こんなことを繰り返してはならない 解雇撤回に向け、原点に返って闘おう

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 どこまで落ちて行くのか。「4者・4団体」は、この10月31日に、冬柴国土交通大臣あてに「JR不採用問題にあたっての基本的態度」なる文書を提出した。だが、その文書は「貴職におかれましては、鉄道運輸行政はもとより、JR不採用問題の解決に尽力されていますことに深く感謝申し上げます」で始まり「私たちの基本的態度、司法の判断、ILO勧告・条約の趣旨へのご配慮と、政治・行政の決断によって被解雇者が一日も早く救済されますよう、ご高配を賜りたくお願い申し上げます」で終わる、まさに奴隷のような文書だ。内容は何も無い。ただ「裁判で全てが解決できると考えているわけではありません」と繰り返しているだけのものだ。しかも、国土交通大臣が直接受け取ったというのでもない。大臣に渡してもらうように民主党議員に依頼したというのだ。

4党合意の二の舞だ!

これは、自らをおとしめ、1047名闘争を屈辱的な敗北に引きずり込むものだ。動労千葉の訴えに対し、ある者は「それは玉砕の道だ」と言い、別な者は「4党合意の二の舞は繰り返さない」と言い、さらには「これは階級闘争の解決ではなく労働争議の解決なのだから解雇撤回要求を下げてもいい」、「争議の常道だ」等、現在の政治解決路線を合理化しようとする批判が相次いでいる。だが、どれもがごまかしに過ぎない。
動労千葉が「玉砕の道」を歩んできたというのか。われわれは国鉄分割・民営化から今日まで、少なくとも他のどの組合よりも組合員を守り、団結を維持して闘い続けている。それは原則を堅持してきたからできたことだ。4党合意の二の舞はすでに繰り返されているのではないのか? 政府はコトリとも動かないのに、一方的に要求を引下げ、奴隷のようにへり下り、武装解除していくことが労働運動のイロハのイを心得ている者なら「争議の常道」などでは断じてないことは明らかだ。これはむしろ敵の思う壷に他ならない。

何が行われてきたのか

彼らは、この間「政治解決」と称して一体何が行われてきたのかは絶対に語ろうとしない。それは次のようなものだ。

●「解決」にあたっての国労の意見表明

 4党合意に際し国労として受け止めることができず、関係者にご迷惑を掛けたことをお詫びする。委員長就任以来4党合意関係者に直接お会いしてお詫び申し上げ心を平らにして頂いた。……最高裁判決によって直接の当事者ではなくなったが、JR各社との労使関係の改善が図られている。特にJR東日本との和解は最終段階にある。……人道的見地から和解で解決したい。和解である以上十全という事はないことも承知している。……国労も最善の自助努力をする覚悟である。 

●国労がJR東日本に出した「詫び状」

 先般の貴社の株主総会に於いて、一時的とは言え株主総会を混乱・中断させ、清野社長をはじめ東日本旅客鉄道株式会社経営陣及び株主の皆様に不快感を与え、社会的にも批判されかねない行動があったとの情報を受け、事態を深刻に受けとめると共に、貴社社員でないとはいえ、「鉄建公団原告団」の国労組合員が加わっていたと聞いて愕然としました。貴社との間において長年の労使紛争を終息させ、未来志向の労使関係を築くべく包括的和解と労使関係の正常化を進めている国労として、この種行動から計り知れない影響が派生し得るやもしれぬと事態の深刻さを受けとめています。このような行為が国労の本意とするものではないことを申し上げますとともに国労組織を代表して全ての関係者の皆様に心からお詫び申し上げます。……ご寛容と特段のご配慮を賜れば幸いです。後日拝眉の機会があれば私の意とするところを重ねて釈明したいと存じます。貴社の一層のご隆盛をお祈り申し上げて取り急ぎの「釈明」と致します。

今こそ原点にかえろう

これが彼らの言う「解決の道」だ。1047名闘争をこんな道に引きずり込んでいいのか。こんなことは直ちに断ち切らなければならない。
安全の崩壊や、鉄道輸送に必要な要員配置パンクなど、分割・民営化の矛盾が激しく噴出し、ついにJR東日本と東労組の結託体制も瓦解した。ワーキングプア等、貧困と格差、200万公務員を対象とした民営化攻撃への怒りの声、改憲への危機感が満ち、青年が闘いに立ち上がりはじめている。自民党は支配の危機に揺らいでいる。機は熟し、1047名闘争勝利の大きなチャンスが到来している。今こそ1047名が団結し原点に返って闘いを再構築しなければならない。1047名闘争は全ての労働者の未来をかけた闘いだ。労働運動の復権・再生に向けた闘いの先頭にたとう。

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