第14回8・15集会―「蟹工船」2008

現代にスパークする「蟹工船」
第14回8・15集会―「蟹工船」2008

民主労総の仲間とともに靖国参拝粉砕のデモ

 63年目の8・15は、民主労総ソウル本部の仲間3名とともに早朝の靖国闘争から第14回8・15集会に参加し、一日行動を闘いぬいた。
 集会は、「『蟹工船2008』─国益と排外に憲法は屈するのか」と題して東京・中野ゼロホールで開催され580人が結集した。葉山弁護士の主催者あいさつで開会し、 靖国闘争の報告を受けたあと、「『蟹工船』から見えてくるもの─持続する『憤怒』を根源として」と題して、小林多喜二の地元である小樽商科大の荻野富士夫教授が講演した。

「堅く手を握れ!」

 荻野氏は、「私たちはいかに『蟹工船』を読んだか」というエッセーコンテストを主催し、国内外から117件もの応募があったことから、「多喜二と現在がスパークするものがあることから今のようなブームが起きた。それは人道的な憤怒を越えた多喜二から託されたメッセージだ」と、マルクス主義者として生きた多喜二の生涯をひもときながら、それは、『絞りとる奴を憎め!』であり、『堅く手を握れ!』だと訴えた。
これに応えるかのように解雇撤回を闘う派遣労働者、青年労働者と法政大の激しい弾圧と闘う学生が発言。まさに「私たちが乗っている蟹工船」だ。
 恒例の松本ヒロさんのコントは、思わず自分の人生を披瀝、笑いの中にも運動への希望をにじませた。休憩をはさみ西川重則(平和遺族会全国連絡会)代表は、かつての侵略戦争に突入していった過程の歴史を語りながら、有事法制下の「靖国の今」を報告。石原都知事が連続9回も靖国参拝を行い、地方自治体への参拝強要の一方、道州制などかつての道を歩み始めている情況を警告した。
 「韓国・民主労総のたたかい」のビデオ上映ののち、民主労総ソウル地域本部イジェヨン本部長とクォンスンファ組織局長が登壇し、イジェヨン本部長が特別報告を行った(別掲)。

分岐をつくり出し11月1万人へ

 さらに動労千葉田中委員長が「労働者の団結が未来を変える」と題し報告。「われわれの闘いはまだ小さいが、イジェヨン本部長から一つの組織として闘おうという提起を受けた。社会にうずまく怒りを組織し、一つの勢力にしていこうということだと思う。このことを11・2労働者集会に1万人結集することで実現しよう。その力を得ることができたら社会を変えることができる。無数の「団結して信頼して生きたい」という声に応えるためにわれわれがもう少し変わること。多喜二は『何代がかりの運動』といった。自分の祖父・父親も戦争には反対した。私は団結に生きると決めている。そして労働組合の可能性にかけたい。現在労働組合は資本家の手先になっている。しかし、現場の労働者と彼らの間に分岐ができたとき、闘いは高揚している。分岐をつくろう。革命情勢というのは、日常の中に社会の根本変革を求めるものがあるからだ。「賃上げ」「生きさせろ」を掲げゼネストをやりたい。一番困難な職場から仲間をつくることから始めよう。すべての可能性はこの中にある」と訴えた。
 さらに闘いの現場から、「君が代」不起立で闘う教育労働者、沖縄・辺野古新基地建設阻止を闘う青年、「裁判員制度はいらない!大運動」佐藤和利事務局長が発言。佐藤事務局長は、「政府は8割の人がやりたくないといっている裁判員制度が第2の後期高齢者医療制度になりかねないと広報にハッパをかけている。野党がいうような体制内の修正ではなく、廃止へ!」
 最後に鈴木達夫弁護士は、多喜二の言葉を引用して「『搾り取る奴を憎め!』『労働者は堅く手を握れ』『その手を決して離すな』─このことを11月集会に向かって訴えようとまとめた。

両国間の壁を越えて団結し、新自由主義を打ち破ろう
民主労総ソウル地域本部 イジェヨン本部長

民主労総ソウル地域本部 イジェヨン本部長

 今日8月15日は、韓日両国でそれぞれの意味を持つ集会を行っています。韓国にとっては、5月2日に女子中学生がロウソクを手にデモを始めてから百日を迎える日です。
 韓国は、新自由主義の嵐の中で11年間、多くの労働者が構造調整によって職を失いました。昨今の現実は、かつての軍事独裁政権時代の暴力と弾圧が、急速に市民にも押し寄せてきていることを感じさせ、鳥肌が立ちます。イミョンバクは、国家の公共企業をすべて民営化し、社会の公共性を破壊する商売人です。
 民主労総は、米国産牛肉輸入を阻止するためのゼネスト闘争を展開しましたが、「不法ストだ」と、民主労総の首席副委員長を現在拘束、委員長を含む5名は指名手配、民主労総の本部を警察車両と戦闘警察が取り囲んでいます。
 韓国では昨年7月、非正規職法が国会を通過しました。その闘いは今も終わっていません。4年間も現場に戻れず、鉄塔の上でのろう城や、今日で66日目を迎える断食ろう城闘争を行っているキリュン電子の女性非正規職労働者は塩と酵素すら断って、死に至りかねない状況です。非正規労働者が路頭に放り出され、自分の命を担保に資本や政権と闘わなければならない、こんなすさまじい現実がどこにあるでしょうか。われわれは団結しなければなりません。労働組合を中心に団結の姿を示してこそ、われわれすべてが生きられるのだと思います。
 私は、動労千葉から送られてくる映像などを通して、同志たちが一つの波となって政権にたち向かっている姿を見ました。本当にうれしかったです。小さな一歩から実践する同志たちの姿こそ、日韓両国の組織が交流してきた5年間の成果だと確信しています。今後さらに一歩進んで、両国間の壁を越えて団結して闘えば、資本と政権による新自由主義の壁を打ち破れると確信します。それぞれの国のバラバラの組織ではなく、一つの組織として新たに生まれ変われるよう、よりいっそう組織化に向け
てがんばります。
 動労千葉を先頭に新自由主義を打倒しよう! 労働者は一つになり、労働解放を勝ち取ろう! 闘って闘って帝国主義を粉砕しよう!