エルダー制度利用した分社化・転籍攻撃ゆるすな

エルダー制度利用した分社化・転籍攻撃ゆるすな

 東労組は7月6~14日にかけて「エルダ―社員の会社における業務範囲拡大」提案に関する解明交渉報告を立て続けに発行している。そこにはこの攻撃の狙いと東労組の裏切りがはっきり示されている。

激しい人員削減・合理化と一体の攻撃

 会社は提案について、7年間で1万8千人が退職、社員数は5千~1万人減少という状況に対する「激変緩和」と語っている。しかし、多少の先延ばしにはなっても、結局は「激変」した状態で仕事をさせるということだ。
 実際に会社は、「水平分業」「業務委託の推進」とともに、「効率化」をことさらに強調している。職場ではこの過程で徹底した合理化・労働強化が狙われているのだ。一時的にはエルダー制度を利用してJR本体の人員不足を補うが、「人が減っても仕事が回るだけ働け」ということだ。
 今回の提案では、車掌と設備部門の人員不足が背景にあるといわれている。運転士に関しても、人員が足りているのは動労千葉のスト対策のために運転士を次々に養成してきた千葉支社だけだ。他支社ではすでに休日勤務で仕事が回っている実態がある。現在のペースでいけば、千葉でも1、2年の間に人員不足に陥る状況だ。
 現在の要員状況でもダイ改ごとに次々に進められた乗務員への労働強化ですでに限界を超えている。動労千葉の組合員だけでも、乗務中に倒れたり、脳梗塞をおこすなど、乗務を続けられない者が次々にでている。そこからさらに「効率化」を進め、地獄のように過酷な職場環境にしようとしているのだ。
 さらにいえば、会社は、エルダー社員にも現役と同じように働かせるとして、短日数勤務を適用することで対応するとしている。
 現役でも過酷な勤務を65歳まで続けられない人が多くでるのは明らかだ。しかし、会社はエルダー社員が短日数勤務を選択した場合も要員数としてカウントし休みの増加分は予備を充てるとしている。実質的な要員削減は即座に開始されるということだ。

さらなる外注化推進・別会社化の布石

 これは、完全別会社化・転籍強制に向けた攻撃でもある。徹底した合理化と人員削減を行い、労働者の権利を破壊することで、すべてを下請け、孫請けへと突き落としていく前提を作っているのだ。
 会社ははっきりと「水平分業は進める」「原則出向の考えは変わらない」と明言している。そして、「国鉄採がエルダー定年になるまでの間にグループ会社でプロパーを採用してもらい、技術の取得、業務運営を行う」と語っている。
 水平分業を進めて、グループ会社の社員を増やし、技術力を取得させる。その一方で、JR本体では人も仕事も次々に減っていく。つまり、外注化が進めば進むほど、技術力も人員もJR本体から失われるということだ。そうなれば、JR本体で教育訓練や人員の養成を行うこともできなくなる。JRでできないから、さらなる外注化が必然化される。そうして完全別会社化に行き着く攻撃なのだ。

新たな裏切りに突き進む東労組

 この中で東労組は、「国鉄改革を担った組合員の安定的な雇用基盤を守る」「国鉄改革を真面目に担った組合員に再び不安を与えるな」と叫んでいる。国鉄分割・民営化の過程で、自分だけは生き残るために、自らの組合員さえ徹底的に攻撃して退職や自殺に追い込んでいったのが、東労組・革マルだ。
 その結果、20万人が職場を追われ、200人が自殺に追い込まれた。日本全体の労働運動の後退につぐ後退を生み出したのも国鉄分割・民営化だ。労働組合史上最大の裏切り行為に手を染めた連中なのだ。労働組合自ら「クビ切り」にまで手を染めて会社に協力したのだから、自分たちだけは切り捨てないでくれと、必死に会社にすがりついているのだ。
 その一方で、「本体拡大をするのならばそもそも委託は必要ない」「委託して直ぐに業務縮小されている」「雇用先確保と矛盾する」と、あたかも外注化に反対しているかのような言い方だ。
 しかし、東労組は01年当時の再雇用制度であるシニア制度について、「他企業と比べてぬきんでた素晴らしい制度」「再雇用されるのは東労組の組合員だけ」「国鉄改革を中核として担った意欲ある真面目なシニア社員だけが再雇用されることを確認」などといってきた。年金が出るまでの再雇用という切実な問題を逆手にとって労働者を外注化・強制出向に駆り立て、他労組の切り崩しにまで使う。これが会社と結託して東労組が行ってきた所業だ。この裏切りを東労組の現場組合員にも隠して進めたのだ。
 この間、会社は明らかに労務政策を転換し、東労組切り捨てに動いていた。その中で、東労組・革マルが自分たちだけは生き残ろうと、裏で会社と取引し、さらなる裏切りへ動いていることは間違いない。
 この提案当初の「業務部速報」では、「労使は業務委託を深度化し着実に推進する」ことを確認したシニア協定を持ち出した。今度は、これまでのレベルを超え、「分社化・転籍強制にまで全面協力する」ということだ。JRやグループ会社で働くすべての労働者の雇用や権利を破壊し、売り渡す裏切りだ。
 東労組の裏切りを絶対に許してはならない。「水平分業」、分社化・転籍強制は絶対に阻止しなければならない。全力で闘いに立ち上がろう。