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JR千葉支社 「新保全体系」を提案(3/4)
3・29〜30ストを貫徹し、4月1日実施強行を阻止しよう!

 JR千葉支社は、3月4日、「新保全体系」の提案を行なってきた。その内容は、本年4月1日以降、省令の改正に伴って、鉄道事業者(JR東日本)が独自に車両の検査等を行なうことができるとして規程を改訂し、4月1日から現行の交番検査を「新保全体系」による「機能保全(月)(年)検査とし、移行するというものだ。

習志野・幕張の両電車区をモデル区に指定
 提案の主な内容は以下のとおりとなっている。
【対象形式】
 新系列電車及び2002年4月1日移行の新たな形式の電車
 習志野電車区  209系/E231系
 幕張電車区    E217系/255系
 以外でVVVF制御装置を搭載するなど、新系列電車と同等の省メンテナンス化が図られている電車。
 ※千葉支社では該当なし

【新保全体系の検査体系】
 仕業検査・・・従来と同様
 機能保全・・・車両の機能の確認、消耗品の取替及びフィルター清掃等を行なう
   機能保全(月)−90日以内(台車、パンタグラフ、戸閉装置等)
   機能保全(年)−360日以内(主電動機、主回路機器、制御 回路機器等)

【関係区所】
 習志野電車区、幕張電車区

【その他】
 業務体制の本実施は、2002年10月から
 交検・機動班の名称を「保全グループ」に変更する
 ※京葉電車区も含む

1ヵ月に満たない期間で移行するという暴挙
 今回の千葉支社による「新保全体系」の提案は、1ヵ月にも満たない期間で移行するというもので、これ自体重大な問題だ。これまでの例では、年度末施策などでも前年の12月、12月にダイ改が行なわれる場合でも9月には労働条件が提案されている。今回の提案は、たった1ヵ月の間で形だけの団体交渉を行い、そして強行しようというものだ。絶対に許せるものではない!
 しかも今回の「新保全体系」の提案では、4月1日から現行の交番検査の内容を「新保全体系」に基づく作業内容とするとしていることから、電車の検修業務の基礎となる「電車整備心得」や「電車整備基準」等規程の変更が行なわれることになる。しかし、今回の提案時には「近々のうちに本社が配布する」と回答するだけで、全くその内容は提示されていない。千葉支社は、「規程の改訂部分については1時間程度の教育を行う」 「作業面については、実地で1日程度行なう」としているが、1ヵ月もない中で到底間に合うわけがない。

具体的な作業内容も提示せず
 さらに、4月以降、検査体制を「新保全体系」の内容で行なうとしながら、具体的な作業内容等についても全く明らかにしていない。
 「新保全体系」では、現行行なっている交番検査について、機能保全(月)、機能保全(年)に区別するとしている。「月検査」では、電車に搭載されているモニター等により電車の機能を確認し、台車、パンタグラフ、戸閉装置だけは従来どおりに行なうというものだ。現行の交番検査で行なっている内容は「年検査」で行なうことになり、実質的には交番検査が年1回しか行なわれないということだ。
 このように「新保全体系」により「月検査」「年検査」の作業内容が大きく変更されるにもかかわらず、新たな作業体制も提示しないという点でも重大な問題だ。

4月1日実施阻止へ総力決起を
 そして、今年の10月からは、要員体制についても変更するとしているが、なぜ10月に行なうのかという点について千葉支社は、具体的な説明すら行なわないという状況だ。
 さらに、現在は、交番検査・機動班という枠の中で運用されているが、4月以降は「保全グループ」と名称を改めて、運用するとしている。これは、新形式電車が配置されている習志野電車区、幕張電車区と、未だ配置されていない京葉電車区も含むとしている。
 われわれ動労千葉は、千葉支社の「新保全体系」の提案が、検修・構内業務の全面的な外注化と一体の攻撃であると受けとめ、「新保全体系」合理化粉砕に向けて3ヵ月間決戦を全力で闘いぬく決意だ。
 「新保全体系」の4月1日強行実施を粉砕へ、3・29〜30ストに全組合員が総決起しよう。