銚子派出-床下点検中に列車のブレーキが緩解!業務外注化によって指揮命令がバラバラ

銚子派出-床下点検中に列車のブレーキが緩解!

JRは「抑止」、CTSは「線閉」?指示内容が全くバラバラ!

 7月24日、千葉鉄道サービス幕張事業所銚子派出において、派出担当者が、冷房装置の故障に伴い床下機器の点検を行っていたところ、いきなり列車のブレーキが緩解するという重大な事態が発生した。
派出担当者が、担当運転士に、床下で作業している旨を聞いているかと確認したところ、「監理者から聞いていない」というのだ。
これは、業務外注化によって指揮命令がバラバラにされたことにより、運転士に対して一番重要な指示が行われなくなってしまったということだ。
こうした事態に対して動労千葉はJR千葉支社、CTSと団体交渉を行い、徹底的に追及した。

運転士に「列車抑止」を伝達をせず

 JR千葉支社との団体交渉は8月18日に行われ、当日の状況について次のとおり説明を行ってきた。
当該列車は、前日の7月23日、出区時から冷房装置不具合となり、運転士、車掌からの連絡により千葉派出で冷房装置の点検を行ったが直らなかった。すでに運転中のため、そのまま運用した。
7月24日、旭駅で担当運転士が冷房装置を再度確認したが、直らなかった。
翌朝、回送で銚子駅に到着後、銚子派出で床下機器の点検を行うこととした。
◎6時頃 指令から、332M、銚子駅到着後、床下機器の点検を行う旨をJR幕張車両C、銚子運輸区、銚子駅等、関係箇所に連絡し、当該列車及び関係列車の「抑止」手配の指示。
◎6時15分 JR幕張車両C当直からCTS幕張事業所作業責任者に、332M冷房装置故障により床下機器点検の作業発注。
◎6時20分 銚子運輸区、332M担当運転士が点呼。当直助役からは「4号車の冷房装置故障」のみが伝達される。
◎6時24分 332M、銚子駅2番線着。
◎6時25分頃 CTS幕張作業責任者から銚子派出に作業指示のFAX。
◎6時30分 332M及び関係列車の「抑止」確認。
◎6時32分頃 銚子派出担当者、列車に到着したが誰もいないのでCTS幕張作業責任者に連絡。作業責任者からは、「線路閉鎖」の手続きを確認しているから問題ないとして、作業開始を指示。
◎6時35分過ぎ 派出担当者、床下機器の点検作業を開始。冷房装置のNFB入切等を行い、機器のカバーを閉め終わった直後、ブレーキ緩解音がしたため急いで床下から出る。その後、運転士に、管理者から床下で作業していている旨を聞いているかと確認したが「聞いていない」との返事。
◎6時44分 作業終了を確認。

JRー連絡体制に問題があった!

この問題で、千葉支社は、銚子運輸区で担当運転士が点呼を行った際、当直助役は「冷房装置故障」だけを伝達し、冷房装置故障に伴い派出担当者が床下機器を点検すること、そのため列車を抑止することを伝えなかったというのだ。
この点について追及するとJR千葉支社は、「根本原因は、連絡体制にあった」と明言したのだ。業務外注化以前、銚子派出は銚子運輸区の所属で、派出で作業する場合は必ず運転士にもその内容が伝わっていた。本来、ひとつであるはずの指揮命令が、業務外注化によってJRとCTSに分かれたために連絡体性が複雑になり、これにより連絡の不徹底、ミスが発生しているのだ。JR千葉支社が、「根本原因は、連絡体制にあった」と回答したことは、まさにこのことを指しており、JRもこの点を自ら認めたということだ。
動労千葉は、今回の問題は業務外注化により発生したことを突き付けた上で、具体的対策について次のとおり確認した。
JR千葉支社回答
派出担当が列車の点検等を行う場合、担当運転士がいない場合は、担当運転士の到着を待ち、双方で確認後、作業を開始してもらいたい。

作業責任者が、運転士と対面後に作業することを担当者に周知せず

CTSとの団体交渉は8月22日に行われた。団体交渉の中でCTSは、「作業発注時に『線路閉鎖』を行うという中身で受けおり、当該列車が動かないことをJRと確認するなど、十二分に行った」「派出担当者から連絡が来たときも、『線路閉鎖』を行うことを再度確認し、作業指示を行った」と回答し、「一人でも作業できる」と居直ってきたのだ。
しかし、組合側が一人作業の危険性を追求すると、最終的には「銚子派出担当者は、内規に基づき、誰もいないことを伝えてきた」「作業責任者が内規にある『対面で確認した後、作業を行う』という内容を周知せずに作業を指示した」「作業責任者に指示内容の失念があった」と回答し、会社側に重大な問題があったことを認める回答を行ってきた。
業務外注化により、銚子駅構内の状況を全く知らないCTSの作業責任者が指示を出していることも含めて業務外注化がもたらした問題であることがより明らかとなった。そして、CTS対策として、次のとおり確認した。
CTS回答
作業内規では、運転士と対面した後、点検に入ることになっており、この点を徹底する。
運転士がいない場合は、運転士が来るまで作業しないこと、単独で床下に入らないことを徹底する。
JRと確認した内容を作業指示書に記入できるかどうかは入れる方向で検討する。

このまま放置したら重大事故に!

さらに、今回の事態では、とんでもないことが明らかとなった。点検する列車に対して、JRでは「列車抑止」の指示が行われ、一方、CTSには「線路閉鎖」の内容が連絡されていたというのだ。
団体交渉の中では、JR千葉支社は、「列車抑止の手配を行った」と回答し、CTSは、「『線路閉鎖』の内容でJRと確認している。間違いない」と回答しているのだ。ひとつの列車に対する列車防護の指示が異なるなど、信じ難いことだ。
まさに、業務外注化によって、指揮命令が分断されるとともに、「伝言ゲーム」と同じように指示の内容が最終体には全く違う指示として伝わっているのだ。このまま放置したら、重大事故が発生することになっています。この問題については、あらためて徹底的に追及しなければならない。
運転保安確立!業務外注化阻止へ闘いぬこう!