「住環境制度の改正」で団体交渉行う 社宅及び賃貸住宅援助金の15年制限反対!

 動労総連合は、JR東日本が提案を行ってきた「住環境制度の改正」に関して、
動労総連合申第7号に基づき、6月18日、JR東日本との間で団体交渉を行った。
団体交渉の概要は左記のとおり。

社員数は、今後10年で7000人程度の減少?

【住環境制度を改正する理由について】
組合 現在の社宅利用状況及び及び今後の社宅利用の見込みはどう見ているのか。
会社 社宅、持家、賃貸の比率は、
持家 39% 約23000人、
社宅 16% 約 8000人、
賃貸 12% 約 7000人。
社宅は、現在、12000戸で、その内75%、9000戸に入居している。年齢構成は、20歳代・10%、30歳代・40%、40歳代・12%、50歳代・32%、60歳代・6%である。
組合 今後の社員数の変動は。
会社 現在、57000人で、今後、徐々に減少して23年度には45000人程度となり、その後増えて30年頃には50000人程度で定着すると考えている。
会社としては、社員の持家取得を推進するとともに社宅利用者と賃貸住宅居住者、持家居住者の受益格差の是正や社宅の利用機会の均等を図ることを考え、住環境に関する制度改正を行うこととした。
組合 「受益格差」及び「社宅の利用機会均等」の具体的内容は何か。
会社 「受益」とは、援助金や住宅ローン支援金、税金等に関する金額を示しており、その比率は持家居住者1(年間約10万円の受益)に対して賃貸住宅居住者3(年間約30万円の受益)、社宅居住者4(年間約40万円の受益)となっている。
また、「社宅利用の機会均等」とは、JR以降の新しい社宅=イーストハイム型は全体の13%、1500戸あり、入居希望も多い、しかし、全戸入っていて、なかなか出ることがないという状況だ。
こうしたことから、受益格差を小さくすること、社宅を均等に使うことを考え、今回の改正とした。

持家を取得させるために社宅を15年で追い出す?

【社宅制度の改正について】
組合 社宅制度について、居住期間を15年に制限する理由は何か。
会社 前述のように、受益格差の是正と利用機会の均等化を図りたいと考えている。社宅を持っている他企業を調べたところ、85%で期間や年齢等での制限を行っていた。期間は平均10年だった。JRとしては15年で行うこととした。
組合 15年で持家を所有できない者もおり、そのまま追い出す形になること自体問題がある。
会社 今後、7年間の猶予を見て、22年度から実施することになる。その上で、15年で社宅を出た場合、賃貸住宅を借りる場合には、賃貸住宅援助金の支払いを受けることも想定している。社宅に15年、賃貸住宅に15年住む間で、持家のことを考えてもらいたいと考えている。
組合 実施時期を「平成34(2022)年4月1日」からとした理由は。 会社 小学生の子供がいる場合、7年あれば小学校を卒業していると考えた。また、エルダーは希望すればそのまま社宅を65歳まで利用できるが、今年度からエルダーになる者の場合、5年ではエルダーの途中で出ることになるため7年とした。
組合 「特例措置」の具体的内容は。
会社 ① 会社都合により持家→社宅に転居した場合は、制限の適用を除外することとした。
②転勤に伴い社宅→社宅に転居した場合、7年の期間延長を設けた。仮に社宅14年目の者が転勤した場合、1年で社宅を出ろというは無理があるので猶予期間を設けた。
③「社会通念上の期間延長」とは、持家の工事の遅れ等を想定しており、せいぜい1年位だと考えている。
組合 ②③の「特例措置」に対して傾斜家賃を導入する理由は何か。
会社 特例措置で認めたとしても、15年しか住めなかった者と比較した場合に受益格差が広がることになるため、家賃の傾斜制度を導入した。
根拠は、一般賃貸住宅と比較し、年功賃金に比例する形で、35歳以上1・5倍、40歳以上2倍、45歳以上2・5倍、50歳以上3倍とした。
組合 「社宅及び寮の使用料の定期的見直し」を行う理由は何か。
会社 93年に制度を改定し、3年毎に見直しを行うことになっている。これまで20年以上据え置いてきた。1月~2月の消費者物価指数を考慮して決めるが、極端に上がることは考えられない。
組合 社宅で、「設備費相当」として1000円を加算する理由は何か。
会社 古い住宅の場合は、ガスコンロや換気扇、湯沸器が付いていない。JR以降に設置された社宅については、設備の減価償却の3割程度の負担として、1000円加算とした。

賃貸住宅援助金を15年で打ち切りーその後はどう生活するのか

【住宅援助金制度の改正について】
組合 住宅援助金制度改正の理由は。
会社 今回、所有住宅支援一時金を新設した。新たに持ち家を購入し、所有住宅援助金を初めて申請する者に20万円を支払うこととした。具体的には、引っ越し費用を考慮した。
組合 賃貸住宅援助金に、何故、15年の制限を導入するのか。
会社 前述の社宅の考え方と同じで、他企業の動向等を参考にした。実施時期(22年4月1日)についても、社宅と同様である。
組合 賃貸住宅援助金の地域区分変更を行う理由は何か。
会社 これまで社宅、寮の使用料、住宅ローン支援金制度、住宅援助金支援制度で地域のばらつきが あったため、統一することとした。具体的には、「特定」の範囲を範囲を広げた。これにより住宅ローン支援制度や賃貸住宅援助金の対象金額が増額となる者が 200名程度増えると考えている。援助金の金額は従来と変わるものではない。
【住宅ローン支援制度、カフェテリアプラン制度の改正について】
組合 住宅ローン支援制度の改正の具体的内容は。
会社 公的融資は補助の対象にしてこなかったが、持家取得を推進する観点からフラット35等の公的住宅融資も対象とした。すでにフラット35等の融資を受けている者も新たに対象とした。
組合 カフェテリア・プラン制度の改正の内容はどうなるのか。
会社 カフェテリアプランを使用していない者が10%程度おり、利用促進を図りたいと考えている。
また、持家取得促進とカフェテリアプランの使用促進に向け、財形(住宅)貯蓄加入者の申請による新たな制度を導入することとした。
組合 今後の社宅数の変動はどう考えているのか。
会社 社員数の減少に伴い減らす方向で考えているが、具体的数字はまだない。
組合 組合としては、社宅の15年の使用期限や賃貸住宅援助金の支払い期間を制限することには反対である。本日の議論を踏まえ、 会社として再検討を要求する。
会社 組合側の意見は聞いた。 会社としては今回の改正内容で進めたい。
以 上