自衛隊イラク派兵延長弾劾 ブッシュ再選後の世界と戦争に突き進む小泉政権

派兵延長弾劾!

小泉政権は、イラク自衛隊派兵延長の閣議決定を強行した。その決定は、国会も閉会した上で、ひと握りの閣僚どもだけで行なわれた。そ の前段で日本政府はファルージャ総攻撃-大虐殺への支持を一早く表明した。また「北朝鮮に経済制裁せよ」という排外主義が洪水のように組織され、防衛計画 大綱の見直しにより自衛隊はその性格を抜本的に変えようとしている。戦争への歯止めが完全に外れようとしている。
むきだしの戦争政策の遂行、もはや労働者を食わしていくこともできなくなった支配の崩壊という現実自身が新たな反動を生みだしている。その前に既成のあ らゆる勢力が総転向し、日本では翼賛状況となった国会で有事立法が通過し、ついに憲法9条に手がかかろうとしている。

ブッシュ再選の意味

とくにわれわれは「ブッシュ再選後の世界」という問題を真正面から見すえなければならない。ブッシュは1936年のルーズベルト以来始めて、上下両院で多数を制した大統領となった。
第二期ブッシュ政権は戦争そのものが生みだした政権、アメリカ帝国主義の危機があまりにも深まっていることが生みだした政権だ。平時的なあり方での国家 統治が不可能になり、ますます泥沼の侵略戦争にのめり込んでいくしかない支配の危機こそがブッシュを勝利させた力だ。
例えば、進化論を学校で教えることを禁止せよと主張するキリスト教右派勢力がブッシュ再選への大きな役割を果たしたことは、戦争の泥沼化、正当化できぬ 戦争を合理化することの無理、膨大な失業・貧困の重圧、「アメリカ的」なるものの崩壊、社会の根底からの動揺と不安……、という事態のなかで、その胎内か ら、あらゆる反動的なものが噴きだそうとしていることを示している。

世界は真っ二つに

ブッシュの再選はあらゆる意味で世界を真っ二つに分裂させた。とくにEU諸国のブッシュ再選に対するマスコミ等の論評は、「米欧は離 婚した」「世界はさらなる分裂に迎う」「米国が欧州からますます遠くへと漂流しつつある」、一面を墨で塗り潰して「神よ!」とだけ書いた報道等々、帝国主 義間の激しい対立と衝突を隠そうともしていない。
そもそもイラクへの侵略戦争は、EU諸国を蹴落として、中東石油地帯の独占的支配の確立を狙うものだ。危機に突き動かされて、帝国主義同士が激しく衝突 する時代が到来している。ブッシュの再選はこの現実にさらに拍車をかけようとしている。東アジアにおける北朝鮮への戦争政策-中国市場をめぐる争闘戦も全 く同じ論理がはたらいている。

泥沼の危機と衝突

しかし、米英日をはじめとした多国籍軍によるイラク戦争と軍事占領政策は、イラク人民による命をかけた激しい抵抗の前に完全に破たんし泥沼化している。
ファルージャへの総攻撃は、まさにかつての「三光作戦」「ゲルニカ」に等しい残虐な大量殺戮攻撃だ。
4月のファルージャ、そして8月以降のナジャフへの全面的攻撃は、逆に反米闘争の炎に油を注ぎ、闘いはイラク全土に拡大して米軍の制圧地域は縮小し、さ らにイランやレバノン、バーレーンなど周辺諸国においても反米デモが繰り返し行われ、ブッシュが描いた中東支配の構図は完全に破産に追い込まれていた。 ブッシュはこうした危機の突破をかけ、ファルージャへの新たな総攻撃を強行したのだ。しかし闘いは一層イラク-中東全土に拡大し、ブッシュは米軍をさらに 増派せざるを得ない状況においつめられている。
1月国民議会選挙、5月憲法制定、12月正式政府発足というイラク戦略の基本スケジュールはほとんど挫折し、アメリカは、完全に死の泥沼にはまりこみ、そうであるがゆえにさらに「中東民主化」の絶望的政策にのめり込んでいくしかない状態だ。
また、戦争への危機感と大失業への怒りが爆発し、全世界でイラク反戦の闘いが燃え広がっている。その意味でも米大統領選挙とブッシュの再選は世界を真っ二つにしたのだ。

社会変革への胎動

言うまでもなく、本気で、根底的に戦争と対決できる力は、労働者階級の団結した力しかない。ケリーはブッシュと同じくブルジョア階級 に依拠し、中産階級に焦点をあてて選挙を行い敗北したのだ。しかし、こうした情勢のなかで、「ブッシュもNO、ケリーもNO」を掲げ、外への戦争と内への 戦争に反対し、戦争と大失業への怒りを根底から解き放つ戦闘的勢力が、ミリオン・ワーカー・マーチ(MWM)として姿をあらわしたことは、まさに決定的な 意味をもつものだ。戦争の危機のなから、アメリカの労働運動史をぬり変えることになるであろう歴史的な闘いが、民主党のしっぽにしがみついて労働者の怒り を抑圧しているAFL-CIOの制動を突き破って登場したのだ。
そして、そのMWMとわれわれの闘いが固く団結し、11月集会が一体の闘いとして実現されるという、まさに画期的地平がかちとられた。ここにこそ戦争を阻止する力と無限の可能性がある。戦争への道を止めよう!小泉反動政権を打倒しよう!