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JR貨物が諸手当改悪提案!

 怒りの声で日貨労を包囲し、裏切りを阻止しよう

 10月15日、JR貨物は「コストダウンを徹底して行なう」と称して、諸手当の見直し=改悪提案を行なってきた。今回明らかにされたのは「骨格」であり、具体的な内容は別途となる。
 ニューチャレンジ21計画に基づく人件費一〇〇億円削減攻撃がいよいよ本格的に始まろうとしている。すでに貨物会社は「賃金制度の白紙的見直し」を公言しており、次には全面的な賃金破壊攻撃がくることは明らかだ。この間の賃金抑制攻撃への怒りの声を叩きつけよう。日貨労を職場からの怒りの声で包囲し、裏切り妥結を阻止しよう。

  中心は乗務員手当の切下げ

 諸手当改悪攻撃の中心をなすのは、乗務員手当の改悪=切り下げである。提案された内容は次のとおりである。

 @乗務員手当の見直し* 仕業加給(拘束時間全体にA単
  価×7/100)の廃止* 乗務加給A(キロ額/現在乗務
  1qにつき三円)の増額* 乗務加給B(時間額/現在実乗
  務1時間三〇〇円)の減額* 二車種に乗務する社員に支払う
  技能手当の廃止
 A旅費の見直し* 日当の廃止* 着後手当の削減(転勤により住
  居の移転を伴う場合、宿泊日当、
  宿舎宿泊料の7日分を2日分に
  削減)* 研修期間中の食費負担の廃止
 B手当の簡素化現在19種類
 ある諸手当を簡素化。
 C職務手当(現場長・助役)の支給基
 準の見直し出向者について
 支給基準を見なおす。

 これが強行されれば、とくに乗務員にとっては大幅な手当の減額=賃金切り下げになる。しかもこの提案は次のような問題点をはらんでいる。

  何でもあり−仕業加給廃止

 第一に「仕業加給」だが、これは、動乗勤の改悪により、折り返し待ち合わせ時間を労働時間からカットするという攻撃のなかでできた手当だ。待ち合わせ時間を労働時間では無くしても、会社は乗務員を事実上拘束して置かざるを得ない。そこで、仕業全体にA単価×7/100の手当を払うことによって、賃金を払わずに拘束するという手段をとったのである。それ自身が違法な拘束を逃れる手段だったのだが、それすら廃止するということは何でもありになるということだ。
 この日の団交でも会社は、「その経緯は承知しているがコストダウンのためには致し方ない」というのだ。

  時間額減、キロ額増の意味

 第二に「時間額」の減額と「キロ額」の増額という提案は、今後乗務員にとんでもないロングランを強いるという会社の考え方を示すものだ。この提案の裏には、基地の全面的な統廃合、そして動乗勤の一継続乗務キロの制限の延伸などが画策されていることは間違いない。「長時間・長距離乗務をすれば多少カネになるが、乗らなければカネにならない」という賃金制度にとようということだ。いわばJR貨物の佐川急便化である。日貨労・緒方の「大井〜浜松など中途半端だ。大井〜稻沢を一気に走ってしまったほうがいい」という発言そのものだ。

  次にくるのは白紙的見直し

 第三に、冒頭にも述べたとおり貨物会社は、ニューチャレンジ21で「来年4月以降賃金制度を白紙見直しする」と公言しているが、一方で「白紙見直し」を掲げながら、他方で諸手当ての切り下げだけを切り離して先行的に提案するやり方そのものの問題である。本来こんなやり方が許されるはずはない。「お前の賃金は根本から解体するが、その前に吐き出せめものは全て吐き出せ」というのである。ここに示されているのは、どんな手段を使ってでも徹底して賃金を切り下げるという悪どい意志に他ならない。まさに追剥ぎのようなやり方だ。

  動乗勤制度改悪の地ならし

 第四にこれと同じことだが、貨物会社は「乗務員勤務制度の改悪」をかねてから主張している。勤務制度と乗務員手当ては本来表裏一体の関係をなすものであり、乗務員勤務制度を変えると公言しておきながら、手当ての切り下げを先行させ、先に述べたように、一継続乗務キロなどの延伸の地ならしにしようというやり方は不当そのものである。

  懸案要求に整理について

 また同日、併せて「懸案要求の整理について」が提案された。内容は、

 @保存休暇をボランティア活動に使用できるようにする。
 A新幹線通勤の通勤手当ての限度額を五千円引き上げる。
 B店長手当てを新設する。
 C構内手当(信号業務に主として従事する者)を、現行月額一五〇〇円から二五〇〇円に引き上げる。
 日貨労・革マルはこの諸手当改悪提案を丸呑みしようとしている。断じて許してはならない。怒りの声を叩きつけよう。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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