連合化に踏み出した国労大会

連合化に踏み出した国労大会
闘争団切り捨て、全国協解散、スト基金取り崩し

国労よどこへ行く

 7月28~29日、国労第79回定期全国大会が開催された。1047名闘争の「政治解決」を受けて開催された大会は、国労の連合化・自壊への分水嶺をこすものとなった。決定されたことは、
① 闘争団の組合員資格はく脱=組合費徴収も選挙権・被選挙権もない「特別組合員」化、
② 職種別協議会(職協)全国協議会の解散(エリア=JR各社毎の組織への再編)
③ スト基金の取り崩し
④ 「JR不採用問題の一つのケジメから、その先のJR内労働運動への道は避けて通れない課題と認識している」「『連合との関わりについて検討すべきではないか』との発言があった。様々な観点から連合との関わりについて、本部としても真剣に議論していく」という書記長集約答弁に示された全国組織の解体・連合化への布石
───であった。

闘争団切り捨て

 とくに、闘争団員の組合員資格はく脱については多くの代議員から何度も疑義がだされた。まだ雇用の問題が残っているのに組合員でなくしてしまうのはおかしいという意見や闘争団の切り捨てではないかという意見をはじめ、九州・北海道のように、闘争団員を組合員でなくしてしまったら財政的にも組織がもたないという意見まで様々であったが、本部答弁は「切り捨てるというような意図ではなことを理解してほしい」と全く内容のない「回答」を繰り返すだけで採択してしまったのである。だが、組合費も集めない、選挙権も被選挙権もないということは、組織や運動への関与を一切認めないということだ。「特別組合員」と言っても名ばかりに過ぎない。

職協全国協解散

 職協全国協議会を解散してしまったのも重大なことだ。「職協」は動労千葉で言ったら職種別分科会にあたる。国労の組織で実質的に全国横断的な機能をもっているのは職協だけだ。それを、すでにJR各社毎に条件が違うからやめてしまうというのである。これは、全国組織としての国労を解散してしまおうという意図の布石に他ならない。6月の臨大で、突然「JRの企業内組合」という組織方針が打ち出され、反対意見が相次いだため、今度の定期大会では、その方針は公式には文書化されなかったが、本部は、職協全国協の解散という形で、実質的に全国組織を骨抜きにしようとしているのだ。それは、書記長集約答弁で、「JR不採用問題の一つのケジメから、その先のJR内労働運動への道は避けて通れない課題と認識している」と提起されていることからも明らかである。

スト基金取り崩し

 さらに重要なことは、今大会でスト基金の取り崩しを決定してしまったことである。現在12億円あるスト基金を7億円取り崩すと言われている。規約上、ストライキの賃金カットにしか使えないはずのスト基金の過半を取り崩すというのだ。すでに国労はスト基金の徴収も止めてしまっている。これは、「国労はもうストライキなどやりません」と公に明らかにしたに等しいことだ。それだけではない。スト基金をこんな規模で取り崩してしまうこと自体が、「国労解散」の準備に他ならないと考えられる。

連合への踏み切り

 そして、総括答弁では、連合との関係について、「『連合との関わりについて検討すべきではないか』との発言があった。様々な観点から連合との関わりについて、本部としても真剣に議論していく」と集約されたのである。委員長あいさつでも、「強い経済、強い財政、強い社会保障」という民主党・菅政権の方針を全面的に支持するあいさつがされている。
 具体的な課題をめぐっても、例えば闘争団員の雇用問題では「JRへの要請は行なわない。政治の場に委ねる。地方議会への要請もしない」というのが「方針」だ。業務外注化や運転保安上の問題で職場がメチャクチャになっているという現場から必死の訴えも、本部答弁は「政策提言で……」と言うだけで全て黙殺された。

労働運動解体攻撃

 これが、1047名問題の「政治解決」と表裏一体で起きている現実である。
その背後には、「国鉄改革25年問題」と呼ばれるJR体制の大再編攻撃とそれへの屈服がある。国労本部は今大会で、「組織的問題について来年6月末までに最終的な結論を得る」としている。国労の動向によっては、全労協も解散に追い込まれることになる。「4・9政治解決」の本質は、労働運動の変質・解体を狙う重大な攻撃なのだ。その本質を真正面から見すえよう。