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幕張車両センターからの217系業務移管問題及び、京葉運輸区廃止−「 蘇我運輸区」 新設問題で申し入れ
反合・運転保安確立!組織破壊攻撃粉砕へ、職場から反撃の体制を打ち固めよう!

 JR千葉支社は、昨年12月15日に京葉運輸区廃止ー「蘇我運輸区」新設に関する要員提案を行い、12月20日には幕張車両センターから鎌倉総合車両センターへの217系車両の検査業務移管及び検修要員削減提案を行ってきた。
 「蘇我運輸区」新設は、現行の京葉運輸区を廃止した上で、動労千葉の拠点である千葉運転区からの業務移管を行い、内・外房線のほぼ全ての線区に「蘇我運輸区」の乗務員を乗り入れさせるなど、動労千葉の影響力を排除しようとするものだ。
 また、幕張車両センターからの217系車両移管も、動労千葉が幕張を拠点にして検修・構内業務の業務委託を阻止し続けていることに対する組織破壊攻撃そのものであり、絶対に許すことはできない。

職場の団結を強化し、反撃の体制を

 動労千葉は、12月28日、千葉支社の提案に対して、別掲のとおり申8号及び申9号により、「蘇我運輸区」新設により効率的運用が行える根拠及び、217系車両移管とそれに伴う要員削減の根拠等の解明を求めるとともに、今次提案の撤回を求めて申し入れを行った。
 西日本の尼崎事故に続き東日本でも第2の尼崎事故ー羽越線事故が発生した。分割・民営化以降の規制緩和と営利優先、運行優先が事故をもたらしたことは明らかだ。
 反合・運転保安確立へ、職場からの反撃を叩きつけよう!
 JR総連=東労組解体!組織強化・拡大へ全力で闘いぬこう!

京葉運輸区廃止−「蘇我運輸区」新設及び今後の乗務員運用に関する申し入れ(12/28申8号)

1.「蘇我運輸区」を新設するにあたって千葉支社として、今後の千葉支社管内の列車運行及び乗務員運用のあり方、将来の基地構想等について、どのような考え方をもっているのか、具体的に明らかにすること。

2.「蘇我運輸区」新設に関して、下記の点について明らかにすること。
(1) 「蘇我運輸区」を新設することで効率的な乗務員運用ができる理由について。
(2) 「異常時対応能力向上」とあるが、具体的にどのようなことを意味するのか。
  また、「蘇我運輸区」を新設することで異常時対応能力が向上する理由について。
(3) 「将来的な輸送体系の変化等」とは、具体的に何を指すのか。

3.「蘇我運輸区」の担当線区について、現行・京葉運輸区と比較して大幅に拡大させた理由について具体的に明らかにすること。

4.現行の京葉運輸区を廃止し、「蘇我運輸区京葉派出所」とする理由について明らかにすること。
 また、「京葉派出所」における今後の武蔵野線行路のあり方について明らかにすること。

5.かつての業務移管により極めていびつな状態となっている総武快速線、総武緩行線、京葉線の東京支社との業務分担について、今後どのようにしようと考えているのか、千葉支社の 考え方を明らかにすること。

6.千葉運転区から「蘇我運輸区」に業務移管を行う理由について、具体的に明らかにすること。
  また、千葉運転区の担当線区がどのような範囲となるのか、千葉支社の考え方を明らかにすること。

7.今後数年間で大量退職期を迎えるにあたり、乗務員の養成及び運用について千葉支社としてどのように行おうと考えているのか、具体的に明らかにすること。
  また、各区の現在員数を明らかにすること。

8.「蘇我運輸区」新設に関する今後の移行計画について具体的に明らかにすること。

−以   上−

「幕張車両センター検修体制見直し」に関する申し入れ(12/28 申9号)

1.今回の幕張車両センターから鎌倉総合車両センターへの217系車両の検査業務移管提案は、「メンテナンス近代化(第V期)計画」に基づくものであるが、同計画の最終年度が今年度となっていることに踏まえ、今後の検修職場のあり方等について千葉支社の考え方を明 らかにすること。
  また、下記の点について具体的に明らかにすること。
(1) 検修職場における今後5年間の年度別退職者数について。
(2) 検修職場への今後の新規採用計画について。(社会人採用も含めて)
(3) 鎌倉総合車両センターの工場機能廃止に伴う周辺支社への人事異動の状況について。
(4) 今後の新形式車両投入計画について。

2.217系車両の検査業務を鎌倉総合車両センターに移管する理由及び要員削減の根拠について、具体的に明らかにすること。
 また、下記の点について具体的に明らかにすること。
(1) 217系車両の検査業務を移管した場合、217系車両に関する技術力の確保について。
(2) 車両故障及び復旧作業等への対応について。
(3) パンスリ板自動計測装置が鳴動した場合等、臨時検査の対応について。
(4) 予備品の配置の考え方について。

