JR東日本-「駅業務委託のさらなる推進」を提案

「駅の規模に関わらず」外注化を実施
これで鉄道の安全が守れるのか!

 JR東日本は、1月11日、動労総連合に対して、「駅業務委託のさらなる推進について」の提案を行ってきた。
 提案は、「『NF(ニューフロンティア)2008における今後の駅のあり方』を踏まえ」とした上で、
① 東京、横浜、八王子、大宮、千葉支社では、駅の規模に関わらず、乗客の利用実態や駅の業務実態等を総合的に勘案し、駅業務委託を推進する
② 高崎、水戸、仙台、盛岡、秋田、新潟、長野支社では、エルダー社員やJRからの出向者のほか、委託先会社で採用するプロパー社員も従事する
というものだ。
 また、「乗客の利用実態」については、乗客が通勤・通学で使用する駅か、あるいは観光客が中心の駅かどうかなどを勘案するとしている。「駅の業務実態等」については、運転取り扱いを行っている駅かどうか等を勘案するとしており、今回の提案では、運転取り扱いの考え方を取り払う考えはない旨の説明が行われた。
 実施時期は、今年4月1日以降、準備でき次第としている。
 また、具体的な委託実施箇所や委託業務量等については、各支社において別途提案するとしている。

「中規模以上の駅」を含めて駅業務を全面外注化
 今回の「駅業務委託のさらなる推進」提案は、「NF2008における今後の駅のあり方」(NF08今後の駅のあり方)により実施されてきた駅業務の委託のあり方について、「駅の規模に関わらず」と提案することで、駅業務委託に関する制限を取り払うというものだ。
 「NF08今後の駅のあり方」では、首都圏(東京、横浜、八王子、大宮、千葉)の各支社において、乗降客2万人以下の「比較的小規模な駅」を対象にして駅業務の一括委託が行われてきた。そして、「中規模以上の駅」には契約社員(グリーンスタッフ)を次々に導入してきたのだ。
 しかし今回の「駅業務委託のさらなる推進」提案は、「比較的小規模な駅」の委託が終了したことから、今後は、「中規模以上の駅」という考え方を取り払い、「駅の規模に関わらず」に駅業務の委託を実施するというものだ。

駅業務委託に関する制限を取り払うー駅長配置駅も委託対象
 しかも提案時にJR東日本は、「『駅の規模に関わらず』ということは、駅長を配置している駅であっても、条件が整えば、駅長も含めて委託することになる」「その場合には、駅長も含めて出向になる」との考え方を示してきた。
 さらに、現在、JR東日本は、駅→車掌→運転士への昇進ルートを基準にしているが、今回の提案により駅業務の委託が実施された場合、新規採用者が配置される駅そのものがほとんどなくなってしまうため、新規採用者等は、就職後、一旦、駅業務委託先の会社に出向し、そこで駅業務を習得することになってしまう。
 これでどうやって鉄道の安全を守れというのだ。
 また、提案では、「委託先会社で採用するプロパー社員も従事する」としているが、これは、契約切れになるグリーンスタッフ(契約社員)を委託先会社で雇い入れて駅業務に従事させることも含まれていおり、形式上は働き続けるようになるが、賃金を含めた労働条件のさらなる切り下げにつながることは明らかだ。

運転士・車掌を除く全ての部門の外注化が狙い
 この間、設備部門(保線、電気、信号・通信、土木、建築)が全面外注化され、そして今、検修・構内業務の全面外注化攻撃との攻防が闘われている。その中で、今回の「駅業務委託のさらなる推進」が提案されたわけで、これで、運転士、車掌を除く全ての部門の外注化が出そろったことになる。これらが全て実施された場合、現場で働く労働者はほとんどが出向に駆り立てられることになり、JRに残るのは現場のほんの一部と、管理者だけになるということだ。これでどのようにして列車の安全を確保し、運行し、そして乗客の安全を守れというのだ。

労働者から職場と仕事を奪い、賃下げを強行するJRを許すな
 もう一方、JR東日本は、今年4月1日から「新人事・賃金制度」導入を狙っている。これも管理職以上を大幅に優遇し、一般の労働者はほとんどが賃下げになる制度だ。こうしたことを考えれば、「新人事・賃金制度」は鉄道業務の全面外注化を前提にした制度だ。
 鉄道業務の全面外注化とそれによる強制出向、さらに「新人事・賃金制度」による労働者への賃下げ攻撃を平然と行おうとしているJR東日本を絶対に許すことはできない。
 業務委託阻止、「新人事・賃金制度」撤廃へ、職場での団結を強化して闘いぬこう!
 組織拡大の闘いをさらに推し進め、動労千葉の闘いを強化・拡大しよう!