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民主労総労働者大会−訪韓報告
ソウル本部と固い団結誓う

前夜祭で壇上に上がった日本からの派遣団

 11月11日から13日、動労千葉代表14名が韓国を訪問した。ILWUからの3名の代表を含め、11月集会実行委員会の訪韓団は全体で109名となり、ともに闘うことを誓った。
 今年の労働者大会は、▼非正規職権利保障立法獲得、▼「労使関係近代化」−労働法制改悪阻止、▼労災法改悪阻止、▼韓米FTA(自由貿易協定)阻止、▼ノムヒョン政権退陣に向けたゼネストを目前にした緊迫した状況下での大会であった。しかも公務員労組事務所の閉鎖や全教組委員長らの教職剥脱という激しい労働運動弾圧が続く渦中での大会であった。

11日 烈士追悼集会

 11日16時過ぎにインチョン空港に到着。ソウル地域本部の出迎えを受け、直ちに前夜祭の会場、ヨイド公園へ。
 まずソウル本部主催の「非正規職労働烈士追慕集会」に案内された。民主労総創立の精神を死守して闘おうという気迫に満ちた集会で、コジョンファン本部長が熱烈たる決意を表明した。

 日本の同志たちを紹介します。日本で原則を守ろうと闘っている動労千葉の同志たちです。動労千葉は、日本の鉄道の民営化のときに最後まで闘い、今も闘っており、われわれ が見習わなくてはならない労働組合です。労働運動の原則を守る運動をやろうということで5千人ほどが年に一度集まり、労働者の大会を開いています。
 同志たち。民主労総は、烈士たちの血によって打ち立てられたものです。われわれは、その精神を継承しているのか、改めて振り返ってみるときが来ています。民主労総は岐路にたっています。政権と資本はすでに宣戦布告しています。99年からこれまで18人の非正規職労働烈士が散華していきました。われわれは忘れています。だからソウル本部はこの1週間、非正規職烈士たちが、われわれのために、民主労総のために、労働者のために闘ったことをもう一度考え直す契機とすべく、各現場を回って、精神継承追慕祭を開き、宣伝してきました。
 ハンジュグン烈士が警察の暴力によって殺害されたことに怒りを抑えることができません。しかしわれわれの闘いはあまりにも微々たるものにとどまっています。われわれはゼネストによってハンジュングン同志の恨(ハン)を解かなければなりません。われわれは今日この場から改めて決意を固めよう。

11日 前夜祭

 その後、前夜祭に合流。「行こう!ゼネスト」と大書されたステージの横では、金属労組の非正規職労働者が、「国会日程に追われるゼネストはもうやめよう!中断のない全面ゼネスト闘争を即刻組織せよ!」という横断幕を掲げている。闘いへの気迫に満ちた決意や律動が続くなか、動労千葉−11月集会代表団は、全労協の代表とともに全員が登壇した。ソウル本部の案内で、長期闘争を続けるKTX(韓国新幹線)乗務支部の仲間などに紹介される。「動労千葉のことは知っています」という言葉に、「労働者はひとつ」の熱い思いで一杯になる。
 22時過ぎ、11月集会に参加してくれた金属労組ハイテック支部のテントに招かれてごちそうになる。満杯のお客さんを追い出しての歓待で申し訳ないことをしてしまった。

12日 労働者大会

ソウル市庁舎前をうめつくす民主労総労働者大会

 翌12日は、労働者大会に先立って青瓦台(大統領府)の直近で開催された非正規職・零細事業所・女性労働者大会に参加。チョンウィホン全国一般労組協議会議長は「働いても生活できないのが私たちの現実だ。政府や資本に期待するものは何もない。最も虐げられた労働者に希望を与えられない労働運動では何の意味もない」と訴えた。また、この集会では動労千葉・田中委員長が、「労働者の団結や権利が破壊され、首をを切られる。社会の在り方が根本的に間違っている。労働者の団結した力を見せつけよう」と決意を表明した。
 15時から市庁舎前広場で開催された労働者大会では、結集した3万人の組合員を前に「ゼネスト指針1号」が発せられた。11月15日に4時間の警告スト、22日には民衆総決起全面ゼネスト、23−28日に毎日4時間のスト、29日、12月6日にも全面ストという方針だ。
 組合旗入場では、動輪旗もソウル本部の旗とともに入場し、また動労千葉が参加していることがILWUとともに紹介された。

12日 ソウル本部と交流

金属労組キリュン電子分会訪問
門前で籠城するテント内

 労働者大会終了後、ソウル本部事務所へ。執行部や事務局、今年や昨年の11月集会参加者のほとんどが参加し、交流会。「ソウル本部と動労千葉の連帯を今後もっと発展させていきたい」とコジョンファン本部長があいさつ。「日韓連帯の絆をつくって下さった」と中野顧問に立派な感謝状が贈呈され一同感激。
 またその後、ソウル本部三役や対外協力局長と動労千葉執行部の間で、今後の日韓連帯事業について、突っ込んだ討議が行なわれた。
 コジョンファン本部長やイジェオン首席副本部長からは、「集会に参加するだけでなく、理論と実践の面で韓日労働者の交流をもっと深めるために教育事業を進めたい。いかに階級性や原則を貫いた事業ができるか、動労千葉の学習センターとソウル本部の実践団との共同事業などを今後具体的に検討したい」との提起があり、早急に具体的な検討を進めることに。また、ソウル本部からの要請を受け、22日からのゼネストに動労千葉から代表を派遣することとした。
 その後40名ほどでサムパブ(包みご飯)の店に交流会へ。二次会にもくりだし、日韓労働者の熱い連帯を深めた。

13日 長期闘争事業所訪問

手作りの横断幕で迎えてくれたハイテクRCDコリア支会

 13日は、九老(クロ)工業団地にある二つの長期闘争現場を訪問。九老工団は、民主老総発祥の地ともいえる場所で、訪問したのは、11月集会にも参加して下さった金属労組キリュン電子支部と同ハイテック支部。
 1年間の闘いを貫くキリュン電子分会は、門前にテントを張って篭城を続けて闘っている。テントの中で闘いの報告を伺い、交流。暴力ガードマンが固める門前でシュプレヒコール。「鉄の労働者」やインターナショナルを歌って抗議行動。
 5年間にわたる長期争議を継続するハイテックの工場は、いたる所にスローガンが書かれ、横断幕が掲げられて解放区になっていた。やはり構内にテントを張って篭城闘争を続けている。
 被解雇者、職場で闘い続ける組合員全員が集まって下さり交流。全員女性。「動労千葉の同志たちを歓迎します!」の横断幕も掲げられていた。しかも、手作りの昼食を用意していて下さり、闘って廃止を阻止したという社員食堂で交流しながらおいしい昼食をいただいた。また、組合事務所での交流、抗議のシュプレヒコールなどをを行い、帰りぎわには、2本の大きな横断幕が贈られ、それを前に皆で記念写真。一本には「動労千葉の同志たちの模範にならい、原則を死守して最後まで闘います!」と。身の引き締まる思いで受け取る。もう一本には「帝国主義戦争から全世界民衆を救う三里塚闘争は必ず勝利します!」。手作りのトック(餅)までお土産に戴き、岐路についた。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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