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「停止」の的確な指示がない、「注意して行け」とあいまいな指示

このままでは重大事故に!

動労千葉は、1月29日及び2月14日の2回にわたり、千葉支社と、「指令の指示・通告」に関する団体交渉を行ってきた。
 指令の指示・通告に関しては、この間千葉支社との団交の中で、指令の通告については列車を停止させて行うこと、一旦通告した内容を解除するにあたっても通告が必要であり指令に改めて徹底する、ことなどを確認されてきた。
 指令からの通告については列車を停止させて受領することが基本である以上、指令から通告するにあたっては、指令から「停止」の的確な指示が行われなければならい。とくに通過列車(特急や快速列車)に対する指示が問題になってくるが、現在でも指令からの「停止」の指示がないために走行中に通告を受領している場面があることも事実だ。
 こうした状況は、この間千葉支社が「停車して受領することが基本」と回答したことと矛盾するものであり、指令から「停止」の的確な指示が行われていないことに最大の原因があることは明らかだ。

停止の指示は行わないと開き直りの回答

 動労千葉が、「指令からの通告の受領あたっては『停止』の的確な指示を行うこと」を求めたことに対して千葉支社は、「通告の受領については停まって行うことになる」「走行中の受領については望ましいとは言えない」と回答しながらも、「停止」の指示については次のとおりの回答を行ってきた。

●緊急性の高いものについては「直ぐに停止せよ」との指示を行う。
●余裕のある場合には、運転士が判断して停まり、指令を呼び出してもらいたい。
●こと細かく「停止」の指示をするつもりはない。
●輸送混乱時には無線が輻輳するので、混乱時間を短くしたいので、指令から「停止」の指示を行う考えはない。

 まさに開き直りとも受け取れる回答だ。しかし、指令の側の必要により、業務上の指示を通告しようとするのであれば、指令から「停止」の指示が行われることは何ら不自然なことではなく、逆に必要不可欠だといわなければならない。とくに千葉支社が「混乱時間を短くしたいから『停止』の指示をしない」と回答したことは、全く理解しがたいものだ。指令が「停止」を指示したとしてもわずか一言であり、これが混乱を大きくするとは全く考えられない。この間の輸送混乱の実態を見れば、「異線現示」や的確な指示を行わなかったことによって混乱が拡大してきたのだ。そうであればあるほど確実に指示を行い、列車を動かすほうがよほど安全が確保されるというものだ。
 動労千葉からの追及に対して千葉支社は、「通告の受領にあたっては、停止して受領するように各区の指導等をあらためて指導する」との回答を行い、確認した。

「注意して運転」は重大事故につながる

 一方、指令からの指示で「注意して行ってください」「気をつけて行ってください」という極めて曖昧な指示が行われていることにつて、運転保安上極めて重大な問題であることから、このような指示は絶対に行わないことを求めてきた。
 特に昨年11月、大阪の東海道本線において、人身事故の救助作業中の消防署員を、後続特急の列車が100q/hではねて死傷させるという重大事故が発生したが、ここでも「注意して運転するように」との指示が行われていたのだ。
 千葉支社は、「列車に支障があれば最大限の制限をかけるから、JR西と異なる」と回答した上で、「注意して行ってください」という意味について以下の回答を行ってきた。

●「注意して行ってください」の場合の注意」とは、あくまでも情報である。
●列車の走行に支障がないことが前提。具体的に確認する必要がある場合には指示する。
●「注意運転」との指示は、列車の走行に支障を来す場合であり、直ぐ停止できる速度で走行することになる。

 しかしこの場合でも、指令が全てを把握しているということはありえず、列車が走る先でどういう事態になっているのかをどのように把握するのかが重大な問題になってくる。
 とくに、2月18日、韓国で発生した地下鉄での放火による列車火災事件でも、隣の番線に進入した列車に対して「注意して運転するように」との指示が行われていることが明らかになってる。この場合でも現場の状況が全く把握されていない中で運転士に対する指示が行われていることがマスコミ報道でも明らかになっている。
 こうした状況は、現在の東日本における指令のあり方と全く同じで、重大事故につながりかねないことは明らかだ。

運転保安確立に向け、指令・指示の集中を

 乗務員分科会による「無線機取扱いに関する指示」に基づき、指令・指示を集中し、運転保安確立に向けて千葉支社につきつけよう!

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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