労働学校通信

実践講座
第W期No.05

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2005年2月26日(土) 13:00〜
 戦争と大失業時代の労働運動
 講師 斉藤 弘平(元総評オルグ)
 ※16:00から懇親会を予定しております PartyCompany(会費1,000)

労働学校通信(実践講座) 第5号 (2004.12.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

11・7労働者集会の成功をステップに05年戦後最大の決戦の年へ!
その核心は労働者の団結にある

(労働者学習センター・中野代表挨拶要旨)
 21世紀に入ってちょうど4年目の秋を迎えているわけですが、01年9・11、そして翌年の3・20イラク侵略戦争の開始、これでわれわれの戦後の歴史は変わった。何が変わったのか?敵の攻撃ももちろん変わっていますけれども、ある意味では戦後初めて世界的な規模で労働者の新たな闘いが始まったということなんですね。私は60年間、労働運動に参加しておりますけれども、こういう経験はありませんでした。しかもアメリカで労働者がこういう形で立ち上がるなんてことは夢にも思わなかったですね。それがいよいよ現実のものになったということですね。だからこれをやはり僕らが日本の労働運動を進めるにあたって言葉だけじやなくて、きちっとそういう闘いを連帯して闘うということをはっきりさせていくということは大事だと思います。
 労働学校でも毎回必ず行われる『共産党宣言』の学習なんかについても、マルクスは最後に「万国の労働者、団結せよ」というふうに書いているんですね。ではこの言葉をリアルに実感として感じたことがあったのかと言うと、ぼくはあまりありませんでした。だけどやはり万国の労働者は団結しなければ勝てないということでと思うんですね。これが今度の、昨年に引き続いたアメリカや韓国の労働者との連帯の中で僕らが感じとったことじやないかと思います。
 しかも今回のMWM運動と言うのは、日本で言えば大きな組合がそれを決定して、動員するというこではないんですね。ランク・アンド・ファイル運動ですから、全部自前で全米から集まってくる。この連動にそれぞれの労働組合がローカル、つまり支部だとか、地区の協議会だとか、そういうレベルで賛同するわけですね。全米の郵便労働者の組合、これは全国的な規模で決定をしていますね。それから教員の組合もそうです。あとははとんどローカルですね。ローカルですから上部機関がある。ここはAFL−CIOの意向を受けて弾圧してくる。それに抗して集まってきて、その数が実に350万人を越えるというんですね。だから演説の中でもたくさん出てきていますけれど、自分たちは350万人の労働者を代表して今日、ワシントンに集まったんだということを盛んに言っています。しかもこれは1回で終わるんじやないんだと、始まりにすぎないんだとすごいでしょ。おそらく毎年ワシントンで行われるでしょう。AFL−CIOに対して、MWMというそれが対抗して、全米の労働者を二分する闘いに間違いなくなるんじやないかという熱気を感じます。
 そういう点で日本においては11・7で日比谷野音を万余の労働者で埋め尽くして、それをステップにして05年の一大決戦、つまり戦後最大の決戦の年に勝負する。その核心は労働者の団結、国際連帯をキーワードにした団結ではないかと考えている。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

◎ 受講感想・感想編

●団結権の意味については、今日改めて勉強になりました。本来のクローズドショップの意味と現在の形骸化している大企業のあり方とは似ても似つかないものなのですね。言葉は忘れてしまいましたが、異なる報酬の労働者が集まって「それ以外の条件で働く労働者を排除していく?」−たしかにそういうことですね。それから個人で資本や労基署へかけこんでもあまり相手にされませんね。やはり団結して、労基署や労働委員会を動かすくらいでないとダメですね。どんなときでも「団結こそ力」ですね。
●最初のMWM報告のビデオは感動しました。力強い第一歩が始まった。闘いはこれからということを実感。今日の学習は、猛烈に労働法の勉強をしよう、実践しよう、仲間を組織しようという気持ちになりました。労働法制改悪の狙いは資本の要請にたつもので、労働者の団結破壊です。今日の話しを聞いていて、現在の労働基本法で充分闘える、というか基準法以上のところで闘ってもらいたいということを、しっかり実践したいと思いました。闘って労働者の権利を団結を守る、獲得するということだと思いました。
●冒頭、MWMの報告ビデオを見ることができ、とてもうれしかった。日常の労働の中では、労働者の団結を体感する機会がなかなかない。「孤立して苦闘している労働者が集まることが必要」と発言されていたが本当にそうだと思う。それととても開放的な雰囲気が伝わってきた。講師が「楽しく、希望が持てる話しがしたい」とおっしゃっていたが、MWMの10・17はそういう闘いのように身受けられた。
●「《やつら》のたくらみと《おれたち》のたたかい」というサブタイトルに、まずスッキリしました。資本家と俺たちは違うんだ、ということがガッチリしていて気持ちが良かったです。先生は団結の重要性を何度も訴えておりましたが、団結しなかったら労働者は生きていけない自由ではありえない、ということを本当に確信を持って主張されていました。それは正に現場の実態からの実感なんだろうと思います。
●労基法改正についての説明として「ケンカの仕方にあらかじめ枠組みをはめる」ことで労働委員会闘争を骨抜きにするという言い方をされていました。これiま実践に裏打ちされた、非常にわかりやすい説明でした。刑法と労働現場の実態の話しは非常に興味深かったです。
●テキストの終わりの方に、職場の団結を!地域に連対を!とありました。憲法の体系の下で働いているわけですから、憲法改悪の動きを阻止する闘いを強くしなければいけないと思いました。はじめに中野代表から労働基本権の中で団体交渉権や団体行動権が形骸化されているという話しがありました。確かに最近はそういう実態になっているので、今の職場や組合活動の中で団体交渉、団体行動に向けた考えを少しでも訴えていきたいと思います。
●団結を発展、強化するために、現在の法制再編攻撃をどう見るか、資本と政府が一体となって労働者の団結を破壊しようとしている。労働組合を基礎にした職場での闘いの発展と、どんな法をも武器として(その学習の必要さが大事なんだという認識を得る講演だったと思うが)、粘り強く闘って団結を固めていくことが問われている。現場の監督官だけにリアルに話していただいて非常におもしろかった。
●私たちは、労使の紛争において、第一に職場抵抗闘争に力点をおき日々組合員の団結を持って闘ってきました。そして労働委員会制度ほ、闘いにおける一部の方法としてとらえていました。事実、労働委員会による労働組合側の勝利命令も使用者側の不当労働行為をあばき労働者を救済する立場の労働委員会制度が現実として無形化されているなか、さらにそのことを理由に労働委員会制度を解体していこうとする。今回の労働法改悪に腹立たしい怒りを感じます。
●労働組合法の改正案では証人の数や審問の数を制限するとなっています。これで長期的安定した労使関係を維持、確保するための制度と言っているが、まつたくのペテンであり、このようになるとますます不当労働行為が横行してしまうということ。今回は労働法の話しということで、皆さんから多数質問があり、それについての解説は大変ためになりました。
●四党合意労働委員会闘争をはじめ国労闘争に係わってきましたが、バッチの労働委員会闘争に現われているような個人として団結権問題を闘うことが今、きわめて求められているところであろうと思います団結権侵害に対する労働委員会闘争、不当労働行為救済としての闘いが個人の訴えとして闘うことの重要性を感じているところです。
●はじめての講義でわかりやすいところと、難しいところがありました。団結権の重要性はわかった上で実際、自分の職場で具体的にどう強めていったらいいか(または社会的に)大いに考えさせられたところです。やはり具体的行動をつみ上げていくことが大事かなと思っています。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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