というのは全くその通りだと思いました。
 社会保障制度の問題を徹底して階級的な立場で見ていくということでこんなに問題がはっきりとしてくるのだと(=革命起こそうとしないかぎり社会保障の拡充はないということ)、あらためてこの社会を階級の立場で見ることの重要性を感じました。ただ、やはり「学校」にこだわると、というか私がこだわってしまうんですが、講師の方が、例えばp2半ばの「『資本主義・帝国主義にNO!』をたたきつけよう」とか、その少し上の「……全歴史を継承し、背負って今闘おう」とかはなくてもいいと思うんですね。そんなこと先生があえて言わなくても「そうするぞ!」と言わせる話でしたし、それで「学校」としてはいいのだと思うのです。

●・「労働者として団結することしか生きる道はない」こと。
・労働者階級は国際的な存在なのだから、自分を知り労働運動の目的を知るためには世界の階級闘争の歴史を継承することが重要−私たちは歴史的につながり、また、国境を越えてつながっているから、獲得してきた歴史をもう一度学び闘わなければいけない責任を感じ、また力が湧いた。今起こっているたくさんのことの怒り、憤り→「目の前の現実への怒りを19世紀の労働者の怒りに重ね合わせ闘おう」。
・社会保障、生存権をめぐる労働者の闘いとは「体制を問う」革命的闘いになる−今回勉強して強く心にとめて闘いたいと思います。

●なぜ政治家そして財界のトップはアメリカ合衆国が先生なのかわからない!
 今、日本は少子高齢化社会という現実なのに健康保険の改悪でアメリカと同じ様を行っている事実! 私が20年以上賃金の一部として社会保障という“ペテン”な単語で積み立てさせられている汗&涙の労力金は、はたして自分自身のために返金させられるのかとても不安になりました。
 私(労働者)だけでなく背後にいる家族、19世紀以降労働者の保障、権利を勝ちとり今までの経済をつくりあげてくれた老人、これから未来、本当に大変であろう子供達までのこれから先の豊かな生活を送れるために、団結した組織的力を持っている動労千葉をしっかり支え、資本家と本気になって闘いを続けていこうとあらためて決心させられました。

●革命に恐怖した支配階級が社会保障制度をつくった事実が今回の講義でよくわかった。社会保障を求めるなら、革命を求めるくらいの人民の行動が求められているのだろう。
 税金を自衛隊のイラク派遣に使い、社会保障を削っている現実を考えるのであれば、もっともっと人民が「年金削って戦争するな!」との声を上げて、支配階級に恐怖心を与えるくらいにならなけれもばならないと思う。そして、軍事基地を福祉施設に、銃と戦車を車いすにする道が必要だと思う。

●本日はじめて労働者学習センターに来て感じたことは、とってもためになることばかりで、自分自身すごく勉強になりました。
 議題が社会保障の勉強ということで、現実的にどんどん世の中が変わってきて労働者は貧困になる一方、資本家はやりたい放題だなあと思い、これから世の中、労働者が革命的に動かないと国と資本家にどんどん追い込まれると感じました。保険にしろ年金にしろいろいろな形で国民・労働者達が負担が増える一方なんですね。

●フランスのパリ・コミューンがドイツの「アメとムチ」を生み出すほどの衝撃を与えるものであった。
 ロシア革命が大戦間、帝国主義における社会保障を普遍的なものとした。
 戦後革命への恐怖が連合国の大西洋憲章・戦後社会保障を生み出した。
 そうした帝国主義の「安全装置」を帝国主義自身が破壊しなければ帝国主義として生き延びられなくなってきている。→食わせていけない資本主義ということだ。「社会保障」が今や帝国主義の「体制的破たん点」をなしている。そういう歴史的な時期についにきたということ!

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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