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「シニア制度」差別地労委第4回審問に結集を

 「シニア制度」差別地労委第四回審問が、五月二九日、千葉県地方労働委員会において行われる。
今次、審問では、本部・田中書記長に対する、会社側反対尋問が行われる事となっている。
 われわれは、浅野さん、三平さん、羽鳥さんの三名を守り抜き、組合差別そのものの「シニア制度」粉砕、JRとJR東労組の結託体制を粉砕するために、何よりも、本件、労働委員会闘争の勝利に向けて、全支部から傍聴動員に結集し、JR当局の不当性をさらにあばき出そうではないか。

ますます明らかになるJR東日本の傲岸不遜、不当労働行為の実態!

 この、「シニア制度」地労委の推移は、二月二〇日の第一回審間において、組合側証人として本部・中野委員長が証言を行い、年金制度の改悪を悪用して、「シニア制度」を組織破壊の道具として利用するJR東日本の不当労働行為を明らかにし、また、同日、公益委員より口頭で、JR東日本に対する千葉地労委の「要望」=「申立人三名は平成一三年のそれぞれ誕生日をもって退職となってしまうため、被申立人は申立人三名に係わる定年後の再雇用について早急に具体的な情報提供等を行うことを要望する」ということが会社側に対して行われている。
 われわれは、この地労委闘争勝利に向けた大さな一歩を糧にして、「要望」の速やかな履行、定年後の雇用の場の確保、「シニア制度」からの除外などの差別を行わないこと等を求めて、JR東日本本社及び千葉支社との団体交渉を行ったが、その回答は、「口頭要望」が出されたことは承知しているが、会社としては「シニア制度に関する協定」を締結していない労働組合に所属する組合員に対して、「再雇用機会提供制度」を適用する考えはないという不当極まりないものであり、「地労委の考えを計り知ることはできない。地労委の意図について議論をしても意味がない」、また、高齢者の雇用に関する法律やその基本方針についても、「法があるということは承知しているが、会社の見解と言われても、会社が見解を言ってもしょうがない」というまさに傲岸不遜ここに極まる回答であったことは、すでに既報の通りである。

「シニア制度」その悪辣な攻撃の数々を喝破!

 前回審問においては、本部・田中記長に対する組合側主尋問の二回目が行われ、冒頭、「要望」に関するJR東日本との交渉経過を証言し、続いて、九九年一二月の「シニア制度」提案以降の交渉経過について詳しく証言を行った。
 その中身は、
@、再雇用するにもかかわらず、賃金の決定や雇用形態の問題など、関連会社の就業規則を変更せざるを得ない内容をJR東日本が決めているなど、制度そのものの間題点、
A、現在、出向している者については、・本人が希望すれば六三〜六五歳まで延長できるということを出向時点で説明されていたにもかかわらず、「シニア制度」により継続できなくなったこと、
B、JR東労組が「シニア協定」を締結した後、「シニア制度」については「協定の締結が前提」であることが表明され、協約の締結、未締結により社員の取り扱いに差別を生ずるようなことはこれまでなかったこと、しかも、協定文の内容すら見せずに締結を迫るなど、会社側は不当な対応であったこと、
C、東京メディアサービスなどの実際の試験結果でも露骨な組合差別があったこと、また、一般公募についても、JR社員の採用につきJR側から圧力をかけていること、
D、さらに、再雇用された後に、協約を締結していない組合に加入していた場合、JRとして、「取り消しにせざるを得ない」と回答するなど、その労働者の組合所属まで規制しようとする制度であること、
 などを厳しく批判してきた。

国鉄方式の拡大を断固許すな!

 今回の五月二九日に行われる、 「シニア制度」差別地労委第四回審間においては、本部・田中書記長に対する、会社側反対尋問が行われることとなっている。
 われわれは、本件、労働委鼻会闘争の勝利、何よりも、「シニア制度」粉砕に向けて、会社側の不当な介入を断固許さないためにも、全支部から傍聴動員に結集しよう。今次、大リストラ攻撃の中、国鉄方式の首切りが横行している現実をみるとき、この「シニア制度」がまたも全産業に吹さ荒れることを阻止するためにも、今次闘争の重要性は図り知れないものだ。断固、闘い抜こう!