3.車輪転削業務について、鎌倉総合車両センターの設備完成時に移管するとしているが、具体的な時期について明らかにすること。

4.錦糸町派出廃止に向けて検討を進めているとしているが、錦糸町派出を廃止する理由について明らかにすること。
  また、今後の総武快速線及び総武緩行線に関する車両故障等への対応をどのように行おうと考えているのか、具体的に明らかにすること。

5.257系車両について、運用から1年以上経過しているにもかかわらず、退勤時間までに保全検査が終了しないという状況について、千葉支社の考え方を明らかにすること。

6.鉄道固有の技術力を維持・継承し、運転保安を確立する観点から、検修・構内業務のこれ以上の委託拡大は行わないこと。

7.幕張車両センターから鎌倉総合車両センターへの217系業務移管及び、検修要員の削減計画を撤回すること。

−以   上−


2006年01月04日朝日新聞千葉版
団塊世代からのメッセージ
いつでも夢を
(2)人生、熱く語りたいね
動労千葉 君塚正治さん(55)

 外房海岸。かつて、海に魅せられた地元サーファーだった。太平洋の波に乗るのは得意だった。
 労働組合。拳を振り上げて「ガンバロウ」を三唱した。生活向上を願う労働者らのうねりに後押しされて動いた。
 薄まる影。いま、時代の波を十分につかめているか。自問しながらも労働運動への情熱を持ち続ける。
 元サーファーのJR貨物運転士は「国鉄千葉動力車労働組合」(動労千葉)の副委員長を務める。労働運動に本格的にのめり込んだのは日本国有鉄道がJRに生まれ変わってからだった。

<国鉄民営化> 膨大な赤字の国鉄が87年に分割民営化された。行政改革の象徴で、反対する労組を中心に大量の人員が整理された。

 18歳。県立一宮商業高校を卒業して国鉄に入った。6年たって初めて機関車を運転。ブレーキの効きは天候に左右される。初乗務は怖かった。熱心にアドバイスしてくれた先輩の口癖は「安全は職場が守る」。労働運動に熱心だった。
 05年のJR福知山線脱線事故。「合理化の影響ではないか」。つい、国鉄民営化の影響を考えてしまう。
 「入社したころ、国鉄が民営化されるとは思ってもいなかった」。民営化は即、合理化だった。動労千葉はストライキで抵抗。解雇の不安を抱えながらも「仲間は裏切れない。もしクビになってもなんとかする」と家族を説得した。
 しかし、世の中の関心は、私鉄との運賃競争や職員のマナー向上などに集まる。労組の悲鳴はかき消された形だった。

<ストライキ> 高度経済成長期、春闘はそのまま賃上げにつながった。鉄道やバスなど公共交通機関のストは珍しくなかった。

 ストになると、職場に組合員の妻たちが集まり炊き出しをした。ストの動向に気をかける夫たちを励ました。国鉄の労組が、賃上げ相場のけん引役だった。「国鉄が頑張れば、巡り巡って、おれの給料も上がるからがんばってくれ」。20代の頃、酒屋に勤める同い年のいとこに励まされたことがある。
 ストは通勤や通学に多大な影響を与えた。それでも、70年代まで、国民から労組に抗議の電話は来なかったと記憶している。

<労組離れ> 70年に35%だった全国の労組の組織率は現在は18%。76年以降30年連続で低下している。正社員は減り、契約社員やパートが増えている。

 90年に新小岩機関区の書記長になり、00年から現職。バブル経済のころ、組合の活動に関係なく給料は増えた。バブル崩壊後の不況では、「どうせ給料上がらないんでしょう」と組合員に冷めた言葉をかけられた。
 動労千葉は毎年のようにストをする。保線に対する考え方が異なるとみている経営側への意思表示の場でもあるという。保線は、乗客の財産と安全を守る重要な活動と位置づける。だが、ストで思うような成果は上がらない。
 成田闘争や平和運動にも千葉動労は取り組む。活動をめぐり、世の中から批判を浴びたこともある。「なぜ三里塚にいるのか」と思ったこともある。「弱者が集まって職場を守るのに職場の境はない」。先輩の言葉に納得した。
 そんな動労千葉も20〜30代の若い組合員がいない。新入社員は入ってこない。4年後は現在の半分の200人になりそうだ。「あんた、いつまでストなんかやっているの。でも頑張って」と妻栄子さん(55)。「人生、熱く語りたいね」と返す。
 リストラや終身雇用制崩壊など労働環境をめぐる新たな課題も出てきた。プロ野球選手会のような新しい動きも注目されている。「労組の活動が昔話になるのはもったいない」。情熱に定年はない。

(池田拓哉)

鉄路で貨物を運んで36年。「職場の安全を守るのも労組の役割」と自負する
約20年前の国鉄時代。職場の窓には労組のポスター。労組の存在が大きかった
大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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